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コメント
17件
え、感動して普通に涙出てきたんだけど…らてちゃんマジで 書くの天才すぎる
れあ
叶恋
れあ
叶恋
れあ
叶恋
れあ
叶恋
れあ
叶恋
れあ
叶恋
叶恋
れあ
れあ
朝
いふ
ないこ
いふ
ないこ
ガチャ
ほとけ
ないこ
いふ
ほとけ
いふ
ほとけ
悠佑
ほとけ
いふ
悠佑
ガチャ
初兎
ないこ
ほとけ
いふ
悠佑
初兎
ほとけ
ないこ
初兎
いふ
悠佑
ないこ
初兎
1時間後
ガチャ
ないこ
初兎
ほとけ
いふ
悠佑
りうら
ほとけ
りうら
初兎
りうら
ないこ
りうら
いふ
いつも通りに笑顔やったのに、 りうらの顔から笑顔が無くなる。 (悠佑)
りうらは焦ったような表情になって、 慌てて喉に手を当てた。 (if)
りうら
何も聞けなかった。 何も声が聞こえなかった。 (ないこ)
りうちゃん本人も以外な事だったみたいで、 喉をおさえて戸惑ってる (初兎)
パクパクと口を動かし、 りうちゃんは溺れる寸前みたい... (ほとけ)
悠佑
りうら
いふ
りうら
一生懸命声を出そうとするりうらに アニキが寄り添う (if)
そのままりうらはぐったりとして、 俺に体を預けてそれきり動かなくなった... (悠佑)
それからりうらはまろとないこに連れられて 病院へ行った (悠佑)
2時間後
ないこ
いふ
初兎
悠佑
ほとけ
初兎
ないこ
悠佑
ないこ
初兎
いふ
ないこ
初兎
悠佑
初兎
ほとけ
いふ
悠佑
ないこ
初兎
ほとけ
いふ
悠佑
いふ
ないこ
いふ
初兎
ほとけ
悠佑
いふ
ないこ
ほとけ
初兎
いふ
悠佑
初兎
夕飯後
ないこ
悠佑
コンコン
ないこ
ガチャ
ないこ
りうら
俺が聞くとりうらはあらかじめ持っていた ノートに綺麗な字で 「大丈夫だよ」と書いた
全然大丈夫じゃないはずなのに、 笑顔のりうらを見てると泣きそうになった りうらは声が出るまで学校は休む事になった (ないこ)
リビングへ行くとまろがみんなに 詳しく説明をしてた (ないこ)
いふ
まろちゃんからそう言われて命に関わる 病気じゃなくて良かったと思った (初兎)
しかし俺達にはあるピンチが近づいてた (ないこ)
ほとけ
全員
それは明後日近くで行われる夏祭りの事だ 俺達はみんなで行く予定だった (ないこ)
夏祭り当日
そしてとうとう夏祭りの日になった (ないこ)
りうらの声はまだ戻ってない (if)
今日は朝から花火の音がする 今は見えへんけどきっと夜になったら 見える花火が楽しみやった (初兎)
だけど僕達の心は憂鬱だった (ほとけ)
こんな気持ちで迎える夏祭りは母さんが居なくなった日以来だ (ないこ)
数時間後
悠佑
ないこ
いふ
初兎
ほとけ
いふ
ほとけ
初兎
数分後
ほとけ
ないこ
ほとけ
悠佑
りうら
そんな騒がしいなかでも りうらの声は聞こえない (ないこ)
俺は朝になったらりうらの声が戻ってたらええなって思って寝たけど どうやらダメやったみたいや (悠佑)
りうら
暗い顔をしてたのがバレてしまったのか りうらが無言で俺達に笑いかけてくれた (ないこ)
ほとけ
初兎
ないこ
りうら
ないこが何かを言おうとしたけど りうらがそれを制した (if)
ニコニコしてるりうちゃんは声が出ないなんて嘘みたいに穏やかだ (初兎)
