閻魔
えっ...

練音
オレ、しんみりした空気とかそんな好きじゃないから...

練音
はい、この話終わり

閻魔
で、でも

練音
聞こえなかった?終わりって言ったんだよオレ

閻魔
ご、ごめん...私一人で浮かれてた...

練音
別にいいよ

練音
てか、そんなことよりババ抜きやろ!

閻魔
そ、そんなこと!?

閻魔
いや、てかババ抜きよりも私を家に呼んで何する気なの!?

練音
え?ここまでノコノコついてきて、まだそんなこと言ってんの?

すると彼の浮かれた表情は一変し
不気味な笑みを見せて言った。
練音
これからのことを話し合うからに決まってるでしょ?

閻魔
これから...?

練音
だ・か・ら

練音
3日後に言われた通り自ら赴くのか、それとも逃げ続けるのか、だよ

練音
...それか第3の選択肢として侵略者を殺すのか

閻魔
こ、殺す!?ダメだよ、殺人は捕まるでしょ常識的に!

練音
侵略者は同じ人間とは限らないから殺“人”ではないかもよ?

練音
あと今この状況で逃亡犯のキミが常識に囚われてること自体、まだ危機感が足りてないのがよく分かるね

閻魔
そんなこと...しょうがないでしょ...

閻魔
ついさっき!いきなり全国指名手配されて追われる身になって!

閻魔
それで何?最悪、殺せって?

閻魔
宇佐美君には分からないだろうけど、こっちは必死なんだよ!殺す以前に殺されるかもしれないんだよッ!

閻魔
だから外野から好き勝手言わないでよッ!!

それほど吐き出したい怒りが
溜まっていたのかと
自分でも少し驚いた。
私は今思っていることを
捲し立てるように彼へ言い放った。
練音
分からないよ、オレにとって当事者の気持ちなんて分かりっこない

練音
でも当事者じゃないからこそ、客観的に言えるし考えられる

練音
今は誰も信じられないだろう

練音
だから誰も信じなくていい、常識でさえも疑った方がいい

閻魔
そんなこと言ったら宇佐美君のことも信じられなくなるけど?

練音
いいよ、別に慣れてるし

練音
オレの話はカップ麺食べる傍らくらいの感じで聞いてればいいから

練音
でもそれで損するか得するかはキミ自身が決めてね

閻魔
....

練音
あのね...人生はどうしようもないことの連続だ

練音
だから、そこからどう枝を伸ばすかが大事なんだ

練音
僕はあくまで肥料のような役割と捉えてくれて構わないよ

練音
提案はするけど、伸るか反るかそれはお任せだ

練音
一人でもがくのも、他人に助けを求めるのも、はたまた枯らすのもキミ自身が決めるんだ

閻魔
私自身...

練音
そう...だから閻魔ちゃんはどうしたいの?

閻魔
私は...

閻魔

閻魔
逃げる

閻魔
こんな理不尽なことに巻き込まれたんだから、何が何でも侵略者から逃げてやる

閻魔
でも、一人じゃ無理だから宇佐美君の力を貸してほしい

閻魔
まだ宇佐美君を完全に信じた訳じゃないけど、協力してくれるなら私は絶対に裏切らない

閻魔
絶対に約束する

練音
...良い顔つきになったね、初対面の時とは大違いだ

練音
じゃあオレと共に良い関係を築こうね♪

練音
それで...どこに逃げるの?

練音
3日間、ずっとここにいるってのも悪くないけど...男女だし?

閻魔
バッ...!?な、何考えてんの!?

練音
え?普通にプライベートなことは守りたくね?

閻魔
あ、ああ?そういうこと?

練音
え?何?何考えてたの?

閻魔
な、何でもないしっ!!

練音
あー、もし男に抵抗あるようだったら従姉妹の所紹介しようか?

閻魔
従姉妹?

練音
ちょっと、変わった姉ちゃんだけど話せば協力してくれると思うし...どう?

閻魔
じゃ、じゃあ...それでお願いします

練音
オッケー!じゃあ早速行こっか!

閻魔
え?もう!?連絡とかは!?

練音
してないけど?

練音
ほら、善は急げってヤツだよ

閻魔
意味合ってるそれ?

そして私は半ば強引に宇佐美君の
従姉妹の家に連れて
行かれることになった。