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※百合
※この物語はフィクションです
まい
人の通る気配の無い階段
たまき
学校内でも一際目立つ人物
悪い噂も多い
まい
まいは突然足を止めると私に向き合った
たまき
震える声を抑えながら私は言った
まい
まいは私の耳元でこう囁いた
まい
たまき
私は動揺した
今一番悩んでいることを聞かれるなんて
たまき
たまき
たまき
私は慎重にまいに質問した
するとまいは面倒くさそうにため息を吐いた
まい
まい
まいはわざとらしく声のトーンをあげて私に提案してくる
たまき
普段聞くことのない物騒な言葉
まいは平然と話を続ける
まい
たまき
まい
たまき
聞きたいことは山ほどある
誰からそのことを聞いたのか、どうしてなつみに復讐しようとするのか
たまき
まい
私の質問を遮るようにまいは喋った
たまき
まい
怖い。信用できない
まい
裏切られてまた虐められるかもしれない
たまき
今の私は無力だ
天使(かれんちゃん)を助けるにはこの人に頼るしかない
それに
たまき
たまき
私は覚悟を決めた
たまき
まい
まいは笑った
いつもより少しだけ柔らかい笑顔だった
まい
私はたまきとの会話を録音した音声をかれんに聞かせた
かれん
かれんは満足そうに言うと私にスマホを返した
かれん
そういうとかれんは微笑んだ
その笑顔でいろんな人間を動かしてきたんだろう
自分の手は汚さず
まい
私はかれんの姿をまじまじと見た
確かに顔は整っていて気品がある
でも体は華奢で頼りない
まい
かれん
かれんはさっきの微笑みが嘘のように訝しげに私を見る
まい
かれん
かれんはそう言い放つと部屋から出ようと出口へ向かう
まい
確かに協力してやるとは言った
だが他の人間と同じように都合良く扱われるのは癪に障る
まい
私は扉を開けようとするかれんの手を止めた
かれん
かれんは私を睨みつけると私の手を退かそうとしてくる
私は振り解かれないように上から力をかけた
まい
まい
かれん
かれんは強気に言い返してきたが、いつもより声が小さい
まい
私はかれんの近くで囁くように言った
まい
まい
かれん
かれんは黙った
俯いて何もいわない
まい
私は拍子抜けして、優しく手を離す
かれんは出ようとしない
まい
まい
私は扉を開ける
まい
私は最後に皮肉らしいことを言うと部屋から出た