当時の僕達は夏休みを満喫しまくったツケとして金欠に陥っていた
残り少ない夏休みを使い
遊びつつお金を稼げないかと
錯誤していた
A
というわけでだ

A
圧倒的金欠に陥っていたわけだが

A
俺たちはまだ若い つまり金がないと息もできない訳だ

B
いや、酸素は無料だぞ

C
二酸化炭素吐くのに金取られたっけ?

A
ジョークに対してまじな反応するのやめてもらっても?

B
んで金がないのは事実だけど

B
バイトでもすんの?
せっかくの夏休みも残り少ないのにか?お?

C
金ないなら金ないなり遊び方を考えればいいだけじゃないか?

A
甘いな君たち 飴の3倍くらいは甘いわ

C
世の中には苦い飴もあるぞ

B
たしかに こないだ食った薬効のど飴とかまじ薬だったし 甘み0のものを3倍しても0だぞ

A
ごめん、話進まないから真面目に話すわ

A
金がないから金が欲しい
でも遊びたい

A
なら遊びもって稼げるバイト先を探せばいいのでは?と

C
ってもんな都合のいいバイトなんぞ見つからんよ

B
まあでもそんなバイトがあれば万々歳だよな 調べてみるか

3人でスマホで良さげなバイト先を探し始めて 25分程度
いや、すまん正直途中でエロい広告漁ってたから実質15分くらい
B
なあ、こんなのどうだ?

C
おん?なになに

B
いや、小さな旅館なんだけど バイト募集してて

A
いやでも旅館のバイトなんてさっきも何個か見たけど 大変そうで遊べなさそうって結論出たろ

B
そうなんだけど ここ立地がすっごい森の中でさ 人もそんなにこなさそうなんだよね

B
小さなBBQ場みたいなのもあるみたいだからもしかしたらそういうのも出来るかもしれないし

C
え、しかも時給4900円って高くね

A
もはや次元が違うような…時給2000超えてるバイトですらほぼ見つからんかったぞ

B
これなら多少大変でもやりがいあるし ○○県だから少し遠出になるから旅行気分も味わえるんじゃないかなって

A
たしかに悪かない むしろいい

C
問題はもう夏休み1週間しかない訳だが 短期でも大丈夫なのか?
課題は燃やしたからやらんでもいいとして

A
連絡とってみようか

A
/s/[storyId]/_components/chat-script-render/op/end-call/assets/call-end.7ffbe621715a9ef9.png)
通話
09:11

B
どんな感じ?

A
短期でも全然OKだって!
ぜひとも明日から来て欲しいと

C
電話先の人は怖そうな人じゃなかった?

A
優しそうなthe 女将さんみたいな声だったよ

B
いいね でも明日からならもうすぐにでも準備していかないと間に合わなくね?

A
たしかに でも○○県の××駅ってとこまで来てくれれば 迎えに来てくれるらしいよ

C
そりゃ助かるね

そんなこんなで各自準備をし、その日の夜には全て準備を終わらせ 新幹線に揺られていた
初めての旅館のバイトに不安も感じながら心躍らせていた当時の僕達は
そんな不安も消し飛ぶほどの恐怖を味わうことになるとは知る由もない
A
ついたか

A
もう朝6時ですか…早いですね

B
そうですね 座りっぱなしだったのですごくおしりが痛いです

C
なぜ敬語

A
にしてもこんなとこに旅館なんぞあるのか

B
たしかに、すっごい田舎だし

C
なんなら駅も無人だしな

The女将さん みたいなひと
おーい君たちー

A
あ、この声 電話先の人と同じだわ

The女将さん みたいなひと
君たちがバイトしに来てくれた子達だよね!よろしくね

B
あ、どうも
Bです 1週間ですがよろしくお願いします

C
Cです お世話になります

A
Aっす

The女将さん みたいなひと
礼儀いいねぇ 遠かったでしょ 車の後ろに乗って

The女将さん みたいなひと
旅館に着いたらとりあえず今日はゆっくりしな 明日からバリバリ働いてもらうから

女将さんみたいな人の指さした先には白いバンが止まっていた
僕達はなんの不信感も抱くことなくバンの後ろに乗り 旅館へと向かった
彼女はやはり旅館の女将さんらしく
旅館では旦那と娘の3人で切り盛りしているらしい
息子もいるみたいだが 大学に入学した途端家を出て都会に出ていったきりだという
A
えらく森に入ってきたな(小声)

