秘密の声(完結)

( '-' )( '-' )( '-' )ｻﾞﾜｻﾞﾜ…

乃亜くんじゃん…

お前が聞いてこいよ

ｻｻｰ（クロノアを避ける）

……

あ、虎蔵だ

怖…

ﾋﾞｸｯ

………

何故だろう

悲しくない

何故ここに来たんだろう

何も分からない

少しでも早くあの空気から 離れたかった

！？

なんだろう

さっきまで悲しくも無かったのに

いつもと雰囲気が違った

今は不気味な雰囲気が漂う

イラナイ人間…？

その顔は笑ってはいなかった

裏の顔

ガチャ

親は母だけ

父はどこかへ行った

何かを怒鳴られるのは慣れてはいるが

ジブンを否定されるのは

1番傷ついた

小学校の時の自分は

髪が長く、声も高く

背を小さく

影も薄かった

いわゆる陰キャだった

おーい 女が来たぞぉ〜（笑）

うぇーい陰キャー！！

ずっとそんな感じだ

家でも、学校でも、居場所がない

腕や足は怪我だらけ

心はズタズタ

愛すのも

愛されるのも

苦しいものだと思っていた

重いものだと思っていた

中学生

ばっさり髪を切り、

ずっと笑顔にして

声も低く

なんでも我慢した

面白いよねー

ホント神多おもろいわー

つら…

自分を隠さないと

男にならないと

我慢をするのがもう辛くなった

何も考えたくない

それから僕はずっと自分を隠して 生きてきた