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拓也
もうダメだ…
拓也
なんで俺なんだよ…
拓也
俺なんかした？
拓也
ねぇ…
拓也
…
拓也
俺、生きてる意味あんのか？
拓也
俺、死んだ方がいいんじゃね？
拓也
死ねって言われてるし、
拓也
死んだ方がいいんじゃね？
拓也
拓也
死のう
拓也
死んじゃえ笑笑
拓也
どうせ俺が死んでも誰も困らんよ笑
拓也
はは
拓也
あははは
拓也
…
拓也
俺の人生最低な人生だったな…
拓也
ﾄﾞｻｯ
・
・
・
・
・
拓也
…
拓也
ん？
拓也
ここ…どこだ？
？？？
おはようございます
拓也
！？
拓也
拓也
えっと…
？？？
あ、申し遅れました、私 阿鳥(あとり)と申します
拓也
あ、阿鳥？
阿鳥
はい
拓也
えっと、質問いいか？
阿鳥
どうぞ
拓也
ここはどこで、あんたは誰なんだ？
阿鳥
…
阿鳥
まず、ここは
阿鳥
あの世とこの世の狭間に存在する所です
拓也
は？
拓也
拓也
あぁ、俺死んだんだ…
拓也
そう死んだ
拓也
拓也
あれ？
拓也
でも、あの世とこの世の狭間って？？
阿鳥
あなたは実に残念な人生を送った
阿鳥
違いますか？
拓也
…
拓也
あぁ、そうだな
阿鳥
理不尽な理由でいじめをうけ
阿鳥
暴力、暴言は日常茶飯事でしたね？
拓也
あぁ、そうだな
拓也
正直生きてる心地はしなかった
阿鳥
あなたは実につまらない人間です
拓也
…は？
阿鳥
いじめをうけた人間はこれからどんな行動に出るか、
阿鳥
どんな結末になるか
阿鳥
そんな人間の行動を見て神様は楽しんでいるのです
拓也
は？
拓也
神様？
阿鳥
はい
阿鳥
神様にとって人間はオモチャのようなもんです
拓也
お、おもちゃ…
阿鳥
この人間に幸運を与えたらどうなるか、
阿鳥
この人間に不幸を与えたらどんな行動をうつすか、
阿鳥
そんな人間の予測不可能の行動を見て楽しんでおられるのです
拓也
神様、
拓也
本当にそんなのいるのかよ…
阿鳥
はい、いますね
阿鳥
私はそんな神様のオモチャを育てるために、
阿鳥
つまらないオモチャを
阿鳥
面白い行動をうつすオモチャに変える
阿鳥
そんな仕事をしております
拓也
拓也
俺はつまらない人間だったのか？
阿鳥
はい、そうですね
阿鳥
いじめをうけ、
阿鳥
自分は何も悪くない！と信じ
阿鳥
何も自分を変えることをせず
阿鳥
なんの変化もなく自ら死を選んだ
阿鳥
つまらない人間です
阿鳥
変化がなさすぎて神様が退屈してましたね
拓也
拓也
いや、俺頑張って耐えてたじゃん
拓也
暴言をはかれても
拓也
暴力ふるわれても
拓也
何も、反抗せず
拓也
必死に耐えてきたじゃん
拓也
その選択しか俺にはなかったんだ！！
阿鳥
阿鳥
そうですか？
阿鳥
あなたの｢耐えた｣は耐えたではなく
阿鳥
反抗するという手段から
阿鳥
｢逃げていた｣と私は思うのですが
拓也
…
阿鳥
とにかくあなたは次の人生｢人間｣ということなんで、
阿鳥
｢脱☆つまらない人間｣を目指しましょう
拓也
は？
拓也
いやいやいや笑
拓也
意味わかんないんだけど
阿鳥
あ、説明不足でした
阿鳥
あなたには今から
阿鳥
｢人間観察の旅｣ということをしてもらいます
拓也
ん？
阿鳥
あなたは、いじめから｢必死に耐える｣ことしか選択肢がなかった！
阿鳥
と断言してましたが、
阿鳥
他にも色んな手段がある、ということを知ってもらいます
拓也
んんん？？
拓也
よくわかんねーけど
拓也
やってやるよ、その｢人間観察の旅｣とやらを
阿鳥
はい、ご案内します
そうして、
俺のヘンテコな旅が始まった…
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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