花が開く春
たんぽぽのような明るい 笑顔で笑う君と友達になった
俺はその君の笑顔に惹かれた
黄色がよく似合って
太陽をたくさん浴びて 喜ぶ君
でも君はどこか 寂しそうだったよね
春が終わる頃
君は前みたいに笑顔でいる 時間が短くなっていた
俺にはわかった
もうすぐ"別れ"が
近づいていること。
段々君は"黄色"から
"白色"に変わっていったよね
樹
ねぇ
樹
綺麗な青空だね
そう俺は声をかける
樹
もう別れが近いね...
樹
俺、寂しいよ...
俺は1輪のたんぽぽを見つめる
樹
俺に幸せをありがとう
樹
また来年...かな?
樹
ちょうどその時
小さな女の子がお母さんと "たんぽぽ"に近づいていった
女の子
ねぇママ!
女の子
綿毛のたんぽぽはっけーん!
お母さん
わぁ
お母さん
ほんとだね〜
お母さん
春も終わりそうな頃だものね
女の子
私、綿毛飛ばしたいっ!
お母さん
うん
お母さん
飛ばしてみて?
ブチッ...
樹
あ...
女の子
ふーっ
綺麗な青空に
俺の大好きな君の綿毛が
それはまた綺麗に
舞う
女の子
きれーっ
お母さん
そうだね
お母さん
これでまた来年はたくさん
たんぽぽが咲くね
たんぽぽが咲くね
女の子
やったぁ
俺は願った
また来年君に逢えますように。と