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ツヅキダヨ

さつき(マッマ)

ツヅキナンダネ

れっつご〜

茶柱

(…とりあえず…一見落着…かな…w)

そう安心した瞬間、何か気持ち悪いものが逆流する感覚。息苦しさと共に心臓がはち切れそうになる。

視界はぼやけていて、宙にひっくり返ってる気分だ。 …なんとか必死に目を凝らして改めて下を見ると、

…自分の目の前には、 赤黒い血溜まりが出来ていた。

張っていた気が緩んだせいで、今まで無理に耐えてきた分が、一気に全てのしかかったのだろう。

茶柱

(まぁ、そうなるよなぁ…w)

ツンと鼻を挿す鉄の匂い。気づいたら視点は地面と同じ位置にあって、全身が痺れて指一本すら動かせない。

茶柱

(あぁ、でも。…いいか。)

ずっと考えていたのだ。誰よりも不出来で、人間嫌いな欠陥を抱える自分がもし、何かを残す事が出来たなら。

茶柱

(…これで、十分じゃないか。)

茶柱

(人の為に、誰かの為に、死ねるなら…流石にバチは当たらないだろう。)

茶柱

(…どうせ、悲しむ人もいないんだから。)

そう、意識を手放そうとした。 ……した、のに。

朱。

っちゃば!!!!!

そう叫ぶ声が、僕を掴んで離さなかった。

朱。

ちゃばっ…!!ど、どしよ、やだっ…まだ逝かないでっ…!!

茶柱

(…驚いた。)

僕の為にここまで必死になる人間が 今までいただろうか。

否。ありえない話だ。

ありえない…話のはずだった。

茶柱

(なんて、幸せな走馬灯だろう。)

…なら、少しくらい、いいのではなかろうか。 人の為に、命を散らす、漫画の英雄みたいな今の僕ならば。…天の神様だって、許してくれるんじゃないか。

そう思い、僕はその場で しゅーちゃの封印を解いた。

茶柱

…何、のため、にしゅーちゃが此処に来たと、思ってる、のw?

茶柱

…ほら、封印解いたから。…早く、君の力で僕を助けておくれよ。

朱。

…!!そうっ…そう、だねっ……!!

涙をぼろぼろと僕の顔に落としながら、 彼女は嬉しそうにくしゃっと笑った。

朱。

…『光合成』

『光合成』 自分の生気を他者に移すことができる。 時間経過で生気は回復するが、使い過ぎると、その分生気がなくなるので、最悪死に至る可能性があり、使い過ぎには注意。

…身体が少しずつ、軽くなっていく。

茶柱

(…なぁんて感動的なシーンなんだ…漫画じゃないか…ハッ、僕が眩しいぜぇ…☆(???))

そんなくだらない事を考えながら、 今度こそ意識を手放そうとした。

…手放す直前に見えたのはー。

 

茶柱

……え、?

僕へと向いている数々の鋭利な硝子の破片だった。

茶柱

(なんっでこうトラブルが連続で起きるかなぁっ……!?)

次こそ無理だ。そう思い反射的に目を瞑る。

だが、僕に当たりに来ていたはずの破片が、 僕に刺さる事は無かった。

恐る恐る目を開くと、僕の前で、荒波を生成し破片を弾いているしゅーちゃがいたのだ。

朱。

…なに、してるんですかっ……

 

朱。

………神様。

茶柱

(…神、様?)

結局意識が保てなくなり、瞼が重くなる。 最後に聞こえた言葉は、 僕らを護るべき存在のはずの"神"だった。

ちら、と後ろを振り返ると、 死んだ様に眠っているちゃばがいた。

朱。

(っ…良かった、間に合ったっ…。)

改めて空と向き直る。

朱。

…何のつもりですか。答えて下さい。

「先程の暴走時、お主の頬に、鱗が浮かんできていたのを知っているか?」

朱。

…なんですか?それ。

「妾も詳しくは分からない。 が、妾は、これを1種の覚醒状態と、判断した。」

「基本的に、あの量の力を操るのは難しい。 …いや、不可能に近いことだ。」

「茶柱も同様、あんな無理矢理な封印なんて、本当なら持って3分のはず。だが、あやつは気合いで耐えた。」

「お主らの力は、何処までも底しれない。」

「そう、お主らはやって見せたのだ。妾はそれに感心し、興味をそそられた。」

「二人共疲弊した状態で不意打ちをされた時、お主らの反応速度はどれほどか、と。」

「結果は実に見事だったさ。お前は妾の予想を大きく超えてくれた。掠り傷さえつけさせなかったのさ。」

神様の話を聞けば聞くほど、 腹の底が煮え滾るような怒りで溢れていく。

朱。

…っちゃばが…永遠に帰ってこないかもしれなかったんですよ…?

朱。

っ貴方のせいで、ちゃばが死ぬ所だったんです!!!それを分かって言ってるんですかっ!?!?

「…何をそんなに怒っている。朱。よ」

朱。

…はっ…?

声が震える。言ってる事の意味が分からない。 …まさか、死のうが死なまいが、どうでもいいとでも思っているのだろうか。

朱。

…私達はっ、ちゃばはっ!!…貴方の玩具じゃないんです!!

「…だから何をそんなに怒っているのだ。」

呆れ声で神様は後の言葉を告げる。

「…茶柱は実際今、生きているではないか。」

「死んだわけでもないのに、 何をそんなに怒る事がある?」

朱。

っ……なにを、言ってるんですか、?

あぁ、この神様は、 本当に私達の事などどうでもいいのか。

罪悪感のひとつすら、覚えていない。

ふと、ちゃばの事を放置していたと 後ろを振り返る。

朱。

…今はちゃばを助けるのが最優先です。

朱。

…後でまた話しましょう。

そう言い捨て、私はちゃばの回復に集中する。

朱。

…『光合成』

時間が経っても、 …この怒りが収まることは無かった。

ひゃ〜っ…やべぇぜ…()

さつき(マッマ)

凄い絶妙な終わり方したねぇ…w

そしてなんとなんと明日!この七幕の番外編を1話、投稿します!!

さつき(マッマ)

おぉ〜👏

ちょっと気まずい朱縁詠宮を楽しんで頂けたらなぁと思いますので、是非是非お楽しみに〜…w!!

さつき(マッマ)

空気地獄になりそうやな…w

て事で長らくお待たせしてしまいました第七幕終幕でございます!

これからも朱縁詠宮をよろしくお願い致します〜!!

それではじゃねばい!!
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