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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

魔王

魔王

うぅ……

ヴィゲル

あっ!

ヴィゲル

ようやく起きましたよ

サヤカ

全く世話のやける勇者様だこと

魔王

ここは?

ルビィ

ルイの家よ

魔王

アイツは確実に…

ルビィ

えぇ

ルビィ

ちゃんとくたばったわ

ルビィ

サバクシス王国は救われたわよ

魔王

なら良かった…

ルビィ

とは言ってもあなたはまだ休めない

ヴィゲル

ギルドの奴らですよね

サヤカ

そろそろアイツらも締め上げたいからね

魔王

私もそれは感じてるが

魔王

一応話をしたい

ルビィ

それに応じてくれるかは分からない

魔王

だとしてもやる

魔王

魔物をイコールで悪と結びつけるのが気に食わない

魔王

ダメ元でも話してそれで通じるならそれまで

魔王

通じぬなら迷わず私は斬る

魔王

人類の敵になってるならとことん修羅になろう

ヴィゲル

なら僕達もそれに着いてきます

サヤカ

周りからあれこれ言われようと

サヤカ

私達のやることは人類のためだから

サヤカ

結果として世界を救えればいい

魔王

まぁ、極論はそこに行き着くがな

ルイ

ルイ

うぅ…

ヴィゲル

おはようございますルイさん

ルイ

ぼくは…生きてるのか?

魔王

もちろんだ

ルビィ

あんたを運んだのはわたしよ

ルイ

お前は…

ルビィ

あの時はごめんなさいね

ルイ

まぁ……

ルイ

結果として助けて貰ってるからな

サヤカ

んで?

サヤカ

この後はどうすんのよ?

ルビィ

2人にはざっと話してるけど

ルビィ

とりあえずギルドには直行するわよ

ヴィゲル

国王の件は?

ルビィ

その点も問題はないって言ったでしょ?

ルビィ

私の仲間が色々やってくれてるんだから

魔王

国王の件?

ルビィ

要はこの国だけでも勇者の濡れ衣は晴らしてあげるってこと

ルビィ

だからその辺は特に気にしなくてもいいわ

ルビィ

それに、あなた達の仲間のシリルって子もこっちに向かってくる頃合いかな

魔王

じゃあ一通り準備を整えて街を出るか

サヤカ

それが良さげね

魔王

ジョニーはまだ寝てるが出る頃には起きるだろう

アパタイト

アパタイト

あら?

アパタイト

あなたが話に聞いてたウルターニャちゃんね

魔王

魔王

あなたは?

アパタイト

あたしはアパタイト

アパタイト

ルビィちゃんから話聞いてない?

魔王

特には…

アパタイト

ほら、国王がうんぬんかんぬんとか

魔王

あー……

魔王

それは聞いてますね

アパタイト

それよ

アパタイト

その国王の件で派遣されたのがあたし

アパタイト

他にもう一人いるけどあの人は今お城かその付近にいるはず

アパタイト

国王の口からあなたの無実を証言してもらいたいからね

魔王

それがルビィの言ってた話か

アパタイト

そ!

アパタイト

最低でもこの国の人々には身の潔白を教えておきたいでしょ?

アパタイト

一応この国救ったのあなただし

魔王

まぁ…

アパタイト

つーことであとの事はあたしらが何とかしたげる

アパタイト

あんたらはルビィちゃんと一緒にギルドの奴らをボコしちゃってよ

魔王

そうさせてもらう

魔王

何から何まで助かる

アパタイト

いーのいーの

アパタイト

あたし達もギルドが気に食わないし

アパタイト

そもそもこの計画とかはダイヤが決めてくれてるから

アパタイト

お礼を言うのはあたしじゃなくてダイヤにしてよね

魔王

だとしても協力してくれるのは事実だ

魔王

計画者が他の人でもそれに沿って私らをサポートしてくれてる

魔王

それが助かるからあなたにも礼を言うんだよ

アパタイト

だいぶ人柄がいいのねあなた

魔王

至極当然のことをしてるまでだよ

アパタイト

それじゃあそろそろあたしは仕事に戻るわ

アパタイト

あなた達の勝利を願ってるわよ

魔王

任せてください

魔王

しっかりとあいつらにケジメをつけさせます

アパタイト

んじゃ、ばいばーい

魔王

魔王

さて、と

魔王

ギルドとの戦闘に向けてちょっと私も準備しようかな

ヴィゲル

サヤカさーん?

サヤカ

なによ?

ヴィゲル

僕らの出番久しぶりじゃないですか?

サヤカ

まぁ、今回の騒動に関しては私らは蚊帳の外感あったね

ヴィゲル

ギルドとの戦闘の時僕らって出番貰えますかね?

サヤカ

貰えるでしょさすがに

サヤカ

てか、私らよりシリルちゃんの方が出てないんじゃないの?

サヤカ

実際私達しばらく彼女の顔見てないわよ?

ヴィゲル

確かにそうですね

ヴィゲル

一緒に行動してと思ってたんですけど

ヴィゲル

いつの間にか消えてましたよね

サヤカ

でも、一応私らの知らないとこで色々やってたみたいだし

サヤカ

活躍の場としてはトントンなのかな?

ヴィゲル

どうですかねー?

ノルン

ノルン

あっ!皆さん!

ヴィゲル

噂をすればなんとやらってやつだね

サヤカ

ノルンちゃん久しぶりねー

サヤカ

あなたどこにいたの?

ノルン

ジュエルズの人達と少し行動してました

ノルン

それで悪魔の話はどうなりました?

ヴィゲル

ウルターニャさんが片付けてくれたよ

ノルン

やっぱりウルターニャさんは強いですね

サヤカ

ジュエルズとともに行動してたらしいけど

サヤカ

具体的にはどんなことを?

ノルン

フワッとしか思い出せないですけど

ノルン

悪魔討伐に向け作戦を立てていたり

ノルン

ギルドからの奇襲を撃退したりですかね?

サヤカ

随分頑張ってるわね

ノルン

そうなんですけど…

ヴィゲル

何かあったのか?

ノルン

ジュエルズの拠点からここに来るまでの記憶が実はなくて

ノルン

それは多分もう1人の私が出てたんだと思うんですけど

ノルン

なんでもう1人の私が出てきて居たのかが謎なんです

サヤカ

有り得るのはやっぱり危機的状況に陥ったとか?

ヴィゲル

そうは言ってもノルンさんですよ?

ヴィゲル

並大抵の魔物や山賊なんか相手に裏の顔が出るわけもなくないですか?

サヤカ

まぁ、確かに言われれば…

ノルン

多分私にとって大事なことなんでしょうけど

ノルン

どうしても思い出せなくて

ノルン

でも、特に外傷もないので心配しなくても大丈夫ですよ

ヴィゲル

ノルンさんがそう言うなら僕らも何も言うことは無いよ

サヤカ

そうね

サヤカ

それじゃあウルターニャちゃんのところに戻ってみんな揃って出発することにしましょ

ノルン

ですね

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