先生
幸子
先生
幸子
先生
先生
幸子
先生
先生
幸子
先生
幸子
先生
幸子
先生
幸子
リク
ヒスイ
ヒスイ
リク
四方を簡素な板で囲われた敷地を見つめるのは、
黒髪に赤メッシュの入ったスラリとした男性-凛久と、
薄萌葱(うすもえぎ)色の髪を、
左の上の方で結んだ少女-翡翠の二人。
リク
ヒスイ
今回の”依頼”は、
”廃墟内をうろつく悪霊を祓って欲しい。”
とのことだった。
リク
リク
ヒスイ
リク
ヒスイ
二人は板と板の隙間から中に入る。
そこには広い駐車場と大きな倉庫があった。
倉庫には高い位置窓があり、
出入口にはシャッターが降りていた。
リク
凛久は眉間に皺を寄せる。
幽霊の見える彼らの目には、
この敷地内をうろつく悪霊の姿がはっきりととらえられていた。
ヒスイ
リク
凛久はこぼしそうになったため息を飲み込んで、
顔を引き締め
それを見て翡翠は、霊符を取り出した。
数は多いが、
思念の強い悪霊ではなかった。
凛久と翡翠の二人は、
悪霊を祓いながら
祓った場所に結界を張り、
追い込み漁のごとく、
悪霊が散らばるのを防ぎながら
敷地内を浄化していった。
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
リク
ヒスイ
リク
悪霊たちはか細い悲鳴を上げながら、
祓われて逝く。
ヒスイ
翡翠は視界の端になにかを見たような気がした。
ヒスイ
その方をチラッと見ると、
自分と同い年ぐらいの女の子が
倉庫に向かって歩いていた。
ヒスイ
その女の子は生身の人間のようだったが、
全身に良くないモノをまとっていた。
ヒスイ
リク
ヒスイ
リク
ヒスイ
リク
ヒスイ
声をかけられ、
倉庫の近くにいた女の子は振り返る。
ヒスイ
幸子
ヒスイ
幸子
ヒスイ
ヒスイ
幸子
ヒスイ
幸子
そう言って幸子は身につけている簪を指さした。
確かに、そこから氷のように冷たい気配と
どす黒い殺意にも似た雰囲気が漂っていた。
ヒスイ
幸子
幸子
彼女は笑って見せた。
ヒスイ
幸子
ヒスイ
リク
ヒスイ
ヒスイ
幸子
ヒスイの言葉を遮って女の子は言うと、
突然凛久の方に向かって駆け出した。
ヒスイ
振り返るとそこには悪霊に囲まれる凛久と
その向こうに
骨格標本が全力疾走しているのが見えた。
ヒスイ
リク
ヒスイ
ヒスイ
翡翠は凛久の横に立つと、
慣れた手つきで悪霊を祓っていく。
その悪霊の中で、
あの女の子と骨格標本が追いかけっこしていた。
リク
リク
リク
リク
凛久は結界を張りながら、
不安そうに女の子を見つめる。
ヒスイ
幸子
女の子が叫ぶと同時に、
ドンッ!
と下から突き上げる大きな揺れを感じ
リク
ヒスイ
二人は同時に振り返った。
振り返った先にあるのは
古びたプレハブの倉庫。
その倉庫から
ズルリと姿を現す
巨大な”荒御魂(あらみたま)”
ヒスイ
リク
複数の”荒御魂”の塊。
ヒスイ
背筋がゾワリとした。
リク
リク
ヒスイ
・
・
一方、女の子-もとい幸子は骨格標本を追いかけていた。
幸子
骨格標本
幸子
骨格標本
骨格標本
幸子
骨格標本
骨格標本
幸子
骨格標本
幸子
幸子
骨格標本
幸子
ヒスイ
幸子
骨格標本
振り返ると赤メッシュを入れた黒髪の男前が宙を舞って、
地面に落ちるところだった。
幸子
骨格標本
幸子
骨格標本
幸子
骨格標本
骨格標本
幸子
骨格標本
幸子
しかし、幸子の目には
立ち尽くす翡翠と
何とか立ち上がろうとする凛久の姿しかみえなかった。
骨格標本
骨格標本は翡翠に向かって駆け出した。
幸子
幸子
幸子
骨格標本
リク
ヒスイ
しかし、
すでに眼前に”荒御魂”の凶刃が迫っていた。
ヒスイ
そう思った瞬間、
骨格標本
翡翠の前に立ちはだかった骨格標本は、
骨格標本
ペチンッと軽い音と共に弾き飛ばされた。
ヒスイ
幸子
リク
再び攻撃を仕掛けてくる”荒御魂”。
ヒスイ
翡翠はギリギリのところで
結界を張り、
攻撃を防ぐと、
彼女の頭上を軽々と何かが飛び越え、
”荒御魂”の腕を噛み千切った。
ヒスイ
それは、黒い犬だった。
リク
幸子
凛久と幸子はほぼ同時に言葉を発し、
幸子は翡翠の側まで駆けてきた。
黒い犬
犬…にしては少々大きな気もするが
玄さんと呼ばれた犬は
振り返り翡翠に尋ねた。
ヒスイ
ヒスイ
黒い犬
幸子
”荒御魂”が振るってきた腕を
黒い犬―玄(げん)が足蹴りにして弾き返す。
黒い犬
幸子
幸子は初めて目の当たりにした”荒御魂”見て、
幸子
顔は引き攣らせる。
ヒスイ
ヒスイ
ヒスイ
幸子
幸子
リク
骨格標本
凛久は腰のあたりを押さえながら
二人と一匹のもとにやってくる。
その足に骨格標本が抱き着いていた。
骨格標本
ヒスイ
リク
骨格標本
リク
黒い犬
骨格標本
骨格標本
黒い犬
リク
リク
ヒスイ
二人は”荒御魂”と対峙し
同時に手刀を構える。
そして、
息を合わせ、叫んだ―。
”凛翡久翠!!” (りんびきゅうりょく)
”喼急如律令!!”
