ズズ…ズズズズ……ズ……ズズ…
理恵
……え…?
理恵
な……に…
鷹斗
!!!!!
鷹斗
………様だ…
瞬
っ……?
鷹斗
黒……神様だ……
律
…はぁ?お前さぁ、んな小学生みたいな真似して楽しい?
鷹斗
違う!!
鷹斗
見てみろ……!バカ野郎…
鷹斗
クソっ!早く扉を開けろ…!
鷹斗
理恵が……死んじまう!!!
律
……え………嘘でしょ……あんなのただの…
律
デタラメの話なんじゃ……
理恵
……っ…!!
理恵
やだ……来ないで……来ないでよ!!
ズズズズ……ズズ…ズ……ズズ…ズズズズ
ズズズズ……ズズ…ズ……ズズ…ズズズズ
黒神様
ふふ……わしを……呼び覚ますとはの……
黒神様
勇気ありしものよ…
黒神様
そなた……名はなんというのじゃ……
理恵
……っ……!そんなの……言って何になるのよ…!
理恵
(暗くて…重い!!……怨念みたいな……)
黒神様
……そなたと話がしたい…それだけじゃよ…
黒神様
何十年も出番がないものだから…すっかり疲れてしまっての…
黒神様
そなたの顔には見覚えがある…名を……申せ。
理恵
……理恵……。
理恵
秋本……理恵…
黒神様
……!
黒神様
そなた……月菜の妹か……!
理恵
……そうよ…
黒神様
道理で見覚えが………
理恵
どうしてお姉ちゃんのことを知っているの……?
黒神様
……お前たち人間からして……数年前…。
黒神様
わしは…突然人間の頃の自分に……戻ることが出来た……
黒神様
初めて……この屋上から抜け出せての……。しばらく人間界で暮らしておった…
黒神様
わしは……人間の頃…酷いいじめにあい……この世を去った身じゃ…。
黒神様
やり直したい……そう思うてこの学校に戻って参った……
黒神様
月菜とは親しゅうなっての……
黒神様
だが……私はまた…いじめられるようなってしまった……
理恵
……!
理恵
お姉ちゃんは……貴方が屋上に行ってから変わってしまったって言ってた……
理恵
それは……どういう事なの…
黒神様
……よどみじゃよ…
理恵
よどみ……?
黒神様
わしは人間のもつ憎しみや苦しみを授かる神じゃ……
黒神様
寺でまつられていた頃よりかはここで人間を待つ方が気楽じゃった……
黒神様
気に入らぬ者は「捨て」気に入った者には我が力を与えた…
黒神様
ここで住み着くようになればなるほど……わしはこの場所から離れられん…
黒神様
わしがここから離れれば離れるほど……よどみが溜まっていくのじゃ……
黒神様
よどみは……わしの後悔……かのう……
理恵
……後悔…?
黒神様
あぁ。その後悔はわしの化身とも言えるのじゃ……
黒神様
わしは屋上に言ったその日……わしの化身に呪われた……
黒神様
しばらくして…わしの上の位の神が……「戻れ」とお命じになっての……。
黒神様
少し人間の姿ではしゃぎすぎてしまったようじゃ…
黒神様
我が神の役目を数週間もしていなかったもので…
黒神様
今すぐ「神の姿に戻れ」と……
黒神様
しかしわしは……なろうと思いて人間の姿になった訳では無い……
黒神様
つまりは……わしは戻り方がわからんかったのじゃ……
黒神様
「今すぐ死ねば戻ってこられる」とおっしゃられ…
黒神様
わしはこの屋上で2度目の命をたった…
黒神様
……と…言うても神は死なんのじゃがのーw
黒神様
目覚めるとそこはこの屋上じゃった
黒神様
気づけば元の姿にもどっており…わしはあれから月菜にはあっておらぬ
黒神様
なぜわしが突然人間の姿になり、自由に動き回れるようになったのかも分からぬ…
黒神様
わしはあれは夢じゃと思っておったが……そなたがいるという事はあれは夢ではないのじゃの……
理恵
……
理恵
(難しい話ばっかり……でも……お姉ちゃんとはやっぱり関わってるみたい)
理恵
わ……私をどうする気……?
黒神様
……そなた…いじめられておるのか……
理恵
……!