余命23ヶ月、後1ヶ月。

そう。俺、春風冬葱、16歳、人生で初めて好きな人が出来てしまった…

第1話 初恋

凪吏が俺の机の上に頬ずえをつく。

確かに、同じクラスの宮園 幸は、学年一、いや、学校一の美女、まさに高嶺の花だ。こんな俺が好きになった所で叶わぬ恋なのかも…

こいつの名前は立花明日香。俺と凪吏の幼なじみだ。

明日香が走って宮園さんの所に行ってくれている姿を見て、安心と感謝の気持ちを思っていたら…

女子怖ぇ…てか、男子ウケが良いからってそんな嫌われる必要ないだろ…きっと何か他に理由が…いや、こんな事考えてちゃ駄目だ。とりあえず今は宮園からお昼のお誘いOKしてもらわなければ…

振り返ると、明日香が俺達にOKサインを見せてくれていたのが見えた。と、言うことは…

ふと、明日香の頬が紅く染まった…気がした。