11:35
寝室
りん
…ん、
りん
あれ、
りん
(ここどこだっけ、)
メモが置いてある
りん
…?
さとる
りん
(そっか、)
りん
(昨日ここに泊まったんやっけ、)
りん
…お腹、
りん
空いた、
リビング
テーブルに料理が置いてある
りん
いただきます、
りん
(やばい、)
りん
(この味噌汁めっちゃ美味しい…、)
りん
順子さんが作ったんかな、
ブーブー(電話の音
りん
…ん、
りん
(知らない番号、)
りん
「もしもし、?」
順子
「あ、りんちゃん?」
りん
「もしかして順子さんですか?」
順子
「うん」
順子
「今日はごめんね、」
順子
「優也さんが1日早く帰国してきたから忙しくって、」
順子
「それに、」
りん
「あの…!」
順子
「ん?」
りん
「優也さんって、」
りん
「会社の人とかですか?」
順子
「あれ、」
順子
「これもさとるから聞いてないんだ、」
りん
「…?」
順子
「優也さんっていうのはさとるのお兄さんなの。」
りん
「…え、」
りん
「たしかに、」
りん
「お兄さんが居るっていうことは聞いたことありましたけど、」
りん
「優也さん、って、」
順子
「ごめんりんちゃん!」
順子
「ちょっと急がなきゃいけないからまた後でね。」
りん
「あ、はい」
プチッ
りん
(もしかして、)
りん
(順子さんが寝言で言ってた人って、)
りん
さとるのお兄さんのことだったのかな、
19:56
りんの家(花屋)
りん
…はぁ、
りん
(そろそろお店閉めよ、)
20:01
ガララッ
りん
あ、
りん
ごめんなさい、
りん
今日はもう閉店してて、
りん
…!
さとる
りん、!
りん
さとる、
りん
なんでここにっ…、
さとる
朝はほんとごめん、
さとる
いきなり用事が入っちゃって、
りん
…ううん、
りん
全然大丈夫。
りん
それよりさ、
りん
いつ東京帰るん?
さとる
…いつって、
さとる
あと3日くらいだけど、
りん
そっか、
さとる
…。
さとる
早く帰って欲しいのかよ。
りん
…べつに、
りん
そんなことないよ、
さとる
…なんか、
さとる
今日のりんおかしくない?
りん
…っ、
さとる
もしかしてお腹空いてるとか?
さとる
りんは昔からよく食べるもんな。
りん
…そういうの、
りん
もうやめてくれん?
さとる
…は?
さとる
いきなりどうしたんだよ、
りん
…私だってさ、
りん
女の子なんやけそんくらい気にするじゃん、
さとる
りんは男みたいなもんだし、
さとる
それに俺は、
りん
やめてってば!
さとる
っ、、
さとる
いつもの優しいりんはどこいったんだよ、
りん
…っ、
りん
私は、
りん
さとるが思ってるほど優しくなんかない、
さとる
…?
りん
昨日だって、
りん
もし私が行ってなかったら、
りん
さとると順子さん、
りん
同じベットで寝てたんだろうなとか、
りん
順子さんが作ってくれた料理だって、
りん
まずくなればさとるは順子さんのこと嫌いになるかなとか、
りん
そういうことばっかり考えて、
りん
なんでさとるの隣は私じゃないんだろうって、
りん
…私はっ、
りん
さとるのこと、
りん
ずっと好きだったんだから…、
さとる
…そんなの、
さとる
俺には関係ないし、
さとる
好きになったお前が悪いんじゃん、
りん
…っ、
りん
出てって、
さとる
おい、
りん
はやく出てって!
さとる
っ…、
ガララッ
りん
(関係ないっ…て、)
りん
(私だって、)
りん
好きになっちゃったんだからしょうがないじゃん…、
りん
(こんな気持ちになるんなら、)
りん
…好きになるんじゃなかったよ、
駅前
優也
とりあえず会いに行ってみるか、
優也
さとるんとこに。
#4もお楽しみに✨