授業中
水穂
再来年の今頃は受験生か〜
水穂
年が明けるのははやいね〜
健
そだね、でも水穂
健
今授業中だからはやく前向いて
水穂
うぃ〜、つれないねぇ、
「今日は将来の夢について書いてもらう」
「数名には発表してもらうからな」
健
(クラスメイト達は皆ブーイングを入れてる)
水穂
うぇ〜〜〜!?
いっっっちばんめんどいヤツじゃん!?
いっっっちばんめんどいヤツじゃん!?
水穂
ぶーっ!
健
(あーでも、彼女が一番うるさいな…)
健
水穂っ、もう少し静かに…
「別に作文1枚書くだけだ、簡単だろ」
水穂
えっ!なーんだ!
余裕じゃーんっ
余裕じゃーんっ
健
(彼女は気が変わりやすい)
健
(将来の夢…か、)
水穂
健ぅ〜書けた〜?
健
ん、いや、まあ、
健
ちょっと悩んでると言いますか…
水穂
ふ〜ん
あたしはもう決めたよ〜っ!
あたしはもう決めたよ〜っ!
健
そうなんだ、さ、前向いて
「そろそろ書けたか〜?」
健
(…よし、書けた)
「じゃあ2列目の…窓際から」
健
(最悪だ…けど、はやく読んで終わらせよう)
僕は適当に読んで済ませた
他の生徒は、ネタを狙った発言したり 先生がつっこんで笑いが起こっていた
チャイムが鳴って、号令して あとは皆さっさと帰っていった
健
さ、帰ろ、水穂
水穂
健って、先生になりたいのか!
健
え、まあ…うん、
健
あんな作文覚えてたのかよ、
水穂
まー、彼女ですし?
健
あー、はいはい、
その顔腹立つからやめろ
その顔腹立つからやめろ
水穂
ゔぅ!
健
あ、水穂は将来何になりたいの?
健
将来の夢
水穂
にししっ
水穂
あたしはね〜
健のお嫁さんっ!!
健のお嫁さんっ!!
健
…は、えっ、何いって、
水穂
ね、健!
先生になっても良いけどさ〜!
先生になっても良いけどさ〜!
水穂
私のお婿さんとかどうっ!!
健
はぁ……君さあっ…
水穂
にししっ、帰ろっ!
彼女は屈託のない笑顔を向けてくる
その顔されたら何も言い返せない 君の言うことを聞かざるを得なくなる