女子高生A
女子高生A
放課後の教室は、まだ賑やかだった。
椅子を引く音 制服のスカートが擦れる音 笑い声。
その隅で、スマホをいじっていた 女子高生が、ふと口を開く。
窓の外は茜色の空が ゆっくり暗く沈み始めていた。
女子高生B
女子高生B
女子高生B
友人が笑いながら首をかしげる。
女子高生A
女子高生A
女子高生A
女子高生A
誰も本気にはしていなかった。
都市伝説のひとつ 放課後の暇つぶしに ちょうどいい話題。
スマホをいじっていた彼女は ふと窓の方を見た。
カーテンの隙間に 黒い塊がチラッと見えた。
制服でもスーツでもない 輪郭も顔もはっきりしない
ただの“闇”のような存在だった。
彼女は思わず後ずさり、息が詰まった。
女子高生A
小さな悲鳴が教室にこだまする。
声に気づいた友人たちが駆け寄った。
友人
友人
女子高生B
しかし、窓の外を見ると 黒い塊の姿はもうなかった。
女子高生A
女子高生A
友人
友人
女子高生A
ほっとして席に戻ろうとした瞬間 机の上に、黒い紙切れが置かれていた。
女子高生A
震えるような筆跡で、こう書かれていた。
『君は、悪い子?』
床の方で、カタリと何かが転がる音。
教室の空気が、音を失う。
彼女が視線を落とした、その瞬間
教室全体が 闇に飲まれた。
友人たちは唖然とし、口々に叫んだ。
友人
机の上に残された黒い紙を 誰も触ろうとはしなかった。
その日を境に、 “神隠し”という言葉が 街のニュースを騒がせるようになる。
コメント
1件
描写が分かりにくいため もう1度書き直しました。 もしよろしければ感想やいいねなど よろしくお願いします。