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コメント
2件
なんかナポリタン食べる?とか聞いてるくせにガウラくんグラタン作ってますね。長期間サボると記憶曖昧になっちゃいます。
ああ、もう、このエピソードすごく良かった……。ガウラがゆいかの風呂上がりの姿を直視できなくて「やっっっっっば」って天を仰ぐシーン、めちゃくちゃ可愛くて笑った。それでいて、家に帰る場所がないって聞いたときに「俺ん家泊まっていいよ」って即決する誠実さがにじみ出てて、グッときた。ゆいかが「人間として見てくれた」って泣くところも、彼女の過去がにじんで切なかった。二人の距離がゆっくり縮まる感じ、すごく好きです。
ガウラ
彼は彼女をソファーに下ろす。 持っていたコンビニ袋の中身を冷蔵庫にしまいに行く。
ガウラ
彼女が返事をしようとした時に。
ぐぅ〜
ガウラ
当然だ。朝から何も口にしていないから。
ゆいか
恥ずかしそうに俯く彼女を見て彼は言う。
ガウラ
ゆいか
彼に渡された着替えを持ち風呂場へ行く彼女のどこか切ない背中を見て彼はどう思っただろうか。
ゆいかが風呂場へ消えていくと、ガウラはソファに深く座り込んだ。
ガウラ
きっと彼女はお腹が空いているだろう。ガウラはそう感じてソファから立ち上がりキッチンでグラタンを作っていた。
────一方、風呂場では。
ゆいか
そう、ゆいかがシャンプーを使おうとしたら以下にも高そうな容器に入ったシャンプーだった。
結局少しだけ使った。
ガウラ
ガウラがそう呟いた時に着替えを借りたゆいかが風呂場から出てきていた。
ゆいか
貸した着替え、それはガウラのTシャツと短パンだった。案の定ブカブカで肩がはみ出たり、短パンがズレ落ちたり。
ガウラ
ガウラは片手で顔を覆いゆいかの姿を見ないように顔を逸らした。
そりゃそうだ。風呂上がりの毛先から滴る水滴、紅潮した頬、不釣り合いな自分の服を着ているのだから。
ガウラが顔を逸らしたまま話した。
ガウラ
ゆいか
ゆいかは風呂場へ戻った。ガウラはゆいかげ風呂場へ消えたのを確認して両手で顔を覆い天を仰いだ。
ガウラ
オーブンで焼いていたグラタンはいい焼き加減だった。
ゆいか
棚に掛けてあったドライヤーを手に取り、電源を入れて髪に温風を当てた。
ああ、本当にいつぶりだろう。誰かが私を人間として見てくれたのは。
彼女はそう思った。頬が濡れてしまった。嬉しい、嬉しくて、泣いてしまう。
ゆいか
そんなことを呟いて独りでくすっ、と笑って涙を拭いた。
そんな時、キッチンの方から声がした。
ガウラ
ゆいか
髪は生乾きだったが、風邪は引かないだろう。気にせずドライヤーを元の位置に戻してリビングへ向かった。
ガウラ
彼の両手にはこんがり焼けた出来たてのグラタンがあった。
ガウラ
彼はにこっ、と笑いながらグラタンを机に置いて、ゆいかと向かい側の席に座った。
ゆいかは目をきらきらさせながらグラタンを見つめていた。彼はそのゆいかを見て笑っていた。
ガウラ
彼はそう言いながらゆいかの前に皿とフォークを置いた。
ゆいか
ガウラ
ガウラはグラタンを装ってゆいかに渡した。
ガウラ
ゆいか
嬉しそうにゆいかは受け取ってパクパクと食べていた。
ガウラ
実際、小動物に見えるだろう。全力で頬張ってグラタンを食べていたのだから。
ガウラもゆいかが食べる姿を暫く眺めてから自分の分のグラタンを装って食べ始めた。
彼女の唇の端にソースがついていた。ガウラはすぐに気付いて手を伸ばした。
ぐいっ、と親指の腹で拭った。
ガウラ
ぺろっ、と拭ったソースを舐めて何事も無かったようにまたグラタンを食べ始めた。
ゆいか
ゆいかの食べる手が止まった。目を見開いてガウラを見つめている。
ガウラ
白々しいにも程がある。みるみるとゆいかの耳が赤くなっていた。
ゆいか
ゆいかはこういうは慣れていなかった。いや、数時間前に襲われていたが、それとこれは別だった。
暫く無言が続いて食事が終わった。ガウラが食器を片付けながらソファに座っているゆいかに話しかけた。
ガウラ
そう、今まで名前すらも知らなかったのだ。今更だろうが、聞いた方がいい。
ゆいか
ガウラ
舌の上で転がすように復唱した。
ガウラ
ゆいか
ガウラ
ゆいかは嬉しそうだった。とにかく、本当に。
ゆいか
ガウラはその返事を聞いて嬉しそうににかっ、と笑った。
ガウラ
少し気まずそうに顔を逸らしたままゆいかの隣に腰を下ろした。
ガウラ
そのガウラの声はさっきよりも、低い気がした。
ゆいかはその質問を受けて膝の上で拳を握って俯いて、小さく首を横に振った。
ガウラ
それだけで十分だったらしい。
ガウラ
ゆいか
ガウラ
ゆいか
ガウラはソファから立ち上がって腕をのばしていた。
ガウラ
それも一理あったが、こんな可愛い子を他に見せたくないという思いもあった。絶対に言うつもりはなさそうだが。
ガウラ
こうしてガウラは風呂場へ消えてぽつん、とゆいかがソファに取り残されていた。
ゆいか