コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
よくある怪談。
何度もいたずら電話のようにかかり、 今自分がいる場所を伝えるのだ
「私、メリー。今、あなたの後ろにいるの」
そう、最後にはこんな風に電話の向こうから、少女の声が聞こえる。
そして、後ろを振り返ると……。
「………いない」
誰もいない現実をつきつけられる。
別に期待していたわけじゃないけど。
ただ、幻は存在しないってことだ。
メリーさん
僕
メリーさん
僕
電話の向こうから聞こえる声はさっきよりもワントーン明るい声だ。
メリーさん
僕
突然の死亡宣告。
メリーさん
そして、突然に……。
強いられた謎の会話がはじまるのだった。
僕
僕がそう尋ねると、電話の相手はふふふと笑った。
メリーさん
そんな自信満々に言われても、意味がわからない………。
メリーさん
メリーさん
僕
僕
メリーさん
メリーさん
…いや、何を言ってるんだコイツは。
メリーさん
メリーさん
わかってるも何も、こんなの脅迫じゃないか。
僕
ため息しか出ない。
メリーさん
僕
メリーさん
メリーさん
僕
丸投げかよ!
…しかも、幽霊が面白がる面白い話ってなんだよ。
僕はしばらく考える。
僕
僕
メリーさん
僕
僕
僕
僕
メリーさん
メリーさん
…いや、そういう芸だから。
真面目に突っ込まないでくれよ。
メリーさん
僕
僕
メリーさん
僕
メリーさん
…自信満々に答えるが、嫌な予感しかしない。
しかし、これは聞かざるを得ないだろう。
メリーさん
メリーさん
メリーさん
メリーさん
メリーさん
メリーさん
…コイツの話し方は、一体なんなのだろうか。
メリーさん
メリーさん
メリーさん
メリーさん
メリーさん
メリーさん
相当カップルが嫌いらしい。
本当は疫病神とかなにかじゃないのだろうか。
僕
僕
一応笑っているふりをする。
メリーさん
僕
…今すぐ電話を切りたい。
メリーさん
メリーさん
メリーさん
メリーさん
僕
僕
メリーさん
メリーさん
笑顔でそういうクズ…いや、幽霊。
僕
僕
メリーさん
メリーさん
メリーさん
メリーさん
ニヤニヤと笑うむかつく顔が自然と浮かぶ。
僕
僕
メリーさん
メリーさん
さすがのクズもこれは笑えないらしい。
メリーさん
メリーさん
僕
メリーさん
メリーさん
へこむ幽霊。
僕
僕
メリーさん
メリーさん
僕
メリーさん
メリーさん
僕
このくだり、いつまで続ければいいのか。
まあ、事実、家族は5年前に殺された。
僕が公園で友達と遊んでいるときに――――― 何者かに襲われたのだ。
そして帰ったとき、僕は家族の死体を見た。
肉の塊のようで、家族と一瞬認識できなかった。
あの熱くこもった嫌な臭いは、今も忘れられない。
メリーさん
メリーさん
メリーさん
メリーさん
メリーさん
僕
僕
メリーさん
僕
メリーさん
電話からきこえる声は、さきほどと違う、どすのきいた声だった。
僕
僕
メリーさん
僕
メリーさん
プツッ
ツー、ツー、ツー…
そして、勝手にメリーは電話を切った。
僕