レントリリー

桃赤

レントリリー

毛布やシーツでお化けの格好をした赤が

ポカンとした後口を尖らせた

俺は赤の口にクッキーをほおりこむと

ニコニコしながら美味しそうに口をもぐもぐさせている

今日はハロウィン。

病院が一体となってこのイベントを楽しんでいた

俺はなるべく赤の側にいたくて

くっついているものだから

赤は呆れたような顔をして相手をしてくれる

赤がゴソゴソタンスを開けている

頬を膨らませる赤の顎を俺はクイッと片手で持ち上げる

甘い空気になってきた時、

ガラガラと扉が空いた

....なんでこういつもタイミングいいんだろうな....

赤が俺の口をむぐっと抑える

俺と赤は顔を見合わせた

....何やってんだアイツ

下に行くと、体をトイレットペーパーでグルグル巻いた衣装の橙の姿が

その他にも高校生らしき人達が体を張っている

小さなステージが共有スペースに作られていて、何やらヒーローショーがはじまっていた

入院中の子供達が沢山集まっていて

わんわん泣きまくっている子もいる

....大丈夫か、これ

すると、

橙が派手に何かに当たって倒れた

飛んできた方向を見ると、ヒーローの格好をした黄先生の姿が

....いい大人が

黄先生がパンチを食らわせ敵？が倒れていく

そして最後に決めゼリフ

キャーキャーと小さい子達が歓声をあげる

赤は俺の隣でくすくす笑っていた

俺達がステージ近くに行くと、橙達が放心状態だった

聞くと、橙がポスターを俺に差し出す

どうやら橙の高校が代表でこの病院でハロウィンショーをやることになったのだそう

なんてこった....

するとコツコツと足音がして俺たちは振り返った

そこにはニコニコ顔の黄先生が

ヒィッと橙が悲鳴をあげる

固まっていた高校生達が、我に帰って喜ぶ

辺りを見れば、もう人が沢山集まってハロウィンパーティーが始まっていた

派手に飾り付けられた室内を見回して俺は呟く

赤は嬉しそうにケーキをほうばる子供達を見て行った

....だから俺が夏祭りやりたいって言った時もスムーズに受け入れてくれたのか

赤がいて、黄先生、紫先生がいて

俺はいつの間にかこの暖かい病院が好きになっていた

それから俺達はハロウィンパーティーを満喫したのだった

皆さん助けてください

桃ちゃんがさっきから泣きそうな顔をしてずっとこの調子です

最近ちょっと食欲がなくて点滴で過ごしているだけなのに....

....なんか最近あったのかなぁ？

俺の病気が良くなるにつれて

赤は少し顔色が悪くなってきている

また黄先生が赤に新しい薬を試したようで....

元々細かった体ももっと細くなっている気がする

ほら、いっつもいちごのショートケーキは何があっても食べるのに....

もしこのまま....

俺はぎゅっと赤に抱きつく

だめだ。

青さんは普段通りにするのが1番いいって言ってたけど....

俺はどうしても出来ない....

ニコニコ可笑しそうに笑う赤に俺は無性にキスがしたくなった

俺はショートケーキのいちごを口にくわえ

きょとんとする赤の口に押し込んだ

口移しという奴？

そしてご丁寧に、赤の口の中で自身の舌を使いいちごを潰してやる

ぐちゃぐちゃと音がなり、いちごの汁が赤の顎に垂れた

ふやけた顔をして怒る赤に、舌でペロッと垂れたいちごの液を舐めた

無意識に呟くと、赤は布団に潜ってしばらく口をきいてくれなかった

ハロウィンネタは 衝突に思いつきましたw 最近誤字が怖いw