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こうして、私達のこの街を守るための活動が始まった!

……んだけど

優花

あつ、待って、美月ちゃん

美月

何? どうしたの?

優花

調査って、具体的に何をするか考えているの?

美月

それは ええっと……

美月

とにかく調査よ!

優花

あ これ 何も考えてないやつだ

護法童子

そうですね

護法童子

調査のポイントとしては、まず噂話の内容は本当なのか確かめるといいでしょう

美月

なるほど?

護法童子

例えば、自動販売機と壁の間には人が立つようなスペースはなかった

護法童子

ということですが、それは本当なのか、とか

護法童子

あるいは、何か噂話には抜けている情報がないか、とか

護法童子

そういうことを調べて来てください

美月

なるほど!

美月

ほら、優花、行くよ!

優花

あ 待ってよ~

一ヶ所目

美月

自販機が外に2つ並んでいて、後ろに壁

美月

間違いない、ここが事件現場ね!

優花

あれ、でも美月ちゃん、ここって……

美月

何? どうしたの?

優花は自販機の正面に立ちながら、何かを調べていた

優花

うーん

美月

どうしたの?

優花

ほら、ここだと、自販機と自販機がぴったりひっついているから

優花

後ろから誰かのぞいていても、見えなくない?

美月

た、たしかに……

美月

じゃあここは事件現場じゃないわね!

優花

美月ちゃんはすぐ決めつける~

優花

他も見てみてから考えましょ

美月

わかった。じゃあ次ね!

複数個所廻って――

美月

うーん

美月

2台以上自販機が並んでいるところって、だいたいぴったりひっついてるね

優花

まあ、わざわざすきまをあける必要ないもんね

優花

じゃあやっぱり、あの噂は嘘だったのかな

美月

まだ残っているから!

美月

次いくよ、次!

美月

ええっと次の場所は、……

美月

もうすぐね!

しばらくして……

美月

ここね!

美月

……って、あれ?

優花

ここ……すきま空いてるね

美月

間違いない!

美月

ここが事件現場ね!

優花

とりあえず調べてみましょ

優花

……あっ

美月

どうしたの?

美月

……あっ

自販機の後には、うわさ通りぴったり壁があった

けど、そこの壁には穴があったのだ

美月

これ、壁の向こうはどうなってるんだろ?

二人で自動販売機の周りを調べてみた

すると……

美月

うーん、誰かの家みたいね

優花

表札があるよ

優花

貝間三太郎……さん、だって

美月

じゃあ、もしかして

美月

あのうわさ話ってそこの穴から貝間さんがのぞいていただけってこと?

優花

そうかも?

美月

なあんだぁ

優花

とありあえず、残りも簡単に確認して

優花

護法さんに報告に行きましょ

美月

そうね……

護法童子のいる廃工場

優花

結局、他にはそれらしい自販機なかったね

美月

そうね

美月

ね、護法、聞いて、あのね……

護法童子

……なるほど

護法童子

では、今回の事件は

護法童子

その壁の穴から誰かのぞいていたのを幽霊と誤解したか

護法童子

あるいは話が広がっていくうちに幽霊話になっていった可能性が高そうですね

美月

やっぱりそうだよね

美月

あ~あ、今回は無駄足だったかぁ

護法童子

そうとはかぎりませんよ

美月

えっ?

美月

どうして? 本当の怪談じゃなかったのに?

護法童子

実は、私が探しているのは「本当の怪談」ではないのです

優花

そうなんだ?

護法童子

ええ

護法童子

説明が難しくなるので怪異を探している、といいましたが

護法童子

正確に言うと

護法童子

「怪異の形で語られているこの街の異常」を探しているのです

美月

それは、どう違うの?

護法童子

そうですね

護法童子

例えば、今回の「すきまじいさん」ですが

護法童子

人間には不可能なすきまに入り込む存在

護法童子

それが本当の怪異だとしましょう

護法童子

私が探しているのはそういう「本当の怪異」ではないわけですね

美月

それはわかった

護法童子

では、私が何を探しているかですが

護法童子

こういう怪談話は、根も葉もないうわさ話である可能性もありますが

護法童子

もうひとつ

護法童子

実際に「何か」があり、それが怪談話という形で広まる、というケースがあるのです

優花

護法さんが探しているのは、その「何か」ということ?

護法童子

そうですね

護法童子

その「何か」の中に、この街にとって危険なものがあるかもしれない

護法童子

それを発見し、除去するのが私の使命なんです

美月

なるほど

護法童子

今回のすきまからのぞく謎の老人……まあよくある怪談話です

護法童子

しかし、美月さんたちは現地を調査し

護法童子

実際にその話のもとになった出来事があったかもしれない場所を特定しました

護法童子

根も葉もない話ではなく、「何か」はあったわけですね

護法童子

幸い、今回の「何か」は危険なものではなさそうですが

護法童子

そこまで特定できたのはお手柄だったのではないでしょうか

美月

そうなんだ?

美月

やったー!

優花

でも、そうなると……

優花

いつかは「危険」に出くわすかもしれないってことだよね?

護法童子

その可能性もありますね

護法童子

ですから、何もかも自分たちでやろうとは思わないでください

護法童子

「何か」が確かに存在すると分かれば

護法童子

場合によっては警察に知らせるなどの方法も取る必要があるでしょうね

美月

まあでも、今回は

美月

貝間さんだっけ、その人が覗いていたってだけだから、危険はないよね

護法童子

そうだとは思いますね

護法童子

おや?

美月

どうしたの?

護法童子

いえ、なんでもありません

護法童子

ともかく

護法童子

さっきも言ったように、危険もあることですから、深入りはしないでください

護法童子

この街で起きている怪異について教えてくれるだけでも助かりますから

美月

でも、調査もしたいんだよな~

優花

もう、美月ちゃんてば、危ないよぉ

美月

まあ、とりあえず今日は帰ろうか

護法童子

お気をつけて

二人が帰った後の廃工場

護法童子

どうやら

護法童子

あの家に住んでいた貝間三太郎さんは

護法童子

5年前に亡くなっており、あそこはそれ以降ずっと無人のようですね

護法童子

あのうわさ話が広がったのは最近のことのようでしたが

護法童子

そうなると

護法童子

のぞいていたのはいったい――?

それから数日後――

友達

ねえ、美月

友達

人面犬って知ってる?

美月

人面犬?

美月

何それ?

友達

最近、夜に町を徘徊する犬のお化けの話

友達

人の顔をした犬が出るんだって!

美月

へえ……そんなのがいるんだ?

友達

うん

友達

最近けっこう目撃されてるらしいよ

美月

ふーん……

これって、今度こそ護法の探している怪異かも?

美月

優花!

優花

何?

美月

今日の放課後

美月

人面犬探すよ!

優花

えぇ……

続く

護法童子(コンテスト版)

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