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第十話 たった一人で戦い続ける者達4
家に戻ったきりやんは
すぐにソファに座らされ
手厚いもてなしを受けた
寒くないかと かけ布団を持ってきて
温かいミルクを手渡される
すべてシャークんによるものだ
よほどきりやんを 心配しているのだろう
そうこうしている内に
きりやんも落ち着いてきたのか
ぼうっと視線を落として
床を見つめていた
玄関からノックが鳴った
スマイルがドアを開けると
きんときが立っていた
きんとき
スマイル
どこか沈んだ表情の二人が
ソファに並んで座る
シャークんは慌てて
もう一人分のかけ布団と
温かいミルクを用意してきた
きんときは素直に
それを受け取った
静寂が訪れる中
きりやんが重い口を開いた
きりやん
スマイル
きりやん
スマイル
きりやん
きりやんは誓約のせいで
きんときについて 話すことができない
説明をスマイルに投げたが
きんときはまだ スマイルという人物を
信用していない
きんときはスマイルを
じとりと睨みつけた
きんとき
きんとき
スマイル
きんとき
スマイル
きりやん
きりやんははぁ~、と
長い溜息を吐いた
スマイルはちらりと
きんときに視線を移した
きんとき
スマイルは頷いた
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
きりやん
きりやん
スマイル
きりやん
スマイル
スマイル
きんとき
きんとき
きんとき
案の定シャークんときんときは
首を傾げる
魔法の存在を知らない 二人にとっては
当然の話だ
スマイル
スマイル
スマイル
きんとき
スマイル
きんとき
きんとき
きんとき
シャークん
シャークん
シャークん
それにしても
人狼の寿命は大体 二百~三百年である
もうよぼよぼの老人になっていても
おかしくない年齢だが
シャークんの見た目は
少年以上、青年以下に見える
若い人相をしている
きりやん
きりやん
シャークん
シャークん
シャークん
きんとき
きんとき
きりやん
きりやん
シャークん
シャークん
シャークん
三人は答えを求めて
スマイルを見る
その視線に気付いたスマイルは
ぎょっとした
スマイル
スマイル
きりやん
――シャークんは、人狼である
しかし人狼の中でも
年を老いていないようだ
彼は普通の人狼ではない可能性が
高いようだが
本人も自身の生まれを
よく知らないようだ
きんとき
きんとき
シャークん
シャークん
きんとき
きんとき
シャークん
きりやん
きりやん
きりやん
スマイル
スマイル
スマイル
きりやん
きりやんが恐る恐る視線を上げて
スマイルを見る
スマイルは小さく頷いた
きりやん
きんとき
きんとき
きんとき
シャークん
シャークん
シャークん
シャークん
シャークん
きりやん
きりやん
きりやんはシャークんときんときに
自らが神である事を説明した
――きりやんは、神である
この世界の創造神であり
創世から現在に至るまでの
大まかな歴史を知ってる
そのためきりやんが
魔法を知っていて使えても
何の違和感もないし
魔法があった時代に
魔法を使っていても
何も違和感もなかった
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
スマイル
スマイル
スマイル
きんとき
これ以上正体を隠すには
無理があると判断した
スマイル
きんとき
きんとき
きんとき
きんとき
――スマイルは、魔族である
その生まれは
およそ千年以上前にも遡る
魔族とは
魔力が意思を持った存在であり
無生物である
魔力が枯渇しない限り
彼は無限に
その時空を漂い続ける
シャークんは
本能的に人間が好きで
人間に好意を抱く
スマイルにその衝動が
起こらなかった事に
疑問を持った事もなかったが
今更ながらに納得した
それはこの場にいる
他二人にも言えることだった
シャークん
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
きりやん
きんとき
きんとき
四人は顔を見合わせた
シャークん
きりやん
きんとき
きんとき
スマイル
スマイル
スマイル
スマイルは小さく
俯きながら答えた
状況証拠しかない以上
推測でそうとしか
考えられなかった
シャークん
きんとき
きんとき
スマイル
きんとき
スマイル
スマイル
スマイル
理由は違えど
スマイルは嘘を吐いていない
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
きりやん
きりやん
きんとき
きんとき
シャークん
シャークん
シャークんは退屈そうに
机に顎を乗せた
きんとき
きんとき
きりやん
きりやん
きりやん
問われたスマイルは
難しい顔をした
スマイル
スマイル
スマイル
きりやん
スマイル
スマイル
きんとき
きんとき
きんとき
きんとき
時刻はもう
二十二時を回っていた
スマイルはきんときの宿泊を 受け入れ
その日は解散となった
きりやん
朝一番にリビングにやってきた
きりやんは開口一番にそう叫んだが
リビングには誰もいなかった
誰もいないことを
確認したきりやんは静かに
椅子に座って聖書を開いた
シャークん
シャークん
シャークん
次いで起きてきたのは
シャークんだった
きりやん
きりやん
きりやん
シャークん
そもそもきんときもスマイルも
睡眠を必要としない
きりやんは二階に上がると
スマイルの部屋の戸を叩いて
遠慮なく部屋へと侵入した
きりやん
スマイル
きりやん
スマイル
きりやん
スマイル
きりやんに
引っ張られるように 出てきたスマイルは
そのまま強引に リビングの椅子に座らされ
当のきりやんは
きんときを起こしに
客間へ向かった
きりやん
きんとき
中へ入ると
きんときはソファに座っていた
その手にはスマイルから渡された
不死のトーテムがあった
きんとき
きりやん
きんとき
きんとき
きんとき
きりやん
きりやん
きんとき
きんとき
きんとき
きんときは不死のトーテムを
きりやんに見せるように掲げた
きりやんはそれを横目に見た
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きんとき
二人でリビングに戻ると
簡単な朝食ができあがっていた
四人は朝食にありつき始めた
シャークん
きりやん
きりやん
きんとき
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
シャークん
シャークん
きりやん
きりやんの話を聞いて
さすがにシャークんも
おかしいと思い始めたようだ
きりやん
きんとき
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
きりやん
スマイル
きりやん
きりやん
きんとき
きんとき
きんとき
シャークん
きりやん
きりやん
きりやん
シャークん
シャークん
きりやん
きりやん
きんとき
シャークん
きりやん
きりやん
きりやん
シャークん
シャークんは町が大好きなので
何か用事があれば積極的に
着いて行こうとする事は
予想していた
しかしきんときとスマイルには
特にきりやんに協力する
メリットがない
きんときは
町を拠点にしているため
なんとかなるだろうが
問題はスマイルだ
今も会話に少ししか
参加していない
やる気がないのだろう
――しかしきりやんには
奥の手があった
きりやん
魔法を使っている 可能性が高い
スマイル
聞き逃せないだろうと
きりやんはにんまりと笑う
スマイルは視線を逸らした
スマイル
シャークん
きりやん
スマイル
ガタッ――
立ち上がったスマイルは
階段の方へ向かっていった
きりやん
スマイル
スマイルはそのまま
部屋に戻ってしまった
きんとき
きりやん
きりやん
きんとき
きりやん
きんとき
シャークん
三人はさっそく
作戦会議を始めた
部屋に戻ったスマイルは
テーブルの引き出しの
二重底に仕舞われた
淡く光るコンパスを取り出した
いつもくるくると
回っていたそれは
まっすぐ町を指し示していた
スマイル
Broooock
――この日からスマイルは
ペット達と共に姿を消した