/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
これはあの日の事
この出来事があったのは
8月25日…
莉美
ふんふふんふーん♪
お母さん
あら、気分良さそうね？
莉美
お母さん…帰ってきてたの？
お母さん
そうよ、今日は昼だけのお仕事だったの
莉美
そうなんだ…
お母さん
今日は誰かと遊ぶの？
莉美
そういう訳じゃないんだけど…
莉美
自分へのご褒美になにか買おうかと…
お母さん
そっか、今日は莉美の誕生日だものね！
莉美
うん
お母さん
はいこれ、あげるから買ってきなさい
お母さん
ただし！
お母さん
無駄遣いはしない事よ！
莉美
う、うん、ありがとう
莉美
ほんとにいいの？
お母さん
いいのよこれくらい！
莉美
あ、ありがとう…
莉美
(1000…円…)
莉美の家族構成は母と莉美のみ
父は莉美が幼い頃に不慮の事故で亡くなってしまい
莉美は昔から母の手1つで育てられてきた
その事もあり
莉美の家はとても貧乏で
小学生の頃はいじめられたこともあった
お母さんは貧乏な事を今でも隠せていると思っているが
当然莉美は気付いているのだ
莉美
(こんなにもらっていいはずがない…)
莉美
お、お母さん！
お母さん
どうしたの？
莉美
これ返すよ
お母さん
なんで？
お母さん
今日は莉美の誕生日なんだから
莉美
自分のお金、あるから…
莉美
はいこれ！
ぐちゃっ
お母さん
ちょ、莉美！？
お母さん
あ〜ぁ、この1000円札ぐちゃぐちゃになっちゃって…
お母さん
まだ使えるかしらね…
莉美
お母さんから逃げてここまで来ちゃった…
莉美
ここ、どこだっけ…
莉美
あ、あそこにちょうど良さそうなアクセサリーショップがある！
莉美
行ってみようかな…
？？？
……………
莉美
んー、なんか少し暗くて大人びた場所だな〜
莉美
あ、あそこの指輪可愛い！！
莉美
値段は…
莉美
はぁ…7700円か…
莉美
高級そうな指輪だもん、こんなに高いのも分かるよ…
莉美
仕方ない…
莉美
あ、あそこのネックレスはどうだろ
莉美
…1万…円…
莉美
はぁ…
莉美
あそこのイヤリング…
莉美
あ！1800円
莉美
これならぎりぎり買えるかな……
莉美
少しおばさん臭いけど…
莉美
買えるだけでも感謝しなきゃ…
ﾁｬﾘｯ ｻｻｻｯ
莉美
？
莉美
なんの音？？
莉美
…なにこれ
莉美
かってに首に…
莉美
ネックレスが…！？
莉美
これ…私買ってない…
莉美
戻さなきゃ…って
莉美
うそ…
莉美
買った時のタグまで付いてる…
莉美
なにこれ…怖い…
莉美
店員さんに言わなくっちゃ…
ﾄｺﾄｺ…
莉美
んーと、レジはどこの列だ〜
莉美
5列目？…違う
莉美
6列目か！…違うか…
莉美
7列目…って…
？？？
………
そこには謎の人物が
動く莉美をずっと見ていた
莉美
な、なんですか？
莉美
なんで私のことを見てるんですか？
？？？
……これ。
莉美
…なにこれ
さっきと同様のタグがついた
小さな赤い箱が莉美の手に渡された
莉美
なんですか、これ
？？？
…開けてみて。
莉美
よいしょっと…て、え？
莉美
綺麗な指輪…
莉美
これ、あなたが？
？？？
…そう。
莉美
なんで私に…？
？？？
…いいから。
莉美
もしかして
莉美
さっきのネックレスmm
？？？
あげた。
莉美
なんでそこまでするの？
？？？
名前は郁翔(いくと)。
莉美
あの…質問に答えてくれないかな…
郁翔
…なに。
莉美
なんで私にそこまでして買うの？
莉美
私、貴方に何もしてないよ？
郁翔
した。
莉美
…え？
郁翔
したよ。
莉美
なにを？
郁翔
言わない。
莉美
なにそれ…
莉美
(なんかめんどくさい人に出会ったなぁ)
莉美
わ、私…返せない…
郁翔
なにを
莉美
…その
莉美
お、お金…
郁翔
いい。
莉美
え？
郁翔
お金要らない。
郁翔
プレゼント。
莉美
そ、そう…
莉美
そ、その
莉美
ありがとう…
郁翔
……
郁翔
じゃあ。
莉美
え、あ、うん…
莉美
(何、あの人…)
莉美
(私の誕生日知ってるの…！？)
莉美
(怖い、怖いよ…)
/s/[storyId]/_containers/next-in-series-container/next-in-series/assets/list-icon.c10ab777f3210550.svg){kind=icon}
作品ページ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
