vvt 短編集

👓×😊

たまに不安になるんだ 。

きりやんは本当に俺を愛してくれてるのか 。

俺は本当にきりやんを愛せているのか 。

眠れない夜だってある 。

夢にも出てくるんだ 、きりやんが浮気してる夢 。

夢に出てくるのはいつも同じ人で 、女性 。

本来の恋愛ならそれがきっと …普通なんだ 。

そんなの勝ち目ないだろ …？

疑いたくは無いけど 、怖くなる 。

夜中の2時 、変な夢を見て目が覚めた 。

隣のベッドではきりやんが寝息をたてて寝ている

俺はそれを横目に見ながら立ち上がった 。

夜の階段は嫌いだ 。

いつ落ちるか分からないし 、暗いから 。

うちの場合階段の電気は下にしかないから …

足元に気をつけながら階段をおりる 。

リビングに着いた 。

棚からコップを取り 、蛇口を捻って水を入れる 。

水を飲んだら適当に置いとく 。

こんな時間に洗い物したらきりやんも起きてしまうと思ったから 。

なんとなく 、意味もなくカーテンを開けて空を見上げた 。

…そういや 、ニュースでやってたな 。

流星群 …だっけ 。

少しだけ興味を持って 、ベランダに出た 。

普段の俺ならこんなことしない 。

空から降ってくるものに興味なんてなかった 。

ただきりやんがいてくれれば 、それでよかった 。

なのに …

今の俺は 、どうしようもなく別のきりやんを求めてる 。

俺はなんて …

がちゃ …ｯｯ 、

弱々しい声でリビングの扉を開けたのはきりやんだった 。

ぎゅ…っ

謝ろうとした時 、きりやんは抱きついてきた 。

あぁ …

もう大丈夫だ 。

きりやんが心配してくれて 、すごく嬉しかった 。

俺はちゃんときりやんを愛せてる 。

きりやんも俺を愛してくれてる 。

大丈夫 、ちゃんと

恋人だ 。