その日、ベランダがある部屋に呼び出された
虎瓦慎司
母
母
虎瓦慎司
母は母自身が死ぬのを俺のせいにした
母
母
虎瓦慎司
その頃には既に俺は涙ぐんでいた
母
母
そう言って母はベランダから飛び降りた
それは一瞬だった
母の悲鳴が遠く聞こえた
その日母は落下死した
俺が一切泣くことはなかった
でも…泣きたくなるのはここからだった
父は最愛の妻を亡くし、精神を病んで研究を辞めてしまった
そして、しばらく経つと父も掌を返し、俺を責め始めた
虎瓦慎司
父
父
父
父
虎瓦慎司
父
罵倒、暴力、性暴力を食らう毎日
父が俺のことを沢山殴ったり、蹴ったりして俺を弱らせた後は
父
虎瓦慎司
そして無理矢理、性行為をされた
父
虎瓦慎司
母がいない恋しさからか寂しさからか、暴力や性行為の数は増えてった
断ると変な薬を飲まされたこともあった
俺の体は他の子供より身長や体格は劣っており、成長は遅れていた
それは父が俺のことを外に追い出したり、食事を抜いたりしたからである
でもずっとこれだけは思っていた
「何があっても生きたい」
その頃には俺は中学生になった
こんな日々に飽き飽きしていた俺は……
父を刺し殺した
自らの手で、実の父を殺した
虎瓦慎司
清々した気分だった
母が俺のせいで死んだことになるのなら俺が人を殺したのは2回目だった
虎瓦慎司
悲しみや寂しさの欠片すらなかった
父を殺してから半年、俺には友達ができた
この頃、十分に幸せな生活ができているとは思えなかったが
他の子供より遅れていたのは追いついた
俺に足りないものなんて無い
俺に足りないのは………
この頃の俺の救いは友達だった
ある日の放課後
徒歩で下校中だった
友達
虎瓦慎司
その頃友達には素の俺を出していた
でも友達とは話が弾み、楽しかった
でもその幸せは一瞬で全て壊された
角に曲がろうとした瞬間……………
友達
友達はある不審者に刃物で刺された
不審者
友達
友達は倒れ、不審者は逃げようとした
怒りが収まらなかった俺は不審者の手を掴み、殴りかかった
不審者
虎瓦慎司
ドコッッ
不審者の顔を殴った鈍い音が鳴る
そして包丁を奪い、俺は不審者を刺した
不審者
虎瓦慎司
そして不審者も一瞬で倒れる
虎瓦慎司
俺は………悪くない
これは身を守る正当防衛だ
俺は……悪魔でも怪物でもない
虎瓦慎司
そこで俺は初めて思った
「悪い奴は全員殺せばいい」
俺はこのとき悪い奴を殺すことに快感を覚えたのだ
悪い奴は何がなんでも殺さなければ
殺られる前に………殺る…
そこから俺は友情や愛情が嫌いになった
俺には少ししか与えられなかった愛を沢山持っている人間を許せなかった
そこから俺は殺人鬼の弟子として殺人を何回も犯してきた
そこで俺はすまないスクールを標的にし、入ることにした
愛なんて…いらない
今なら感じる。わかる。
俺に足りないのは………愛だ
次回に続く
コメント
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やば過ぎる過去、予想大体当たってたかな?すまない先生はどう思ったんだろう?続き楽しみ!
虎瓦君壮絶な過去だったんだね・・。この先どうなるのかな・・。救われたらいいなと思ったよ!表現力とか話しの進め方上手いよ!