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pn
次の日。
俺は結局一睡も出来ずに夜を過ごした。
snのあの顔が、声が、脳裏にこびりついて離れなくて。
……snは、部屋に帰ってこなかった。
もうあの事は忘れよう。ただの変な夢だ。
俺は自分にそう言い聞かせて、朝食を食べるためにリビングへ向かおうとドアを開けた。
……ドアを開けた瞬間、聞き慣れた声が、 降ってきて、
pn
sn
バッ、
俺は反射的に顔を逸らした。
sn
snは全くもっていつも通り。
いつも通りの声色で、顔で、心配そうに俺の顔を覗き込んでくる。
pn
喉が震えて、ゴキュっと唾を飲み込む音が聞こえる。
なんだか気持ち悪くて、吐きそうになるのを必死に抑えながら、いつもみたいに笑いかける。
sn
pn
いつものイジりにも、なんだか上手く反応できなくて。
上手く笑えてるか、分かんなくて。
まだ起きたばかりで寒いはずなのに、汗がダラダラ吹き出してきて、
sn
pn
いつも通りのはずなのに、どこか静かな気がして、昨日の怖い声とsnの声が重なって、どうもぎこちない笑顔しか出来なかった。
sn
snが何か呟きながら俺の手を取ってきたけれど、何を言ってるかは分からなかった。
それどころか、恐ろしくなって動きまでぎこちなくなってしまった。
snのことは、本当に心から愛してるのに。
昨日のは、ただの夢だって言い聞かせてるのに。
恐ろしさが、抜けない。
俺、酷い奴だな……
sn
snが嬉しそうに笑う、幻聴が聞こえた気がした。