きっとりうらは分かってるんやと思う わざと明るく振る舞ってくれるほとけ達の事もりうらに気を使おうとしてるないこの事も 声を出さなくても、優しいりうらの気持ちは痛いくらいあいつらにも伝わってる (悠佑)
りうらはとても優しい こんな時でも俺達に優しい (ないこ)
いふ
りうら
実はりうら着付けを出来るらしく 俺達それぞれ浴衣を着てる (ないこ)
緑色のかすり模様の浴衣を着てるアニキ 紫の市松模様の浴衣を着てるしょーちゃん 群青のかすり模様の浴衣を着てるまろ 黄色のレモン柄の浴衣を着てるほとけっち 金魚の古典柄の浴衣を着てる俺 そして橙色の浴衣を着てるりうら (ないこ)
悠佑
全員(りうちゃん以外)
りうら
俺達の来る時間が遅かったのもあるだろうが もうお祭り会場近くの道路は人混みだった (if)
ほとけ
ないこ
初兎
ほとけ
ほとけ
ほとけっちが射的を見つけるとすごい速さで人混みを掻き分けて別行動してしまった (ないこ)
初兎
ほとけっちを皮切りに しょーちゃんも別行動になってしまった (ないこ)
ないこ
そんな時御神輿の時間になったみたいで、路上に居た人がどんどん押し寄せてくる (ないこ)
いふ
まろの声がしたけどすごい人並みに流されて、俺はその場に踏みとどまる事が出来なかった (ないこ)
俺に手を伸ばすまろ。 だけどその手は俺に届かなかった 。 その代わり、別の誰かの優しくて強い腕が俺をしっかり掴んだ (ないこ)
どんどん元いた場所から離されて、ようやく一息つけるようになったと思ったら祭りの会場から少し外れた商店街に居た (ないこ)
ないこ
俺の手を掴んで守ってくれたのはりうらだった
りうらは大丈夫?とでも言うように俺の顔を覗き込んできた
ないこ
りうら
ないこ
俺はバックから花火セットとライターを取り出した きっとりうらもお祭りで遊びたかったと思う だけど今は声が出ないから「あれがやりたい」とか自由に言えないもんな
ないこ
りうら
りうらは首を横に振った
ないこ
りうら
笑顔で頷くりうら
丁度、商店街だからバケツの確保も出来たし水道も近くにあるから水を組めば安全に花火が出来る
ないこ
りうら
ないこ
りうら
ないこ
りうら
りうらはありがとうでも言うように 穏やかに微笑んだ
ないこ
りうら
カチカチ
ないこ
りうら
りうらはじっと手持ち花火の光を見つめてる
りうらどう2人遠巻きにお祭りの賑わいを 眺めながら花火を楽しんだ
声が出なくても聞こえなくても。 なんだかりうらの心の声が聞こえてくるみたいだ
ないこ
りうら
俺の問いにりうらは黙って笑顔で頷いた
いつの間にか、手持ちの花火は 線香花火だけになった
ないこ
りうら
ないこ
りうら
パチパチ(線香花火の音)
ないこ
その時りうらが俺の瞳を覗き込んできた (ないこ)
りうら
りうらがぱくぱくと口を動かす
りうら
突然りうらが俺のうでをとる そして俺の指先を自分の唇に当ててきた
ないこ
りうらの唇は、少し冷たくて柔らかかった
ないこ
俺は状況が呑み込めなかったけど、 りうらの唇から俺の指先へ言葉が伝わってきた
形を変えたりうらの唇はきっと…
ないこ
りうら
りうらが真剣な顔で頷いた
ないこ
りうらは花火が綺麗って事を伝えたかったんだ
泣くのを堪えて、最後の線香花火に火をつけた
パチパチ(線香花火の音)
最後につけた線香花火は 俺達2人同時に火が消えた
ないこ
りうら
ないこ
そう願った時
ドーン!!
ないこ
これ最後の花火の合図だ!
ドーン!ドーンドーン!!
ないこ
りうら
ドーン!ドドーン!!
