色とりどりな短編集

叶ってはいけない恋をした

駄目なのは分かっている…筈なのに、頭の中ではそんな考え消してしまえと怒鳴る自分が居る

そいつのためにも、こんな恋捨てるべきなのに

どうしても ”嫌だ” と思ってしまう

あいつの事を忘れでもできたらいいのに

そしたらあいつは心配してくれる？

…嬉しいな

あいつがどうしようもなく優しいのもそれを表に出せないのも知っている。

”知ってしまっている。”

自分が気持ち悪い

あいつの見えない所であいつをねじ曲げるなんて

…悲しませるだろ？俺…

でもどうしようもなく好きで、好き過ぎて、

人間が一生にする鼓動は決まっているらしい

あいつとこのまま会い続けていると、ころっと死んでしまうのでは？

そうしたらあいつが殺人鬼になってしまうじゃないか

…死ぬ時は、あいつの顔を見て死ねでもしたらいいのに

………

馬鹿だな俺は

それが1番悲しませるだろ

あいつには出来れば先に…

なんて、最低だ

…嫌だな

あいつが居ない世界を生きるのは嫌だ

勝手にあいつを想像で殺すのも嫌だ

…欲を言えば一緒に死にたい

何気ない日常を送って、笑って、何も心残りなく、寧ろ胸を張れるような死に様で…2人で結ばれて…

…ふん。無理に決まってる

結ばれるなんて高望みだ。

呆れた。自分に呆れた。

ため息なんて、聞きたくも無いくせに

あー楽しい…

…きりやんは、俺の事どう思ってんのかな

嫌な奴だって思われてなきゃいいよな

…こんな性格だもんな

あ”ー本当告白してぇ…

でも勇気なんてねーよな

向こうから告白でもしてくれりゃ良いのに

…夢か？

あいつが俺の事好きとかどうとか、有り得ないよな