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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

もう1週間だけど、

なんか進展あったか?

藤野友紀

ううん…

ハア…

お前なんの為に秋森美奈子とライン交換したんだよ

藤野友紀

うん、

藤野友紀

樹が僕の為にいろいろセッティングしてくれたのはわかってるよ

藤野友紀

でも、頑張ってラインして返信が来なかったらって思うと…

とりあえず何か送らないと来る物も来ないだろ

藤野友紀

うーん…

藤野友紀

やっぱり今日は止めにしとくよ

藤野友紀

いつもみたいにアプリで小説でも書いてるよ

そうか

藤野友紀

僕も樹が使ってる小説アプリ使ってみようかな

藤野友紀

気分転換に

そうだな

そうしたら?

樹の返事が素っ気ない

わかってる。原因は弱虫な僕にあるって

クラスメイトの女の子と満足にラインもできない僕に失望するのも無理ないよね…

今日も僕は勇気が出せず、小説アプリに引きこもる。

小説の中の主人公は、僕とは正反対の好青年

クラスメイトの女の子に挨拶をすることなんか、一行でできる

僕もこんな風になれたらいいのに

翌日

お前今日どうしたの?

秋森美奈子に「おはよう」って挨拶してたじゃん

藤野友紀

うん

しかもめちゃくちゃフレンドリーに話してなかった?

藤野友紀

そうなんだよ

藤野友紀

僕も驚いてる

驚いてるってお前…

自分でしたことだろ

あり得ない

昨日までの僕なら、秋森さんに挨拶なんて絶対に出来なかった。

しかも

昨日見たテレビ、好きなドラマ、来週の予定

全部僕が昨日の小説アプリの主人公に、ヒロインと話をさせたことだ…

藤野友紀

藤野友紀

それでさ

藤野友紀

今度の休み、秋森さんと遊びに行くことになった…

マジかよ!?

お前マジでどうした?

藤野友紀

僕は

藤野友紀

ただ小説を書いただけ…

そう、ただ小説を書いただけ

主人公とヒロインが今度の休みにデートするよう、設定しただけ

……こんなことがあり得るのだろうか

僕は

これさえあったら変われるのかな…?

なりたい自分になれるかな

ニュース見た?

あの分だと即死だな

友紀の奴

秋森美奈子

見たよ

秋森美奈子

樹君が殺したんでしょ?笑

人聞き悪いこと言うなよ笑笑

俺は小説アプリで登場人物を1人消しただけだぜ?

秋森美奈子

あのアプリは本当だったんだね

秋森美奈子

小説の内容が現実世界にも起きるってやつ

本当すごいと思うよ笑笑

「藤野友紀」って奴を小説の中に登場させたら現実世界にも登場するんだもんな

しかも弱虫っていう設定そのまんま!

秋森美奈子

その「友紀」にも同じアプリ使わすとか、おかしいでしょ笑笑

その方が面白そうじゃん笑笑

でも「友紀」がどんな小説を書いてるかは設定してないぞ

ぴろん♪

あ、わりぃ

なんかライン来た

秋森美奈子

どうしたの?

なんか友紀からライン来たんだけど…

秋森美奈子

え?

秋森美奈子

そんなはずないでしょ?樹が消したんだから笑笑

でも

あのアプリで書いた小説が転送されてる

俺、「友紀」が書いてる小説なんて設定してないのに…

なんで小説が届くんだよ!

【青春を謳歌(おうか)していた〇〇〇だったが、悲劇が訪れた】 【〇〇〇は何者かに殺されてしまったのだ。〇〇〇の命が消え行く直前、〇〇〇は強く念じた。 「このまま死にたくない。自分を殺した奴に復讐するまでは…」】

藤野友紀

このまま死にたくない

藤野友紀

自分を殺した奴に復讐するまでは

【そして奇跡は起きた。 即死と見られた〇〇〇が息を吹き替えしたのだ!】

【〇〇〇はまず、ナイフを買った。 「殺してやる、僕を死に至らしめたあいつ」 「村上樹」】

藤野友紀

殺してやる、僕を死に至らしめたあいつ

藤野友紀

村上樹

【そして〇〇〇は樹の家に侵入した。樹の両親は共働きで、家には樹しかいない。樹は部屋で友達の美奈子とラインをしていた。】

【〇〇〇は樹の背後に立った。樹はラインに夢中で気づかない。〇〇〇の口が口さけ女のようにさけ、低い声で言った】

【「みーつけた」】

藤野友紀

みーつけた

【〇〇〇は樹に向かってナイフを振り下ろした。】

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