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主人公はいつだって愛を語る

永遠の愛だって

狂愛だって

依存する愛だって

主人公は親に愛され

友達に愛され

誰かに愛を語られ

最初は愛されなかったとしても いつかは愛される

なら私は?

親から愛されたこと無い私は主人公みたいに愛されるの?

私も愛を語れるのかな?

«今年もいよいよクリスマス

«友達と過ごすのも 家族と過ごすのも

«はたまた恋人と過ごすのもよし

街はクリスマス一色

クリスマスケーキの宣伝

テレビ等ではデートスポットの 紹介までもしている

____

(まぁ私には関係ないね)

____

(恋人も友達もいない
私には辛い季節だ)

しかも今年は東京にも 雪が降っている

ホワイトクリスマスとか なんとか騒いでいる

____

(冬休みだからご飯どうしよう)

____

(親は家に帰って来ないから
餓死する)

____

はぁ

ため息と共に白い息が空を舞う

____

(街なんかに来るんじゃなかった)

そう思い私は街の明るさの 反対方向に歩き始めた

人通りが少なくってきた時路地裏に人が倒れているのを見つけた

____

(さて、どうするべきか)

____

(面倒事は嫌だしな…)

?¿

ウッ…

____

(まぁ助けたらご飯奢ってくれるかもしれないし)

?¿

ン…

____

あ、目覚めた?

?¿

だ、誰だお前

____

助けてやったのに酷いな

?¿

助けた?

____

裏路地で倒れてたんだよ

?¿

あぁそうかじゃあありがとな

____

は?待てよ

?¿

なんだ?怪我は大したこと
無いからほっといてくれ

____

んなことじゃないよ

____

助けたお礼にご飯おごってくれよ

?¿

は?

?¿

呆れた奴だな

____

なんでよ?

?¿

お礼は助けられた側が
任意でやるもんだろ?

____

世の中にはお金やお礼の為に 
助ける人いるけど?

____

目の前の私もそうだしね

?¿

お金取ればいいだろ?

____

朝からご飯食べてないから
お腹空いてたんだよ

?¿

なんだ親から金とか
もらってないのか?

____

親から何も貰ってないよ

?¿

虐待か?

____

そうなら同情する?

____

同情ならいらんよ
お金欲しいよ

____

同情で食っていけるなら
こんな生活してないよ

?¿

同情なんかしてやるかよ

?¿

食べたなら帰った帰った

____

えー暇だから付き合ってよ

____

家帰ったら誰もいないから暇なのよ

____

それに最近つるんでる
不良達が忙しくてね

?¿

そうかよ

____

じゃあ早速質問ね

____

あんた名前なに?

?¿

稀咲鉄太

____

…へぇ

____

あんたがあの稀咲鉄太か

稀咲

有名か?

____

さっきつるんでた
不良の話したよね

稀咲

ああ

____

黒龍とかいるんだよ

____

それが何を示してるか分かるよね

稀咲

さぁな

____

私に言わせる気?

____

あんたさ黒龍と取引してるよね?

稀咲

____

黙りかよ

____

まぁてな訳で君の事は
噂聞いてたって訳?

____

大方今日倒れてたのも
黒龍の下っ端にやられたんだろ

稀咲

どうだろうな

____

いつもピエロと一緒に
いたから油断したんでしょ

____

じゃなきゃ、チェスのように
駒を動かすあんたがね…

稀咲

月は一人では輝けないんだよ

____

そうかそうか

稀咲

俺は頭以外よくないんだよ

____

何急に語りだして

稀咲

なんか話そうと思ったんだよ

____

ふーんじゃあ私は帰るよ

稀咲

あいよ

多分もう会うことはないんだろうな

でも楽しかったよ

____

もう会わないと思ってたんだけどな

稀咲

正直俺もだ

____

噂だと負けたんでしょ?

稀咲

有名か?

____

まぁね

____

なんで負けたのさ

____

あんたの計画なら上手くいくはず
だったんでしょ?

稀咲

彼奴がいるから

稀咲

東卍は俺の物にならないんだ

稀咲

転んでも何回も立ち上がる

稀咲

ヒーロー

____

へーそいつ殺してあげようか?

稀咲

お前にそんな力あるのか?

____

んーどうでしょうね

稀咲

でも俺はお前の手を借りはしない

稀咲

これは俺と彼奴の問題だ

____

そう、いいの?

____

後悔するはめになるかもよ

稀咲

俺の力で彼奴を倒したいんだ

その姿はヒーローを 倒そうとする悪にも見えるし

ヒーローに憧れる 少年の姿にも見えた

なんてない日常が過ぎて

私はまたつまんない日常に戻った

目まぐるしい日常が過ぎて行った

そんななか君の訃報を聞いた

不良仲間から聞いた君の墓

墓の前には二つのお酒

____

(ピエロが来たのか…)

____

ねぇ稀咲

____

私君と会えて嬉しかったんだよ

____

初めて可哀想な子としてじゃなくて

____

私として私を見てくれて

____

あの時私を頼ればこんなことには
ならなかったんだよ

____

それでも君は後悔してないのかな?

____

名前も教えない関係だったけど

____

いなくなると悲しいな

____

多分ピエロも君といて
楽しかったと思うよ

____

私もピエロも同じような人間だから

だから稀咲君にこの花を 贈ろうと思うんだ

白くて悲しいこの花を

君と出会えた奇跡にこの花を               END

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