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〔2015年 3月14日以降〜4・5月頃〕 《原作参照》 単行本11〜12巻  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 上司(麻樹)の部下の慈乃は四ツ村に殺害され、その謀反者(麻樹)は現殺連会長の天羽宗一を殺害した。 濡れ衣を着せられた四ツ村は、周の命が狙われる事も視野に置き 自らが姿を消して逃亡する日々を選ぶ───
つまり、両親がほぼいない同然
その間に母方の祖父である廟堂が周を引き取ると、彼が7歳になってから、JCCへと通わせるようになった。 (↑もしかして、その意向には四ツ村とも絡んでいる麻樹の策略も含まれているのかもしれない)
しかし、7歳の周にとって教室に入るのは気が引けた為、まずは"不登校の人がいる学生寮"の方で一時的に過ごすことに決める。
この学生寮もJCC敷地内の一角にあり、木造の全体的に古い印象を受ける造りをしており、中も薄暗い。 中は更に、一人一人の部屋が一応設けられており、そこにずっと閉じ篭っている者もいた。
そんな風変わりで怖そうな場所かと思えたが、意外と気の合う者が多く 優しい人もいて案外居心地よく感じられる
現在7歳の周は一番小さいので、学生寮内の生徒に大層可愛がられていた。
〔2015年 5月上旬 午後2時✕分───学生寮〕  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
斎(12歳)
入学してから2年が経過した 今日も斎は一人、部屋に籠って情報を細々と集めて、いつの間にか昼時。 壁中にメモ用紙が樹形図のようにして貼り付けられ、努力の証が見受けられる。
しかし、何やら賑やかしい声が耳に入ってきて少々鬱陶しい
ガンッッ
斎(12歳)
斎(12歳)
走らせていたペンを乱雑にバシンッと投げつけ、大きなため息を吐きながら髪を掻き上げる。
四ツ村 周(7歳)
パキッ…
四ツ村 周(7歳)
学生寮の人達に昨日あった出来事や、趣味の話題を繰り広げていた周だったが 床の木が軋むような音に気付き、言葉が途切れる。
そちらの方へと視線をやると、奥の方から"一人のJCC生徒(斎)"がやってきているのが見え そのまま周達の座る広間へとやってきた。
少し苛立ちが隠せてないようで、黒髪の下から蛍光ピンクに淡く光る瞳がギラつく
斎(12歳)
四ツ村 周(7歳)
今まで賑やかだった広間の空気が、奥から現れた一人の生徒によって一変した。 楽しげに話していた周も、そのただならぬ雰囲気を幼いながらに察知し、ピタリと口を閉ざす。
自分よりもずっと年上に見えるその少年──斎は、明らかに不機嫌な様子でこちらを睨みつけている
その真っ直ぐな視線が自分に向けられていることに気づき、周は無意識に身を硬くした。
その一方で、周の隣にいた男子生徒が口角をにィィと上げていったかと思えば 周を軽く見やって、少年の方へと親指で指す。
学生寮の生徒
『斎 お前そーやってカッコつけてんだろ!まだ小さいんだからやめとけよな〜』
斎の刺々しいオーラをものともせず、まるで"今日はご機嫌斜めかぁ〜"とイジってるようにも見えたので、他の生徒にとっては"通常運転"でしかないのだろう。
斎(12歳)
斎(12歳)
斎(12歳)
四ツ村 周(7歳)
斎(12歳)
てっきり、このバカども(学生寮の生徒・同期)が騒ぎ立てているのかと思っていたが、周の姿が目に入ると 途端に苛立ちが萎んでいく。
しかし、それが返って周の警戒心を煽った
斎(12歳)
斎(12歳)
風の噂で耳にしていた名前を突拍子も無く出して、首を傾げながら周の隣に座る
先程の態度を申し訳なさそうに眉を下げ、警戒心を少しでも解いてあげようと ある程度の距離感を保ち、優しい声音で周へと話し掛けた。
四ツ村 周(7歳)
びくっと、小さく肩が跳ねる。彼が隣に腰を下ろしたからだ
怒られるのだとばかり思っていたのに、向けられたのは先程とは全く違う─── 心配するような眼差しと、穏やかな声
その急激な変化に頭が追いつかず、周は瞬きを繰り返す。 自分に向けられた"周くん?"という問いかけに、こわばっていた体から少しだけ力を抜き こくりと小さく頷いた。
四ツ村 周(7歳)
斎(12歳)
この子の肩が小さく跳ねているのを斎は見逃していない 何かに何時も怯えていた昔の自分と重なり、胸の奥がズキんと傷む
斎(12歳)
斎(12歳)
初めてこんな小さな相手をする事と、自身の経験の浅さや先程の事も含めて どこか困ったようにはにかんだ。
斎(12歳)
先ずは謝ってみる
相手がどれだけ小さかろうが、礼儀がなければ─── そして、警戒心を解いて貰う為にも 柔らかな態度で応じた。
斎(12歳)
学生寮の生徒
斎(12歳)
斎とある程度の関係値であろう男子生徒は、見ず知らずとあまり話すことの無い斎が物珍しいようで ニヤついている。
そんな彼へシッシッと軽く手で払うような動作をしてから、再び周へと向き直った
斎(12歳)
四ツ村 周(7歳)
四ツ村 周(7歳)
斎(12歳)
四ツ村 周(7歳)
自分の年齢やJCCへの入学条件について指摘され、周は少し言葉に詰まる。 やはり自分が特殊な状況にいるのだという事実を改めて突きつけられたようで、息を飲んだ。
しかし、斎はそれ以上追及する気配はなく、そっとキャンディを差し出してきた。 彼自身、周に起きた内容は追求しないが "例外の年下"なので、難しい事情でここに来たのだろうと察する。
四ツ村 周(7歳)
四ツ村 周(7歳)
四ツ村 周(7歳)
斎(12歳)
斎(12歳)
四ツ村 周(7歳)
突拍子も無く出された言葉に、反射で首を傾げる周 そんな彼の様子を見やると、どこか諭すような声音で続けた。
斎(12歳)
四ツ村 周(7歳)
『よまれてた…?』
自分の抱いている疑問を、まるで読んだかのように斎が言い当てる
目を見開いて見上げる彼に軽く口角を上げてみせると、自分と彼の方に指を向け イタズラげに笑った。
斎(12歳)
斎(12歳)