苺花
それって…
苺花
…そしたら、レイちゃんは虐められることに…!
千夏
その子とまた仲良くなりたいんでしょう?
苺花
それは…
千夏
黒い百合、用意してた
のよ?
のよ?
千夏
あげるわ
苺花
え、あぁ、ありがとう
ございます…
ございます…
千夏
これをどうするかは貴女次第だけど…
千夏
最近あの子が友達と告白の相談をしているところを見かけるのよ
苺花
…!
千夏
けれど…私が通るとすぐ話をやめちゃうの
千夏
じゃあね
苺花
レイちゃん…
夏休みが明け、今は、始業式の校門が開いたばかりの時間だ。
苺花
レイちゃんはB組だから、この教室だ…
僕はレイちゃんの机の上に、会長から貰った黒い百合の花瓶を乗せた。
苺花
(大丈夫、会長は黒い百合に「貴方が好き」って意味があると言っていたから…)
苺花
生花部のレイちゃんなら気付くよね…?
苺花
自分の教室に戻ろう…
レイ
苺花ちゃん…?
案の定、レイちゃんはクラスで虐めを受けるようになった。
苺花
(僕のせいだ僕のせいだ
僕のせいだ僕のせいだ)
僕のせいだ僕のせいだ)
千夏
自分を責めているの?
千夏
大丈夫よ、友達なのに
貴女を見捨てたあの子
が悪いんだから
貴女を見捨てたあの子
が悪いんだから
苺花
(そう、君が悪いんだよ)
苺花
(だって僕だけを見ててくれなかったんだから)