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海斗からあらかじめ聞いている。
こいつがピアノ経験者であることを。
後輩
拓斗
後輩
実際、俺はここから動くことが出来ない。
先生を呼びに行ったところで、 信じてもらえないだろうし、 どのみち逃げられてしまう。
拓斗
後輩
拓斗
後輩
ある意味奥出より止めるのが難しい。
もう会話でどうにかできるような、 奴じゃないことは分かった。
拓斗
後輩
拓斗
あいつはたまに、 どこか悲しそうな顔をするんだ。
俺なんかが何かできるわけではないけど、 守ってやりたいって思うことだってある。
後輩
拓斗
後輩
こうやって話していても、 一切表情が変わらないのが怖い。
もしかすると、 このまま話を引き延ばしていれば、 何か考えが浮かぶかもしれない。
一方、生徒会長の奥出と拓斗の友人は、 拓斗の危機に若干気づきながらも、 ゲームを楽しんでいた。
友人
奥出
友人
もちろん実際のお金を賭けるわけではなく、 今回使うのはおもちゃのチップだ。
奥出
友人
ポーカーと言っても、 ただのポーカーではない。
インディアンポーカーという、 簡易的なルールでやるポーカーだ。
奥出
友人
奥出
友人
奥出
勝負が始まり、 二人とも大きく賭けることなく、 ゲームは続いていく。
奥出
友人
奥出
メッセージというのは、 あの楽譜の怪文書のことである。
友人
奥出
友人
ポーカーの展開が変わり、 友人が少しずつリードし始めた。
奥出
友人
奥出
拓斗がピンチなのは知る由もない二人だが、 何かしら助けになればいいとは思っている。
友人
奥出
友人
気が付けば奥出のチップは、 残り一枚になっていた。
その最後を賭けて結果を確認すると、 奥出がスペードのキング、 友人がクローバーのエースで、 ゲームは終了した。
話を引き延ばせるだけ引き延ばし頑張ったが、 俺と後輩の間には微妙な空気が流れ始めていた。
後輩
拓斗
ここで久しぶりに、 ごまかし下手スキルが発動してしまった。
後輩
拓斗
後輩
拓斗
後輩がやっと言葉を詰まらせた。
後輩
拓斗
こいつが今まで、 どんな人生を送って来たかなんて、 俺には分からない。
でも俺は、 守られるだけの、 被害者面した知ったかぶりは嫌いだ。
後輩
鬱陶しいツインテールを振り回しながら、 なんか吠えてやがる。
拓斗
後輩
拓斗
後輩
確かに俺は、 頭の良さでは勝てないかもしれない。
でもな、 俺はかつて友人が言った、 言葉を信じている。
拓斗
後輩
拓斗
勢いよく言ったけど、 正直限界だから誰か助けに来てくれ。