幸子
黒い犬
幸子
骨格標本
二人が印を切ると、
光り輝く”セーマン”が現れた。
二人の邪魔をする”荒御魂”の攻撃を、
玄が素早く退ける。
二人から放たれた”セーマン”が
”荒御魂”の巨体にぶつかる。
”ぐぁぁぁああああああ!!”
幸子
バチバチッ!!
”荒御魂”から金色に火花が飛び散る。
ヒスイ
リク
”荒御魂”は叫びながら、
抗うように身を震わせる。
リク
ヒスイ
黒い犬
幸子
幸子
幸子は何かを思い出したように手を叩いた。
リク
近づいてくる幸子に凛久が叫ぶ。
ヒスイ
凛久と翡翠の目に映る幸子は、
霊力や呪力の類を持っていないように見えただろう。
それでも彼女は自信満々に左手を前に出し、
ゆっくりと息を吸い、
唱える。
幸子
ビリビリと大気が震え
リク
ヒスイ
幸子
トロリと左手中指につけていた指輪が溶けると、
一振りの刀が現れた。
リク
骨格標本
そのあまりにも禍々しい雰囲気に、
”荒御魂”も周りにうろつく悪霊さえも
その動きを止めた。
幸子はゆっくりと刀を構える。
リク
幸子
幸子
幸子はニヤリと笑い、
瞬き一つで白目までもが真っ黒に染まる。
何かヤバイ気配を感じ取った”荒御魂”が
大きく身を震わせるが、
リク
ヒスイ
二人の陰陽師の力を振りほどくことは出来なかった。
幸子
その刹那、
刀は抜かれ、
”荒御魂”の巨体は
周囲にいた悪霊たちは
両断された。
リク
ヒスイ
骨格標本
遅れて辺りに突風が巻き起こる。
ヒスイ
リク
骨格標本
風は
両断され霧散しかけた”荒御魂”と
その場にただ居合わせただけの
悪霊たちを巻き込み、
鯉口に、鞘に吸い込まれてしまった。
パチンッ
刀身を鞘に納めると
刀はその姿を消し、
辺りに静寂が広がる。
幸子
その静寂をぶち破ったのは幸子だった。
幸子
幸子
黒い犬
幸子
ヒスイ
幸子
ヒスイ
ヒスイ
幸子
ヒスイ
幸子
ヒスイ
リク
リク
ヒスイ
幸子
凛久と翡翠は互いの顔を見合わせ、
それから幸子の方を向いて頷いた。
幸子
リク
幸子
幸子
幸子
ヒスイ
幸子
幸子
リク
幸子
幸子
黒い犬
玄はピクリとも動かなくなった
骨格標本を咥えていた。
幸子
黒い犬
ヒスイ
幸子
ヒスイ
幸子
幸子
幸子
ヒスイ
リク
幸子
リク
凛久はあからさまに嫌そうな顔をして見せた。
幸子
幸子
ヒスイ
ヒスイ
幸子
ヒスイ
リク
幸子
幸子
幸子
ヒスイ
ヒスイ
幸子
幸子
リク
ヒスイ
ヒスイ
幸子
幸子
幸子
黒い犬
幸子
幸子
ヒスイ
幸子
黒い犬
一人と一匹と一個は
まるで風のように
あっという間に敷地から出て行ってしまった。
リク
ヒスイ
リク
ヒスイ
リク
リク
ヒスイ
ヒスイ
リク
ヒスイ
ヒスイ
リク
リク
リク
ヒスイ
・
・
・
幸子
幸子
先生
先生
幸子
先生
幸子
先生
幸子
先生
幸子
先生
先生
幸子
先生
幸子
先生
幸子
先生
幸子
先生
幸子
先生
幸子
先生
幸子
先生
幸子
先生
幸子
先生
幸子
幸子
先生
幸子
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
虚木(ウツロギ)
コメント
4件
うっっっわカッコイイ(目を覆う) 凛翡久翠使ってくれると思ってなかった…!!ありがとうございます(´;ω;`)✨ 祓った後に結界張ってくとか、細かいところまでめっちゃ再現して頂いてめっちゃ嬉しいです(´;ω;`) こちらこそ、声を掛けて頂きありがとうございました☆ ブクマ失礼しますっ