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4 - 第4話 救難団の出動

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9

2024年02月12日

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滑走路

龍心はUH60jに担架や救命道具を積んでいた。

龍心

ふぅ…

美月

あの、三ツ川三佐…。

龍心

ん?どうした。

美月

実は…さっき言えなかったんですけど…

美月はモジモジしながら龍心を見つめる。彼女の瞳には不安と恐怖が彩る。

龍心

ど、どうかしたか…?

美月

実は東京に…私の姉が住んでるんです…

龍心

えっ!?

龍心は驚く

龍心

お姉さんが…東京に…?

美月

はい…さっき慌てて連絡したのですが…お姉ちゃん…電話に出なくて…

龍心

それは…

龍心は持っていた救命バックを地面に落とす。

龍心

いや…大丈夫。姉さんは生きてる…絶対に。だから野宮一尉…

龍心は落とした救命バックを拾い上げヘリに積む。

美月

そうですよね…。ありがとうございます。三ツ川三佐…

龍心

あぁ。

グラグラ…

滑走路が揺れる。

龍心

なっ!?

揺れは徐々に強くなっていく。

龍心

野宮一尉、姿勢を低く!

美月

は、はい!

ヘリもガタガタと揺れている。龍心は美月をつれてヘリから離れる。

揺れは少しずつ収まっていく

美月

なんなんですか…今の揺れ…

龍心

もしかしてまだ都市直下型地震が…

その時、翼が2人の元に走ってくる。

2人とも!大丈夫か!

龍心

機長…今の揺れって…

美月

もしかして…まだ都市直下型地震が…

いや…今の揺れの震源は関東地方ではない。

龍心

えっ…

今の揺れの震源は…南海トラフだ…

龍心

えぇっ!

美月

な、南海…トラ…フ…

おそらく…都市直下型地震に連動して起こったと思われる…。政府から自衛隊に緊急派遣要請が出た。滑走路の安全が確認され次第出動する。

龍心

り、了解。

翼は頷き基地内に走っていく

龍心

野宮一尉、俺たちはUH60jの機体確認を行うぞ。

美月

分かりました。

2人はUH60jに近ずき機体の安全を確認していく。

龍心

よし…大丈夫そうだな。滑走路も問題ない。

美月

こっちも大丈夫でした。

龍心

よし、出動の準備を。

美月

了解。

美月はヘリに乗り込む。龍心はフライトスーツに着替えるため基地の中に入る。

龍心は着替えを済ませ翼と他の救難隊員と共にヘリに走る。そしてヘリに乗り込む

龍心

ふぅ…

俺たちはこれより東京都の救助活動を行う。各員、問題ないな。

ヘリ内の隊員が全員頷く。

よし。…管制塔、こちらヘリオス47。これより東京都救助活動のため離陸する。

管制塔からの許可が降りる。

よし。離陸する。

UH60jが飛び立つ。ヘリは基地の上空を通り過ぎていく。UH60jの後方からは偵察機のU125Aやチヌークがついてきていた。

ヘリはとうとう東京都の上空に到着する。東京都には津波が到達し各地で火災が起こっていた。

龍心

機長…

あぁ…これはまずいな…

美月

機長、ツーオークロックサバイバーインサイト(2時の方向に生存者視認。)

ムッ…了解。

翼は操縦桿を倒し生存者がいるビルの屋上にヘリを静止させる。

美月

ドアオープン。

美月がUH60jのドアを解放しホイストを自分のフライトスーツの金具に取り付ける。

美月

降下!

救難員

降下!!

救難員がボタンを押すとホイストが降下してく。美月はビルの屋上に降り立ちホイストを金具から外す。

美月は生存者の元に駆け寄る。

美月

航空自衛隊です。大丈夫ですか!

女性会社員A

は、はい!でも同僚の子が!

美月

失礼します。

美月は出血しているもう1人の女性の元に寄り添う。もう1人の女性は腕から大量に出血していた。

女性会社員B

うぅ…痛いよ…

美月

怪我をされたのはいつ頃からですか!

女性会社員A

えぇっと…昨日の夕方に!

美月

昨日の夕方…それなら既に出血多量の恐れが…

女性会社員B

うぅ…寒いよ…

美月

(それに重度の低体温症を起こしてる…これはまずい…)

美月は無線機を手に取る。

美月

機長、生存者の1名が重量。腕から大量に出血しており低体温症の恐れあり。

『了解。重症者から先にホイストしろ。』

美月

了解。

ヘリから担架が下ろされる。

美月

担架に移りますよ。1.2ッ!

美月はゆっくり重症の女性を担架に乗せる。

そして担架についている金具にヘリのホイストを取り付ける。

美月が指先をヘリに向かって回すとホイストが上昇していく。女性は無事にヘリに収納される。

美月

次はあなたです。

女性会社員A

はい!

美月は女性の腰にベルトをまき自分の金具に取り付ける。としてホイストを取り付ける。

美月

上昇しますよ。

女性会社員A

は、はい!

美月はヘリに向かって指を回す。

同時に美月と女性は上昇していきヘリに収納される。

美月

生存者2名、無事に収納完了!

よくやった。野宮一尉、そのまま重症者の応急処置にあたれ

美月

了解!

美月は応急処置道具からガーゼを取り出し重症者の腕にあて止血を試みる。

女性会社員B

うぅっ!

美月

大丈夫です。直ぐに止血しますからね。

美月が腕を圧迫するにも関わらず出血は全く止まらない。

美月

(出血が止まらない…ここままだと…)

美月

機長!出血が止まりません!病院での治療が求められます!

了解。本機はこれより一時的に救助活動を抜ける。

翼は操縦桿を倒す。ヘリは方向を変えて飛んでいくのであった。

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