あの子はきっと外に出たい。

なんで、自分なんかに。

ここまで……

自分の為に引越しまでしてくれるって

どれだけ優しい人たちなの？

感じたことの無い感情を感じれた時の表せないくらいの喜び。

とてもうれしかった

家ではずっと暇して、勉強や読書させられてた

でも今は違くて、みんなとゲームしてみんなでご飯食べてみんなで寝る。

それがどれだけ幸せか。

なんで俺は今まで気づかなかったんだろう。

家族に愛されてる自覚はあったけど いま、ここで感じる感情とは全然違う。

言葉に表せないような、難しい感情

でもとにかく、ここに来られてほんとによかった。

だって、しあわせだから。

ー中学生ー

そう、ドズさんが料理を作りながら言った。

正直驚きを隠せなかったけど、思い浮かべればおらふくん達も殺し屋を目指してるって言ってたような…？

……殺し屋か…少し興味あるな。 昔こっそり本で見たし。「こんなもの教育に良くない！！」ってすぐ捨てられたけど。……

今日の夜は、沢山教えてもらった。 殺しやマフィアの事など。 父さんの事も聞いた。

2人と一緒に練習してみたら楽しくて、やってみたいと思えた。 でも殺人をこんなに気軽にやっていいのか…… まあ、殺人に抵抗は無いんだけど。

俺らは、マフィアとして生きていく事を選んだ。

そう、育てられてきて、遂には18才になった。

ドズさんとぼんさんとは年齢の差があるけど、そんなことも忘れられるくらい仲が良くなった。

そこで俺は、母さんにもう一度会いに行くことを決めた。

あの時逃げ出してごめん、ってしっかり伝えたかったから。

しっかり伝えるために、ちゃんと会って話したい。

2人はこっそり着いてきてくれるって言ってたし、

不安はない。

母さんの家は変わってないはず。 俺が小さい頃住んでたあの部屋も、きっと変わってない。

俺は、母さんにとっては間違った道を選んだのかもしれないけど、俺にとってはきっと正しい道を選んだよ。

そう、伝えたい。

＿＿＿＿俺は明日、母さんに会いに行く。