C
旅館があるとは思えないし人が来るとも思えないけど(小声)

B
まあ人が来ないなら楽でいい それであれだけ貰えるならウハウハだぜ(小声)

女将さん
ほら ついたよ ここがうちの旅館さ

そこは森に囲まれた小さくはないが大きくもない旅館だった
A
空気が美味しいですね

女将さん
まあね、こんな森の中だからね

女将さん
この裏には渓流があってね そこでBBQしたりもできるんだい

旦那さん
…

B
あの人がだんなさんですか?

女将さん
そうよ 割と怒りっぽいから怒らせないようにね

A
おはようございます よろしくお願いします

旦那さん
あぁ…

まいちゃん
あ、きたきた 君たちがバイト君たちだよね!私はここの娘のまいっていうの!よろしくね!

B
よろしくお願いします!Bです!

C
Cっていいます!よろしくお願いします!

女将さん
君たちの部屋は2階の角の部屋を使いな 少し狭いけど あんたらくらいの男3人なら問題ないでしょ

軽い案内と紹介を済ませた俺たちは
俺達が使う部屋に案内された
今日は客も居ないらしく今日はゆっくりしていいとの事なので
僕達は部屋に荷物を置き ここまでについてとこれからを話した
B
飯ができたら呼びに来てくれるって言ってたな

C
そうだね 温泉もあるみたいだから後で入ろう

A
想像してた以上に森だった

B
たしかに でも想像以上にまいちゃん可愛くなかったか?

C
めちゃ可愛かった 俺好きだあの子

A
旦那さんは怖そうだったけど他は優しそうだったし 俺やっていけそうだよ

C
明日から客さんが2組入るって言ってたし頑張ろう

A
んじゃ風呂いくか

その後 風呂と食事を済ませたのち
俺たちは部屋に戻り
くだらない話をした後に眠りについた
まいちゃん
みんなー朝だよ起きて!

A
んん…

B
おはよう!まいちゃん!

まいちゃん
おはよう B君は元気だね

C
やっと起きたか馬鹿ども

A
ふぇ?C起きるの早いな

C
なんでかなかなか寝付けなくて 眠り浅かったんよ

まいちゃん
大丈夫?無理しないでね?

A
大丈夫大丈夫 こいつなんかやけに硬いから

B
それな

C
えぇ…

まいちゃん
ふふふ 仲良いんだね

そんな素晴らしい朝を迎えたのち朝食をすませ 女将さんに仕事内容を説明された
最初は覚えることも多く大変だったが女将さんの優しい対応と
まいちゃんの応援に癒されてなんとか仕事をこなしていった
A
なあ、今日も旦那さんが外の蔵の所に塩まいてたぜ?

B
またか?あの蔵はもう使ってないから入らないでくれって言われたよな

C
言われたね 床が抜けてるから危ないとも言われた

A
旦那さんほとんど喋らないから何考えてるかわかんないんだよね

B
今日の昼でお客様一旦全員チェックアウトするし 隙みてこっそり見に行くか

A
賛成

C
ええ やめた方が良くない?

A
いいのいいの バレなければ犯罪じゃないのさ

A
よし誰もいないな

B
おい鍵空いてるぜ?入ろうぜ

A
うわ、暗い…しかもなんか臭い?

