せめて、

⚠ 本当の本当に哀しい 本当の本当に長い 文章がおかしい 最終回

それでもいいなら行ってらっしゃいませ

もう、何日たったのだろうか

一日、一日と月曜日で話すまでなにも喋らない

前もそんなことがあったが、真面目に考えてみると心が痛い。

俺はいつものパソコンがある部屋に向かい、座る。

今日はいつもよりも早めに立ち上げることができそうだ。

カチャ

ガッチさんと繋げて、後にうっしーも入ってきた。

妙に優しい声に首をかしげてしまったが｢うん｣と返事をして話を続けた。

ポソリとガッチさんは呟いて俺に話を持ちかけた。

確かに…これは…ただ事ではないかもな

その気怠げな声で少しやる気を無くしたが俺はレトさんの家へと向かった。

良かった…予備にもらっといて…

俺はスペアキーをくるりと指で回して寝室へと向かう

キョロリと見てみるがいない

それからもどこを探しても彼を見つけることはできなかった。

胸騒ぎが前と同様に鳴り止まない

今回は前よりももっと早い

震える声で伝える

落ち着こうとするが頭が回らない

そうなのだ、俺があの家を訪れたあの日と 全く変わらない光景が広がっていたのだ。

その時、俺はスマホを床へと落としていた。

翌日、昼頃に目覚め、携帯を見る

そこには知らない番号から何度も電話がかかってきていた履歴

大分気味が悪いが、昨日の震えが収まっていない指で押してかけ直す

『はい、こちら××病院です。ご用件は？』

その名前は近所ではよく聞く大きな病院の名前だった。

『はい、えー…ご用件は？』

『お名前は？』

『…はい。キヨ様』

『今すぐ病院にいらっしゃることは可能でしょうか？』

『……申し訳ございません。きていただけたらお応えいたします』

『分かりました。ありがとうございます。』

プツー

どういうことだ。病院なんて

……冗談じゃない

二人にも電話をかけて、俺はタクシーでその場へと急いだ

薬の匂いが鼻につんっと染みるがどうでもいい

『レトルト様のお部屋は』

何となく予想はしていたことだが、病気になるほど食生活がまた悪かったのだろうか

それとも、何か事故にあったのだろうか

…とりあえず大怪我してないといいけど

更に、薬品の匂いがキツくなる。

はなのにおいと混じり合って更に微妙な香りだ。

レトさんのところのカーテンを開けようとしたら二人もやって来て

重症だったときの不安を考えての哀しそうな顔をしている

パサッ

カーテンがめくれた瞬間、微動だにしていないレトさんが横たわっていた。

受け止めきれない状況で二人を見ると

一人はきゅっと顔に力をこめて悔しそうな涙が浮かんだ顔で

もう一人は目の前の状況について行けてなくて涙さえも出ていなかった

かくゆうおれは

ひたすらに泣くことしかできなくて泣きじゃくっていた

苦し紛れの作り笑いを見せてくる

うっしーは何も言わずに肩に手を乗せてきた

ほんとうに…辛くて…消えてしまいたかったとき、

看護師さんが手紙を渡してきた。

『キヨ君へ。あと、みんなへ』

『キヨ君へ。あと、みんなへ』

こんちゃーす。レトルトと申します

今回は、手紙を書きたいと思います

まずは、みんなへ

仲良くしてくれてありがとう

うーん…他はー…

病気が酷かったってだけかな

以上！！！

次に、キヨ君へ

楽しかったよ

一番長くいたのはお前かもね

あ、自分のことは責めるなよ

タイミングが悪くてお前が帰った後に病院行っただけだから

まぁ、思ってないか

ほかにかくこと…

あ

キヨ君のこと、全然嫌いじゃないです

むしろ、嬉しかった

だけどね、俺、自分のこと諦めてたから伝えて終わらせようとしてたんだ

長生きできてたら付き合ってたかもね

…なんてね

けどね

もし本当に好きだって思ってくれてたのなら

せめて、

俺のことは忘れてください

せめて、他の人のことを好きになって下さい

せめて、

俺の大好きな笑顔で笑って暮らして下さい

…あー…死ぬからって恥ずかしいこと書いたかも

とにかく俺の言ったことは守れ

分かったな？キヨ少年

ばいばい

大好きなものが全てこぼれ落ちていって

拾えなかった

だけど

俺のことをこんなにも考えて大切にしてくれてる

それを考えると

嬉しさと悲しさで涙が止まらなかった

了