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雨音が強くなる。
康平
無意識の一言。
蓮音の指先が,きゅっと握られる。 呼吸が,わずかに乱れた。
蓮音
康平
聞き返す声は,純粋だった。
康平
──それを, 説明しなきゃいけないのか。
喉が詰まる。 言葉にした瞬間,全部壊れる。
蓮音
そう言うしかなかった。
康平は, 少し困ったように笑った。
康平
その問いが, この閉じた空間で響く。
蓮音は,答えられなかった。
雨は止まない。 扉も,開かない。 ここから先は, どちらかが踏み込むしかない。