C
なあ、やめとこうぜ良くないよ

B
ビビってんなよ

A
俺中はいるからさ 2人は誰か来ないか見張っといてくれよ

B
おけ

A
誰か来たらすぐに閉めて周りの塩をほうきで履いてれば

A
「すいません、なんかホコリ溜まってたんで」って言えばごまかせるから

B
んで立ち去ったら開ければいいんだろ?わかってるぜ

A
んじゃ行くわ

A
(こんな所に階段…?しかも地下に)

A
(行ってみるか)

足元も良くないので壁に手を当てて進もうと階段の壁に手を当てたその時
A
(あれ 壁になんか張り付いてた これは御札?)

A
!?

A
(階段の下の方から音が…足音みたいな…登ってきてる!?)

A
なんかやばい!逃げなきゃ

さっきまで僅かな陽の光が差し込んでいた扉が閉ざされたのだった
A
!?こんなタイミングで誰か来たのかよ やばい 足音は聞こえるしスマホの明かりじゃ心許ない…動けない…

足がすくんで動けなかった
音はすぐ後ろまで聞こえていた
A
止まった…?

音が止まったと思った束の間だった
隣の壁の向こうから何かが殴ったような音がした
A
!?そうか!これは階段の下からじゃなくて壁の向こうからなっていたんだ!何かいるのか?

A
わからない
わかりたくもない
逃げなきゃ!

A
!!

すぐさま扉に…陽の光に向かって走り出した
さっきまで足がすくんでいたとは思えないくらい全力で
A
…!!

C
おいどこ行くんだよ!

B
おい!?なんだいきなり

僕は扉の外にいた2人を無視して旅館の外にある木の影まで走った
A
ハァハァ

B
ハァ…どうしたんだよいきなり

C
何があったんだ?

A
それが…

B
ちょっとまて
言いたいことは色々あるがまずひとつだ

C
うん、僕達 扉閉めてなんかないよ

A
は!?いや閉めただろ 1分くらい

B
閉めてねえよ ずっとお前のこと見てたよ

C
っていってもろくに見えないからスマホの明かりをだけどね

A
そんなはず…ない

B
暗闇で方向感覚失っただけだろどうせ 壁の方向いてたとか

A
んなわけ…

C
それよりも…その音についても気になるんだけどさ

B
あぁ…なあA

B
お前中で何歌ってた?

A
は?

C
中に入って多分その中にあった階段を下っていったあとくらいに 奥から歌のような声が聞こえたぞ

B
お前の声だった

A
まってくれ

A
歌なんて歌ってないし

A
階段を下っていったって言うけど俺は2段くらい降りて引き返したぞ!

B
え、でもスマホの明かりは階段の下に消えていったぞ

C
うん

A
なんだよこええよ…

B
一旦部屋に戻ろう なんかおかしいぞここ

C
うん、体調が悪いって言って休ませてもらおう

それから旅館の玄関にいたまいちゃんに僕の体調が悪いことを話 休ませてもらった
C
なあ俺もうここ居たくない

B
俺も あの時聞こえた歌もお前の声に聞こえたけど

B
今よくよく思い返したら違うような気がしてきた

A
わかってる 明日話してやめよう

その日 食事もなかなか喉が通らなかったがなんとか食べ部屋に戻り
3人振るえながら身を寄せて眠った
次の日の朝
まいちゃんが起こしに来る前に全員目を覚ました
と言うより誰一人として眠りに着けたものは居なかったと思う
A
女将さん起きてるよな

B
うん 下で飯作ってる音聞こえたし

C
言いに行こう

女将さん
どうしたんだい 3人珍しく早起きじゃないか

A
すいません突然なんですけど

A
父が倒れてしまったらしく戻らなくちゃ行けなくなってしまいました

B
俺とC2人だけ残るのもあれなので

A
大変迷惑な話だと思いますが

A
今日で辞めさせてください

女将さん
…

女将さん
わかったよ

女将さん
早くオヤジさんのとこ行ってやりな

A
!

A
すいませんありがとうございます

女将さん
ただし

女将さん
バイトは今日の昼前までは続けてもらうよ

C
昼前ですか…?

女将さん
あぁ

女将さん
朝食を食べ終わるまで

女将さん
それまではあんたらはまだうちのバイトだ

B
!!すいません!ありがとうございます!!!!

