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夏目
神楽！
竜胆
あ、おは〜
田沼
おはよう
竜胆
2人共仲良しだねぇ
田沼
まぁな
夏目
………
夏目
（なんだろう…）
夏目
（今までと違う…気配）
竜胆
………
竜胆
どった？
夏目
いや…
竜胆
そう…
竜胆
………
竜胆
またね
夏目
あ、ああ
田沼
またな
竜胆
ﾃｸﾃｸﾃｸ
田沼
なぁ夏目
田沼
気の所為だろうか
田沼
神楽…なんだが
田沼
薄くなってきてるような
夏目
田沼もそう思うか？
田沼
ああ
田沼
もしかして…
田沼
神楽…死が近いのかも
夏目
…！
夏目
（そうだ…妖にも死はある）
夏目
（でもどうして…）
夏目
（なにも言わないんだろう）
竜胆
はぁ…
竜胆
あと少しかぁ
竜胆
………
ニャンコ先生
おい
竜胆
お、斑
竜胆
そんな姿になって
ニャンコ先生
いや
ニャンコ先生
お前と散歩しに来た
竜胆
…！
竜胆
そっか
竜胆
いいよ
竜胆
今、昼休みだし
夏目
ここかな…
ｶﾞﾁｬ
夏目
…！
そこには先生と…大きくて美しい龍が飛んでいた
先生に似ているような龍だ
とても美しく…輝いていた
夏目
先生！
夏目
先生…！
ニャンコ先生
ん？
すると先生は変身をとき
ニャンコ先生
なんだ？
夏目
あの龍は？
ニャンコ先生
ああ
ニャンコ先生
おい、いいんじゃないか？
ニャンコ先生
神楽
夏目
え？神楽？
竜胆
もーう
ﾎﾞﾝ!
竜胆
言わなくてもいいでしょ？
夏目
…！
竜胆
……ごめん、夏目くん
竜胆
隠してて
竜胆
その…理由があるの
夏目
理由？
竜胆
えぇ
夏目
……
夏目
どんな理由だ？
竜胆
え？
夏目
………ｼﾞｯ
竜胆
……
竜胆
……あれは数十年前
竜胆
初めてレイコに本来の姿を見られたの
レイコ
おぉ…
竜胆
れ…レイコ
レイコ
素敵じゃない
レイコ
とても綺麗で美しくて
竜胆
そ、そう？
竜胆
引かない?
レイコ
えぇ
レイコ
とっても素敵よ？
レイコ
引くわけないわ
竜胆
レイコ…！
とても嬉しくて
ときどきレイコを乗せて空を飛んでた
レイコ
とても心地良いわね
竜胆
落ちないでね
レイコ
大丈夫よ
レイコも楽しそうで初めてこの姿を好きになった
だけど
レイコ
はぁ〜今日も楽しかったぁ！
竜胆
ありがとう
ｶﾞｻ
竜胆
ん？
少女
わっ…！
レイコ
！
竜胆
人の子！
少女
ば、化け物！
竜胆
…！
少女
気持ち悪い…怖い…
少女
どっかいって…！
竜胆
………
レイコ
あなた…！そんなこと
竜胆
いいのよ
レイコ
…！
竜胆
そうよね…怖いよね
その少女の言葉を聞いて
私は…この姿になることはなかった
レイコ
気にしなくていいのよ
レイコ
たかが子供の
竜胆
気にしないで
竜胆
ショックだったけど
竜胆
レイコに綺麗って言われて嬉しかったのは事実だし
レイコ
………
レイコはそれ以上なにも言わなかった
たぶん…気を遣っただけなのかもしれない
竜胆
それからこの本来の姿に
なることはなかったわ
なることはなかったわ
竜胆
だって…レイコに綺麗って
言われたこの姿を
言われたこの姿を
竜胆
侮辱されたくないの…
夏目
………
ニャンコ先生
………
竜胆
ごめん…突然こんなこと
竜胆
夏目くんは…
竜胆
………
竜胆
ううん…なんでも
夏目
綺麗だったよ
竜胆
…！
夏目
綺麗で美しくて
夏目
目が…離せないほどに
竜胆
…！
とても綺麗で美しくて…
私も…貴方みたいな姿になりたいわ
竜胆
……本当に…
夏目
？
竜胆
本当にずるい…
竜胆
ずるすぎる…
竜胆
二人して…なんでっ…
夏目
神楽？
神楽は涙を流していた
そしてなんでと…繰り返して
竜胆
もうっ…もうっ…
そう言って顔を上げた神楽は
とても綺麗で
消えてしまいそうなくらい輝いてみえた
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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