セイラ
はぁ……はぁ……
琴葉
……逃げ切っ…た……かな……
あのあと
セイラが咄嗟に理科室ドアの鍵をしめて
窓から逃げてきたけど
セイラ
……あの女はいまどこに……
琴葉
…………
セイラ
でも
セイラ
はやくあのマンションに行かなきゃ……
琴葉
そうだよね……
琴葉
はやくこの世界から出ないと……
セイラ
………………
ふたりはマンションの前へと無事に着いたが……
セイラ
ああっ!!!
琴葉
うそでしょ……
マンションの前に
赤いワンピースの女が立っていた!
セイラ
これじゃあマンションに入れないよ!
琴葉
どうしよう
琴葉
どこかに別の入口はないの?
セイラ
……とりあえず隠れて作戦を練ろう
琴葉
そうね
セイラ
あのマンションには他の入口は……
セイラ
なさそうだね
セイラ
どうにかして入る方法はないかな
琴葉
うーん
琴葉
パイプでも使ってよじ登る?
セイラ
うん……
セイラ
あの女と鉢合わせするよりは良い……
セイラ
じゃあ……それやってみようか
琴葉
うん……でも大丈夫?
琴葉
私は木登りとかよくするから慣れてるけど
琴葉
セイラは運動全般苦手じゃなかったっけ
セイラ
大丈夫!
セイラ
それくらいならできるから
セイラ
それより早く行こう
琴葉
うん!
早く帰りたい
早く帰りたい
ふたりは上手く隠れながら
女のいる場所の反対側へとたどり着いた
辺りを見渡して女がいないことを確認する
セイラ
よし……誰もいないわ
琴葉
よかった……
セイラ
じゃあ……私から登るよ
セイラ
遅いけど……
セイラ
でも琴葉はスカートだし
琴葉
うん。ありがと
セイラ
じゃあ行くよ……
セイラはパイプにしがみつき 登っていく
琴葉もあとに続く
セイラ
うっ……
セイラ
セイラ
意外と……きつい
セイラ
琴葉……いる?
琴葉
セイラ
……琴葉?
琴葉
琴葉
きゃああああ!!
セイラ
え!?
セイラ
琴葉!?
セイラが見たのは
2階の高さから落下する
琴葉の姿だった
セイラ
琴葉!!!!
セイラは思わず手を離してしまった
セイラ
きゃあああ!!
目の前で琴葉が地面に叩きつけられたのを最後に
セイラの記憶は途絶えた
倒れるふたりの傍らに
赤いワンピースの女が笑って立っていた
続きは♥400で。 _____________ 次で最終話です!