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となりの居眠り王子くん。

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となりの居眠り王子くん。

12 - となりの居眠り王子くん。 第12話

♥

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2020年01月29日

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どんどん離れていく水面に向かって伸ばした手が

何かに掴まれまれました──

西村優翔

紗倉さん!!

紗倉ひまり

(あれ、この声って…)

紗倉ひまり

(こんな時に、なんで西村くんの声が聞こえるんだろう)

紗倉ひまり

(幻聴かな…)

西村優翔

紗倉さん!!!!

紗倉ひまり

(え…)

ザバァッ!

紗倉ひまり

(うわ、明るい…)

紗倉ひまり

(私、助かった…?)

西村優翔

っ…紗倉さん!

ぼーっとする頭で見回すと、目の前に西村くんの姿があった。

紗倉ひまり

…西村、くん…?

紗倉ひまり

ごほっ、ごほっ

西村優翔

ほら、ちゃんと水吐いて!

西村優翔

大丈夫?

紗倉ひまり

う、うん…

紗倉ひまり

助けてくれてありがとう…

紗倉ひまり

でもどうして…

西村優翔

待ち合わせ場所になかなか来ないから

西村優翔

探しに来た

紗倉ひまり

え?でも待ち合わせ場所って

紗倉ひまり

この辺に変更になったんじゃないの?

西村優翔

え?

西村優翔

いや、変わってないよ?

紗倉ひまり

(ああ…また、私…)

紗倉ひまり

(すぐ琴音ちゃんを信じちゃう)

紗倉ひまり

(心のどこかで、分かってたのに)

紗倉ひまり

(馬鹿で、お人好しだ)

西村優翔

…なんか、今日あんまり二人でゆっくり話せなかったけどさ

西村優翔

…水着、似合ってる

紗倉ひまり

…っ!?

──ドキン。

鼓動が大きく跳ねる。

紗倉ひまり

(な、なんで今そんなこと…)

紗倉ひまり

(絶対顔真っ赤になってる…!)

紗倉ひまり

あ、ありがと…

西村優翔

みんな待ってるし、そろそろ戻ろうか

紗倉ひまり

う、うん…!

西村優翔

歩ける?

紗倉ひまり

だいじょ──痛っ!

西村優翔

どうした?

紗倉ひまり

足…岩にぶつけちゃったみたい

西村優翔

ああ、ほんとだ

西村優翔

血が出てる…

紗倉ひまり

でも大丈夫だから…

西村優翔

西村優翔

…ん

紗倉ひまり

…え?

西村くんが、こちらに背を向けてしゃがんでいる。

西村優翔

乗って

紗倉ひまり

え…ええっ!?

紗倉ひまり

(乗ってって…背中に!?)

西村優翔

痛いんだろ?

西村優翔

待ち合わせ場所まで運ぶから、乗って

紗倉ひまり

いやいやいやいや!

紗倉ひまり

そんな、悪いよ…!

紗倉ひまり

私、重いし…

紗倉ひまり

絶対絶対、迷惑だよ…!

西村優翔

迷惑じゃないし、重くない

西村優翔

紗倉さん、そんなに細いんだから

紗倉ひまり

(やめて〜!チラチラ腰に視線が…)

西村優翔

それに、女の子一人持てないなんて

西村優翔

かっこ悪いじゃん

紗倉ひまり

そんなことないよ!

紗倉ひまり

西村くんはかっこい…

紗倉ひまり

(あああ私!何言おうとしてるの!)

西村優翔

とにかく、乗って

紗倉ひまり

(…何を言っても聞いてくれなさそうだなぁ)

紗倉ひまり

…じゃあ、お言葉に甘えて

紗倉ひまり

失礼しま〜す…

恐る恐る、西村くんの背中に乗る。

首に手を回して掴まると、身体が密着して恥ずかしい。

紗倉ひまり

(う、うわ〜!近い!)

体重を預けると、西村くんが立ち上がった。

紗倉ひまり

だ、大丈夫?

紗倉ひまり

重くない?

西村優翔

全然平気

西村優翔

むしろ軽い

西村優翔

ちゃんと食べてる?

紗倉ひまり

なっ…

紗倉ひまり

食べてるよ!

西村優翔

女子って軽すぎて不安になる…

西村優翔

すぐなくなっちゃいそう

西村優翔

…まあでも

西村優翔

紗倉さんが無事でよかった

紗倉ひまり

っ…

紗倉ひまり

(心配、してくれたんだ)

紗倉ひまり

(後頭部しか見えないけど)

紗倉ひまり

(声は優しい…)

紗倉ひまり

(西村くんが来なかったら、どうなってたんだろ)

紗倉ひまり

(暗い海に沈んでくの、怖かった…)

急に心細さと恐怖が蘇ってきて、西村くんの首にぎゅっと抱きついてしまう。

紗倉ひまり

(なんか落ち着く匂いがする…)

紗倉ひまり

…西村くん、来てくれてありがとう

紗倉ひまり

(西村くんが助けに来てくれて良かった)

西村優翔

紗倉さん…

西村優翔

あんまり力入れると、俺の首絞まる

紗倉ひまり

あっ…ごめん!

西村優翔

それほど不安だったってことだろ?

西村優翔

もう大丈夫だよ

紗倉ひまり

(西村くんの声が優しい)

紗倉ひまり

(優しすぎて、あたたかくて…)

紗倉ひまり

(胸がぎゅってなる)

紗倉ひまり

(この気持ちはなんなんだろう)

心臓がドキドキと早鐘のように音を立てて落ち着かない。

紗倉ひまり

(心臓の音、聞こえてないかな…)

紗倉ひまり

(…ああ、もしかしてこの気持ちは…)

西村くんの大きな背中に揺られながら

高鳴る胸が気持ちを訴えてくる

本当は気づいていた

でも、気づきたくなかった気持ち。

紗倉ひまり

(でも、どうしよう)

紗倉ひまり

(私、やすくんのことが好きなのに…)

紗倉ひまり

(こんなのって良くないよね)

紗倉ひまり

(でも、気づいちゃったよ)

紗倉ひまり

(気持ちが抑えきれない)

紗倉ひまり

(いけないことかもしれない)

紗倉ひまり

(やすくんに会いたいって思うのも許されないかもしれない)

紗倉ひまり

(でも、私は西村くんのこと──)

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