赤きらわれ?
母
りいぬ、るぅと
父
りいぬ、るぅと
赤
お母さんっ、お父さん!
黄
大好きだよっ、
父、母、兄、俺
幸せな四人家族
のはずだった───
ある夏の日
俺とお兄ちゃん
二人で水鉄砲をしていた
ある程度動き、服に汗が滲んできた頃
黄
りいぬ、一回お家入ろ
赤
うん、!
家の中に入り
赤
お母さーん!
声をかける
が、返事はない
赤
どうしたんだろ
リビングを覗くと
母
~~~~~
父
~~~~~~~~~!
お父さんとお母さんがなにやら話している
赤
お母さんっ
赤
このシャツ脱いでいい?
母
あ、あぁ…いいよ
赤
なに話してたの~?
父
っ…!
お兄ちゃんがなにかを感じたのか
黄
りいぬ、ほら行くよ
赤
え?あ、うん…
ある冬の日
お母さんは俺にコートを着せながら
母
新しいお家、見に行こうね
赤
?
母
りいぬの部屋あるんだよ
黄
…お母さん早く行こ
母
……うん
新しい家を見に行ったものの
3LDK
お父さんの部屋がない
赤
お母さん、お父さんのお部屋は?
母
っ…
黄
りいぬ、
母
るぅと、いいよ大丈夫
黄
え、でもっ…
母
大丈夫だから
黄
…うん
母
りいぬ、あのね
赤
うん、?
母
お父さんとお母さんは別々で暮らすことになったの
赤
…え?
なんで
お父さん、どっか行っちゃうの?
母
ごめんね
黄
…お母さん、
ある日から
俺たちとお父さんは別々で暮らし始めた
最初の内は新しい家に慣れず
お父さんもいないため
少しぎすぎすしていた
だが一年も経つと
お父さんのいない生活にも慣れてきた
でも、お父さんっ子だった俺は
毎日泣いていた
そんなある日
赤
さとみ、くん…?
推しができた
推しの存在が俺を強くしてくれた
ある年
お兄ちゃんの高校受験
俺より頭が良く
努力家な兄は志望校に合格した
そこからだろう
俺と兄が比べられるようになったのは
お兄ちゃんはできるのに
お兄ちゃんと違って愛想がない
お兄ちゃんは
お兄ちゃんは
お兄ちゃんは
もうっ、聞きあきたんだよっ!
黄
りいぬ、待って
赤
ごめんね…お兄ちゃんポロポロ
ヒュー
グシャッ
黄
りいぬっ!
もう疲れた
end
誰かゆ~せんさんしてくれる人
いませんか~っ