空
あ、海n…って、変な日本だ!??
社畜日本
…ッ!?
日本は部屋から出るや否や、海と鉢合わせた。
日本は驚きつつも、マジマジと海の顔を見つめる。
社畜日本
…ってか、アンタも日帝さん!?
社畜日本
な、何で日帝さんが二人もいるんですか!?
空
日帝は、海兄、陸兄、僕ーーの3人いるけど……
空
というか、海兄はどうしたの!?
空
君のこと、見張ってた筈だよね!?
社畜日本
…ついに、俺の頭が可笑しくなったのか?
空
君が可笑しいのは、元からだと思うけどね!!
社畜日本
酷くないですか?
仮にも息子に対して……まぁ、日帝さんはそーいうの嫌いかもしれませんけど……
仮にも息子に対して……まぁ、日帝さんはそーいうの嫌いかもしれませんけど……
陸
おい、どうした空?
一階から、騒ぎを聞きつけた陸が上へ上がって来た。
空
陸兄!!
社畜日本
…ホントに3人いるし、、ヤバっ(笑)
社畜日本
俺、もう末期なのかねw
陸
…起きたのか、、海はどうした?
社畜日本
うみ?
空
さっき君の側にいた、日帝だよ!
社畜日本
気絶させましたけど?
陸
……貴様、、
社畜日本
え?なんか、怒ってます?
社畜日本
…ってか、日帝さん達?旧国の癖に妙に元気ですね?
社畜日本
あと、この夢、いつ覚めるんですか…?
社畜日本
流石に、飽きてきたんですけど…?
日帝は、怒りを吐き出すように浅く息を吐いた後、ゆっくりと告げた。
陸
…これは、夢ではない
社畜日本
夢の中では、皆そう思うんです。
空
じゃあ、頬をつねってみれば?
社畜日本
夢の中では、痛みがあると錯覚するんです。
社畜日本
私の場合は、いつもそうですから。
空
夢の中なら、魔法とか使えるんじゃない?
社畜日本
あぁ、それ、大抵いつも失敗するんですよ。
社畜日本
夢の中でくらい、夢見させてくれても良いと思いますよね?
社畜日本
私の想像力の無さが原因なんでしょうか?
社畜日本
はぁ………、、
日本は重いため息をついた。 その顔には、蓄積された疲労が浮かんでいる。 想像力、睡眠不足うんぬん以前に何か原因がありそうだ。
社畜日本
そろそろ、あの日帝さんが起きそうですね。
社畜日本
私、ちょっと出掛けてきます。
社畜日本
その方が夢が覚めそうなので。
社畜日本
では、さようなら☆
空
えっ、ちょっと!??
陸
止めておけ。
陸は空の前に腕を伸ばし、行く手を阻む。 陸は、日本の自由にさせると決めた。 その方が、現実だと早く気づけると思ったから。 最大の理由は、うちの日本へ害をくわえる輩を家に留めたくなかった為。 また、外の国が何とかしてくれるだろーーという何とも他人任せな思考もあった。 しかし、旧国なんて多かれ少なかれ癖が強い性格をしているのだ。 それと比べると、陸は随分と良心的な性格だろう。
ーーバリンッッ!!
日本は、窓を突き破って日本家の2階から出ていった。
陸
は?
空
だから止めたのに!!
ここ、2階だよ!?
ここ、2階だよ!?
空は跳ねるように、2階の窓から飛び出して、屋根を伝い降りる。 陸は一呼吸ほど呆然としていたものの、ハットしたように窓から外を見下ろした。 家の庭にも、隣接する道路にも、日本の姿は無く、困惑した様子で右往左往している空がいた。
陸
………どういう、事だ?
陸の常識の中で、日本が強い、なんて事はあり得ない。
しかし、少し考えれば分かる事だ。 海を気絶させた時点でーー ーー日本は【相当強い】……と。