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いつからだっただろう。

このオリに囚われているのは。

十亀条

あ、起きたぁ?

朝起きて、最初に目にするのはニコニコと笑う十亀の顔。

桜遥

………はよ。

十亀条

んふ、おはよぉ~。

桜遥

……お前、俺の顔ばっか見てよく飽きねぇな。

十亀条

飽きるわけないよぉ、桜は可愛いからねぇ。

桜遥

かわッッ…///り、理由になってねぇ!///ボフッ(布団で顔を隠す)

十亀条

あはは、そういうとこだよぉ〜。

そう言って、十亀は微笑みながら俺を愛おしそうに見つめる。

十亀条

朝ご飯何がいい〜?

桜遥

…………オムライス…

十亀条

オムライスかぁ

桜遥

………んだよ…わりぃかよ…

十亀条

別にぃ〜、じゃあ作ってくるねぇ。

触れるだけのキスをして、十亀は部屋を出て行った。

一人になった部屋の中、改めて周りを見渡すとこの部屋は殺風景だ。

この部屋に来て、どのくらいの時間が経っただろうか。

もうしばらく、外には出ていない。

桜遥

…………はぁ…

もう一眠りしよう。

自分一人が寝るには大きすぎるベッドに寝転ぶと、再び目を閉じた。

『桜、好きだよ』

十亀の告白から、俺たちは付き合いはじめた。

あのタイマンのときから、十亀のことを考えると胸がドキドキする。

桐生三輝

桜ちゃん、それって恋じゃない?

桜遥

はっ!?///

楡井秋彦

きっとそうですよ!

蘇枋隼飛

いや〜、ついに桜くんにも春が来たんだね。ニコニコ

桜遥

おい、こっち見てニヤニヤすんじゃねぇ!!!///

蘇枋隼飛

別にしてないよ〜笑

楡井秋彦

ところで桜さん!お相手は誰なんですか!?

桜遥

いや、言わねぇよ!?///つか、メモろうとすんな!

楡井秋彦

そんなぁ…

蘇枋隼飛

俺も気になるなぁ?

桐生三輝

俺も〜

桜遥

……ッッッうるせぇ!!////ダッ

桐生三輝

ありゃぁ、逃げちゃった…

自分の想いを自覚して、すぐに受けた告白だった。

すごく嬉しかった。

恋人になってからは、お互いのおすすめの場所を巡りながら散歩したり、いろんな話をした。

愛情というものを知らない俺にとって、十亀との時間はすごく幸せなものだった。

十亀の様子がおかしくなったのは、付き合って1年が経った頃だった。

十亀条

………ねぇ、桜?街の見回りするのはいいんだけど、あんまり遅くならないでね?

桜遥

あ?いつもこの時間だろうが。

十亀条

んー、まぁそうなんだけどねぇ……。俺、心配になっちゃうからさぁ。

そう言う十亀は、いつものへにゃりとした笑顔だった。

ただ、その深緑の瞳は全く笑っていない。

思えばこの時から、小さな違和感を感じていた。

それから十亀は、少しずつ俺の行動について言及してくるようになった。

十亀条

ねぇ、また喧嘩したのぉ?危ないから、もうやめよぉ?

十亀条

眼帯くんと距離近すぎじゃない?

十亀条

最近街でよく話かけられてるけどぉ、あの子誰?

十亀が知るはずのない、風鈴でのことまで言われた。

おかしいと思っていたけれど。

十亀の愛が重いのは知っていたし、俺もそれが心地よかったから。

ずっと、見て見ぬふりをしてきた。

桜遥

やっちまった…

今日は完全に油断していた。

最近見回りで忙しく、十亀の家に行けていなかった。

今日やっと時間が作れて、気持ちが浮かれていたのだ。

倒しきれていなかった相手一人が、近くにいることに気づけず、殴られてしまった。

蘇枋たちにはこんぐらい平気だと言ったが、結局病院に連れて行かれて遅くなってしまった。

ガチャッ

桜遥

十亀!わりぃ、遅くなっちまった…

十亀条

待ってたよぉ、桜。

合鍵でドアを開けると、いつもと変わらない笑顔の十亀が立っていた。

桜遥

見回りのときにちょっとしくじっちまって…

十亀条

うん、知ってるよぉ

そう、いつもと変わらない笑顔。

桜遥

…ッッ?…だから…その、病院に行ってて…

十亀条

見てたから知ってる、桜は断ってたみたいだねぇ。

十亀条

頭、大丈夫?痛かったよねぇ。

いつもと変わらないはずなのに、温度が一気に下がったように感じた。

桜遥

と、十亀…?

十亀条

俺、考えたんだぁ。俺は桜のことすごく大事に思ってる。桜が誰かに傷つけられるのも、誰かに触れられるのも、俺以外に愛想振りまくのも、嫌なんだよねぇ。

そう言う十亀の瞳は、真っ黒に淀んでいた。

初めて、十亀を「怖い」と思った。

十亀条

殴られた時、痛かったでしょぉ?桜、すぐ突っ走るからぁ、俺がちゃんと見ておかないとすぐ危ない目に遭うし、俺以外を見るでしょぉ?だから、決めたんだぁ。

何を言ってるのか、わからなかった。

なぜ、殴られたことを知っているのか。

あの場所に、十亀はいなかったはずだ。

十亀条

だから準備に時間がかかってさぁ、助けに行けなくてごめんねぇ?

桜遥

………お、おい…お前、何言って…………

十亀条

桜、疲れたでしょ?ちょっと休んでていいよぉ。

桜遥

ングッ!!?…………クラッ……

口元に何か布のようなものをあてられたかと思うと、強烈な眠気が襲ってきた。

十亀条

おやすみぃ、桜♡

意識を失う寸前に見た十亀は、満足そうに笑っていた。

皆さんお久しぶりです!

いやぁ〜最近色々ありまして、お話あげられてなかったんですよね…

久しぶりの更新ということで、今回はかめさくです!

最近私windbreakerにハマって(アニメ勢です)、その中でもすおさくとかめさくが推しカプなんですよ。

ちょっと原作と違ったり、口調がおかしかったりすると思うんですけど、そこはぜひ温かい目で見守っていただけると嬉しいです😊

続きはまたあげます!

では!

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