~前進~
11月24日
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椿樹は上手くいったのかな。
どうだったの?なんて聞けずに
静かに椿樹からの返信を待っていた。
平井花凜
純恋も誘いを断ったらしい。
純恋と2人でご飯だけ食べて帰ってきた。
平井花凜
平井花凜
椿樹も言葉にちゃんとできたかな
不器用でも感情的でも
言葉にすることで……
平井花凜
📞椿樹から着信📞
平井花凜
平井花凜
吉田椿樹
吉田椿樹
平井花凜
声が少し枯れてる……
きっと沢山泣いたのね。
吉田椿樹
平井花凜
そんな気がしたわ
向き合いたかったのよね
吉田椿樹
吉田椿樹
平井花凜
向き合えたならよかった
もう遅いなんてことないわ
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
平井花凜
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
平井花凜
平井花凜
言えなかったことも
苦しかった想いも全部
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
震えた声でしてくれた報告から
ちゃんと向き合えたことがわかって
ほんとに安心した
平井花凜
平井花凜
平井花凜
平井花凜
この質問はしていいか迷ったけど
椿樹ならきっと大丈夫
今は苦しくても……
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
平井花凜
簡単じゃなかった
ここまでくるのは
平井花凜
平井花凜
吉田椿樹
平井花凜
平井花凜
平井花凜
慰めなんかじゃないわ
本音よ
あたし、信じてる
あなたの未来を
吉田椿樹
平井花凜
平井花凜
この恋が全てだったわけじゃない
これから出会う恋を夢見ましょ。
吉田椿樹
吉田椿樹
平井花凜
吉田椿樹
平井花凜
平井花凜
吉田椿樹
吉田椿樹
平井花凜
そして今は
近くにある幸せを噛み締めて
生きていこう。
~嵐の前兆~
12月2日
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寒いな
もう12月ともなると
でも心は軽い
吉田椿樹
相川純恋
相川純恋
相川純恋
吉田椿樹
吉田椿樹
相変わらず優しいな……
それにしても様子が変。
相川純恋
相川純恋
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
担任は何故か謝ってた。
何も悪くないのにな……
いきなり知るよりはって連絡くれたんだろうけど
噂っていうのは歯止めがきかないから
今も広まり続けてんだろうな。
あの時みたいに……
相川純恋
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
花巻さんが休んでたなんてな……
俺が気遣ったって仕方ないから
連絡とかしてないけど、大丈夫かな……
相川純恋
吉田椿樹
相川純恋
吉田椿樹
相川純恋
相川純恋
どうゆうことだ?
相川純恋
相川純恋
吉田椿樹
相川純恋
吉田椿樹
色々疑問はあるけど
そんなことする必要なんかない。
相川純恋
相川純恋
相川純恋
相川純恋
吉田椿樹
いつも強気な相川さんがいない
迷いが目にあらわれてる
相川純恋
相川純恋
相川純恋
相川純恋
吉田椿樹
傷つくのが俺だけならよかったのに
噂は人の心も蝕んでく。
鈴木和雪
吉田椿樹
相川純恋
鈴木和雪
鈴木和雪
人の噂も七十五日って言うけど
それじゃダメなんだろうな……
花凜や花巻さん
色んな人を巻き込んだ罰かな。
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
鈴木和雪
吉田椿樹
吉田椿樹
相川純恋
相川純恋
相川純恋
相川純恋
鈴木和雪
恋人のふりを始めたのは俺だ
傷つけて傷ついた。
後悔はしてない。
だってその間花凜といた時間は
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
始めたのは俺なんだから
終わりにするのも俺だ。
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
積み上げてきたものが壊れても
失ったってもういいや。
吉田椿樹
吉田椿樹
そんなものより
大切な居場所ができたんだから。
普通ってなんだろう。
何なのかもよくわかってないくせに
憧れ続けた……
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中学最後の冬
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吉田椿樹
吉田椿樹
本当は立ち入り禁止の屋上
扉壊れてたの見つけて
こっそり来るようになった。
吉田椿樹
吉田椿樹
ちなみに今は5限、体育の時間
サボりだ。
吉田椿樹
少しだけ見える光景が輝いて見える。
球技はあんまり……
練習してそこそこになったの
バレーボールくらいだ。
吉田椿樹
吉田椿樹
俺は青春に憧れた。
友達はいないし
カツアゲ、暴力、しょっちゅう
青春には程遠い。
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
こんなはずじゃなかった。
いじめなんてもってのほか
友達だっていたし
ただ……
吉田椿樹
もう物心ついた頃から
恋愛対象は男の子だった。
初恋はまだだけど……
吉田椿樹
吉田椿樹
石くんは優しい。
"恋には色んなかたちがあるんですよ"
"だから変ではありません"
そう、俺を受け入れてくれていた。
吉田椿樹
石くんだから受け入れてくれただけ
友達だったら受け入れてくれるかなって
それが甘かった。
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
もう過ぎたことは仕方ない。
俺は憧れている青春をしに
改めて受験することを決めた。
男
吉田椿樹
男
男
なんで……
友達だと思ってたやつ
もう友達でも何でもないやつ
吉田椿樹
男
男
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
顔もみたくねぇし声も聞きたくない。
なのになんでこいつは……
男
吉田椿樹
吉田椿樹
悔しい……苦しい……
もう誰も何も信じたくない。
男
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
それでも友達だと思ってた。
吉田椿樹
吉田椿樹
蹴られたかと思えば……
なんでスケッチブックを!?
男
男
男
男
吉田椿樹
どうして……?
違うんだよ…… !
気づいてほしかった。
自分が悪いって……
認めてほしかっただけなのに……
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
男
男
吉田椿樹
俺がこいつをせめきれなかったのは
憎みきれなかったのは
こいつも被害者だから……
吉田椿樹
吉田椿樹
誰かが俺がこいつを好きだと噂した。
噂が広まって"付き合ってる"になった。
こいつも最初は俺と同じでハブられた。
今はこいつもハブる側……
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
友達だと思ってた……
友達にはみんな話した。
吉田椿樹
噂は一瞬。
ここは男子校。
嫌われるのも一瞬。
いじめが始まるのも早かった。
吉田椿樹
吉田椿樹
1番の友達だと思ってたお前が
1番俺に酷いことした。
それは悪いよ。
男
吉田椿樹
吉田椿樹
吉田椿樹
いつか大人になったら気づくかな……
そうだといいな。
吉田椿樹
吉田椿樹
男
そう言って俺は
× × ×
× × × の前から消えて
瞳と共に心を閉じた。
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もう心を許せる友達なんかできないと……
傷ついた俺の前に現れた初恋と
友情……それから夢
俺の大切な宝物……
それさえあれば
他にもう何もいらない。
~声~
12月2日
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平井花凜
なんでもない月曜日の昼
平井の声が響く。
女子1
女子2
平井花凜
女子2
女子1
放送なら絶対全校生徒が聞いている。
これなら間違いない。
平井花凜
平井花凜
相川純恋
鈴木和雪
相川純恋
相川純恋
鈴木和雪
鈴木和雪
と思ったけど……
鈴木和雪
平井花凜
平井花凜
俺たちはただ真実を聞く
ただそれだけ。
男1
男2
だけど……
平井花凜
平井花凜
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2人にとって
この真実話すことこそ
未来の為の大切な選択。
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