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記憶の中のあの子は月が大好きで
『月が綺麗だね』
会う度に呟いていた
『みてみて!』
『今日も月が綺麗だよ』
白い肌を紅潮させて見惚れている
この世の何よりも、美しく思えた
どんな花よりも鳥よりも
月が1番に彼女の美しさを引き立てる
つい見惚れていると、
『綺麗でしょ?』
と、自慢するように言っていたっけ
月が白く見える昼間
君は天国へ旅立った
どんな関係だったのか
なんて名前だったのか
もうとっくに忘れてしまった
でも、何度も呟いていたあの言葉は
強く記憶に残っていて
君の言葉はそのままの意味なのか
それとも...
あの言葉の意味を、教えてください
今から君のところへ行くよ
今日は幻想的な朧月夜だ。
そういえば。
君と初めて話したのは、 朧月の夜だったっけ。
今さら、君のことを思い出す。
無意識に言葉が漏れる。
「やっぱり今日も、月は綺麗だ」