絶え間なく打ち上げられる花火は夜空に咲く 一瞬の光の花 菊花火に牡丹花火、彩色千輪菊、飛遊星、それから冠(かむろ)。
りうら
ないこ
りうら
りうらが俺の手を握ったから、 りうらも俺と同じことを思ってるって今度は 確信した
夏祭りから3日後の土曜日 俺は引きこもりがちなりうらが心配で、りうらの部屋へ様子を見に行くことにした
今日は俺以外の他の兄弟達は ほとけっちは学校の友達と遊び しょーちゃんは図書館へ まろとアニキはモデルの仕事がある だから今日、俺とりうら以外は居ない
コンコン
ないこ
ガチャ
部屋の中へ入ると机で読書をしてる りうらが居た
りうら
りうらは俺に気づくと読んでいた本をふせて、顔を上げてニコッと微笑んだ
ないこ
俺の誘いにりうらはにっこりと頷く
実は俺はりうらと2人っきりで 出かけた事がない だから今日はみんなが居ないこのタイミングを使って出かけようと思い、りうらを誘った
ないこ
りうら
ないこ
俺が勝手に話しかけて、りうらが頷いたり首を横に振ったり、ジェスチャーの会話が続く
りうらと肩を並べて、いつもの道を歩く ちらり、と隣を見ればりうらのサラサラ髪が 風に吹かれていて、 俺と同じ血筋とは思えなかった
りうら
ないこ
突然悩み出した俺にりうらが「どうしたの?」みたいな表情をするから慌てて誤魔化した
ないこ
タタタタタ(ないくん走る)
りうら
走ってたら突然、そこに猛スピードで 車が突っ込んできた
ないこ
ヤバっどうしよう
スローモーションみたいに車が俺にゆっくりと近づいて来るような錯覚がする
ないこ
そう思って目を瞑った時
りうら
ないこ
聞き覚えのある声がしたと思った瞬間、暖かい腕が俺の身体を包み込んでいた 青い空に聞きたかった声がした
気が付けば車は俺の横を掠めて視界は空だけになってた 青色綺麗だな、まろの色だと思ってたら心配そうなりうらの顔が見えた
ないこ
りうら
道路にひっくり返った俺はりうらの 体に包まれていた ようやく自分の状況を把握する 俺を抱き抱えてくれたりうらと倒れ込んでた
りうらは泣きそうな心配そうな、怒ったような顔で俺を覗き込んでくる 笑顔以外のりうらは久しぶりに見た気がした
ないこ
数秒前、車に轢かれそうになったくせに、 俺から出た言葉はりうらの事だった
パチンッ
りうら
りうらでもバカなんて言うんだ。 そして怒ったりするんだ りうらは俺を抱きしめながらすごく怒っていた
ないこ
叩かれた頬が痛かったんじゃない りうらの声が聞けた事、俺を守ってくれた事、車に轢かれるかもしれなかったのが怖かった事、全部が涙の粒の結晶だった
りうら
久しぶりに出たりうらの声はすごく掠れていた だけど、あの優しく、明るい声音は変わってなかった
ギュッとりうらに抱きしめられて、生きてるんだと今更ながら実感した
ないこ
俺はもしかしたらあのまま轢かれてたのかもしれない そう思ったらようやく体に震えが走った もし、俺が居なくなったら、りうら含め他の兄弟達は悲しむだろうな、そして運転手さんにとても迷惑がかかるし、さっき俺が飛び出したせいですごく驚かせたに違いない
ないこ
みんなにごめんが言いたくて… でもこの気持ちは当たり前だけど届くわけなくて。聞いてるのはりうらだけだった
りうら
りうらは何度も俺の名前を口にした 久しぶりに聞いたりうらの声は掠れていたけど、ずっとずっと聞きたかった声だった
アイスは買えなかったけど帰り道は オレンジ色の見事な夕焼け空が見えた
りうらはまた俺が飛び出すんじゃないかって、手を離してくれなくて帰り道はずっと 手を繋いで歩いた 信用されてなくて笑っちゃう
ないこ
りうら
りうらは俺と同じ空を見上げながら、 同じ足取りで同じ歩幅で帰り道を歩いた
りうら
ないこ
りうら
ないこ
真剣なまなざしでりうらに叱られたら 素直に頷くしか無かった
りうら
ないこ
掠れた声で、でも一生懸命にりうらは形のいい唇から言葉をつむぎだす
りうら
掠れた声が、泣き声みたい...(ないこ)
りうら
ないこ
悲痛な声にりうらの笑顔がゆがむ。
りうら
ないこ
りうら
ないこ
りうら
夏なのに、日が暮れるにつれ肌寒い風が ひゅうと吹いた (ないこ)
りうら
ないこ
りうら
ないこ
りうら
意地になって否定する俺に、りうらが泣き笑いみたいな顔をした
りうら
ないこ
りうら
夕闇の中振り返って笑うりうらは末っ子なのに大人びて見えた
りうら
ないこ
そう言って笑ったりうらの笑顔は、普段より とびきり優しく、そしてかっこいいと思った
りうら
繋いだ俺の手をりうらはもう一度強く握った りうらの手を俺は弟と思えなくて、なんなら 兄とまで思った
りうら
そこからのりうらは今まで以上に凄かった 今まで声が出なかった分ボイトレや筋トレも 頑張っていた
れあ
れあ
れあ