なんとう
なんとう
なんとう
なんとう
愛してあげるから
何もしなくていいから
ただここで
「私」という檻に
囚われてくれたらいいの
ん…
紫季
見知らぬ部屋の中
紫季
鎖、で手を拘束されている
身動をとるのも難しいほどに
部屋の中も殺風景で
出入りできそうな所は目の前のドアだけ
ガチャ
晴夏
晴夏
今日も来た
紫季
晴夏
紫季
晴夏
できないなぁ〜♪
晴夏
晴夏
晴夏
紫季
紫季
晴夏
晴夏
紫季
晴夏
こいつは一日に何度も自己紹介をして
俺の身の回りの世話をすべてしてくれる
何なんだこいつは
誰なんだ
何も思い出せない
一つも
紫季
晴夏
紫季
晴夏
晴夏
晴夏
すたすた
ガチャ
紫季
紫季
昔を思い出そうとすると
頭が痛む
こんな毎日が
ずっと、ずっと
限りなく続く
暗いような重いような
甘い毎日が
晴夏
こんな毎日がずっと続く
暗いような重いような
痛いような毎日が
あの人は狂っている
尋常ではないほどに
あの人は私の全てを壊した
親、姉妹、友達、知り合い
そして私
あの人は私を愛しているようで
愛していない
あの人と会ってから
私の周りの人が次々と
行方不明になった
あの人が私に近づくたびに
恐怖を感じた
怖かった
でもそれ以上に
あの人を
愛してしまったんだ
あの人は私の一番となった
でもそれだけじゃあ
あの人は満足できなくなった
だんだんと私への暴力が増え
「君を僕だけのものにしたい」
「誰にも見せたくない」
「殺 し て あ げ る」
と
でもきっと私も貴方に依存していたんだわ
私は貴方に少しづつ記憶を無くす薬を飲ませた
監禁して、誰にも触れられないようにした
でも忘れられたくはないから
毎日自分の事を話した
適度に忘れ、適度に覚えておくように
あぁ
きっともう
世の中が私達を見つけるでしょう
そしたら、
二人で地獄に落ちよう
私の、
私達の檻の中で
コメント
46件
最高
愛の表現の仕方にも色々あるけどこの2人はどっちもが狂ってるって感じがしてて良いなぁ…!最後の2人で地獄に落ちようみたいなとこもめっちゃ好きやわ