その時のBのお礼は過去にBが見せたことの無いくらいの感情の籠ったお礼だった
後に食事を済ませた俺たちは
荷物をまとめ 帰る準備をして挨拶しに行った
まいちゃん
突然で大変だけど…お父さんのことみてあげてね…!

まいちゃん
ありがとう!また会おうね!

C
うん!また会えたらまた一緒にご飯食べたいな!

まいちゃん
みんな!またね

女将さん
まったく 世話のやけるバイトだよ…ほらこれ受け取りな

A
これは…給料…こんなにいいんですか!?

女将さん
ああ ちゃんと働いた分の給料とプラスでほんの少し 私からの気持ち差

B
ありがとうございます!!

C
お世話になりました!

旦那さんは来ていなかったがほとんど話したこともなかったので別に気にすることもなかった
帰りも送ってくれると言ってくれたが断って歩いて駅まで帰ることにした
B
なあ

C
わかってる

A
おかしい

A
まだ昼の10時くらいだっていうのに

B
暗すぎるよな
木が太陽さえぎってるってレベルじゃない

C
しかもこんなに歩いたら森抜けててもおかしくないよね

C
道間違えた?

B
んなわけないだろ 一本道だぞ

A
俺…頭痛い

B
おい大丈夫か どうせ寝れなかったんだろ?休憩しもって降りようぜ

Bの言葉を聞き終わるか終わらないかくらいの時だった
右耳から
あの蔵で聞いた音が
そして人とは思えないうめき声のような
歌のようなものが聞こえてきた
A
うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

C
A!?おい!A落ち着け!

B
おい!Aそっちは危ない!崖だって!

A
ああああああ!!!!!あああっ…!?

気が狂った僕はその辺をのたうちまわった
2人の声は聞こえていなかった
そしてそのままガードレールを乗り越え森の崖の方に転がり落ちてしまった
B
…!……!

C
…ぇ!……えぇ!

B
A!!!!

A
!?痛ったっ!?

目を覚ました時 崖の下で横になっていた 2人も慌てて崖を降りてきてくれたようだ
身体中が痛い どこからが出血もしているが命に関わる程の傷はおっていなさそうだ
A
ここは?

B
崖の下だよ!お前が急に暴れて落ちたんだろうが!

C
何があったの?

A
急に耳元で音が鳴った バン!って壁を殴るような音

A
あと歌のようなものが聞こえた

C
それって……

B
やっぱりあそこやばいとこだったんじゃないか?

A
でも…さっきより少し明るくなった?

C
たしかに

C
さっきほど暗くないね

B
とりあえず登ろうぜ

B
ここけもの道みたいになっててここからなら登れそうだ

C
Aは俺がおぶっていくよ

A
ごめん…

A
まって…上から車が来た

B
乗せてもらおうぜ このままじゃ

C
うん多分やばい

C
んでその後お祓いもいこう

A
すいません!

A
怪我をしてしまって!駅まで乗せて欲しいので……!?

旦那さん
間に合ったか…

旦那さん
いやギリ間に合ってないか…

B
旦那さん!?なんで!

旦那さん
お前ら 蔵行きやがったな

旦那さん
行くなとあれほど言われたのに 馬鹿どもが

C
あそこはなんなんですか!

旦那さん
オレもよくは知らねえよ ただあそこにはやばいものがいる

旦那さん
いや…居た…昨日まではな

A
それってまさか……

旦那さん
お前ら あそこで生き物をみたか?

A
いや…でも音が…壁を殴るような…

C
あと歌が聞こえました…

旦那さん
見ちゃいないか…わかると思うがあそこにいるのは人間じゃねえ ましてやこの世のものじゃないんだ

A
…

旦那さん
だが今はもうあの蔵にはいねえ

B
え!?

C
もしかして外に出たんですか!?

旦那さん
あぁ というか今目の前にいる

B
え

旦那さん
A お前が中で御札みたいなの剥がしただろ

A
!?どうしてそれを

旦那さん
お前さんの体にそいつが取り憑いてる 俺はあそこに毎日結界代わりに塩を撒いてたからよく分かる

旦那さん
っていっても塩なんて申し訳程度 念の為だ 本来の結界はお前がはがした御札だったんだ

旦那さん
あそこに何がいて何故いるのかは知らねえが 少なくともそこにいた"何か"は御札を剥がされた穴から抜け出してお前さんに取り憑いたってことだ

A
俺…死ぬんですか?

旦那さん
このままだったら死ぬだろうな
それどころか完全に取り憑かれたら他の人まで巻き込みかねないな

B
お祓いに行こう!早く!

C
すいません!迷惑とわかってのお願いなんですが!近くのお祓いできるところまで乗せて行ってください!

旦那さん
そのつもりでお前たちを追いかけてきたんだが

旦那さん
A以外のやつも一応お祓いは受けろよ

B
はい…もちろんです…

その後 軽い応急手当をしてもらってから近くの神社に連れていかれた
旦那さん
こいつらです あそこの蔵に行きやがった馬鹿は

住職
これは…なんと禍々しい

A
よろしくお願いします
助けてください…

住職
すぐにでも祓わなくてはだめだ こちらの本堂に来なさい

本堂に連れられた僕達はそれぞれに分けられお祓いが行われた
住職
一言もしゃべらずにこの塩水を飲みなさい

住職
いまからあなたの中に憑いた"もの"をこの神社の外まで祓います

A
消しされないんですか!?

住職
恐らく不可能でしょう

住職
何百年と存在してきたものです 念その物が強すぎて人の手では葬ることも出来ないでしょう

住職
ですがここは幾重にも結界を貼っています 神社の外まで祓うことは出来るでしょう

住職
祓われたものは憑いたものを失い元の蔵に戻っていくことでしょう

A
窓は空けなくてもいいのですか…?外に出れないんじゃ…

住職
霊や怨念などにとって窓は結界にはなりえません

住職
ではこの塩水を飲みなさい
そして一言も喋ってはなりません
目を開けてもなりません

住職
そのものと目を合わせればより一層深く取り憑き もう払うことも出来ないでしょう

A
………

A
オェェェェェ!!!

住職
!?

住職
祓えない!?どうして

住職
!

住職
A君!御札を!蔵で触れた御札をどうしましたか?

A
ハァ…御札……御札…

A
そ、そういえば無意識にポケットに入れた…しかも昨日はお風呂にも入らず着替えてないからおしりのポケットに…

住職
見せてみなさい

A
…

住職
これは…

住職
これを見てください
最初こんな色ではなかったのではないですか?

A
…!?

A
はい…暗闇で確かに見えにくかったですが
こんな色ではなかったはずです

住職
これが原因でしたか…

住職
これを供養してきます 少し待っていてください

住職
決してこの部屋からは出ないでください

住職
安心してください この部屋の結界は強固なものです 破ってはこれないでしょう

住職
結界の外から何かコンタクトがあったとしても絶対に言葉を交わしてはなりません
目も合わせてはなりません

A
はい…

住職が部屋を出て戻ってくるまでの10分間
部屋の外から壁を叩く音や歌のようなものがずっと聞こえてきた 気が狂いそうだった
A
……………

住職
お待たせしました 御札の供養がすみましたこれで祓えう事が出来るでしょう

住職
また塩水を飲みなさい

いわれるがまま塩水を飲み干し 目をつぶったままお経を最後まできいていた
住職
よく頑張りました

住職
無事祓うことができました
まだなにか聞こえますか?

A
いえ…今はもう何も…

旦那さんは僕たちを降ろして帰ってしまったらしくお礼も言えなかったが言いにあの旅館に戻る勇気はなかった
自宅に戻った僕達は残りの夏休み 会うこともなく部屋に引き篭っていた
A
もう二度と旅館には行きたくない

B
ていうか森に近づきたくない

C
蔵って文字みただけで吐きそうになる

はじまった高校最後の二学期はそんな最悪の思い出を背負いながら始まったのだった