西の森へ到着すると、争う声が聞こえてきた。
見ると二人が睨み合っていた。
そのうちの一人は、長が探していた者だった。
長
壊無か…?!
思わず名を口にし、目を見張った
その者は、村人から聞いたとおりの姿をしており、もう昔の壊無の姿ではなかった。
長
そんな姿になっておったか
壊無
くっ……
その時、壊無と対峙していた者が
滅龍
お前はあの時の村の長か。よく、ここまでたどり着いたな。褒めてやろう。
滅龍
ちょうどいい。コイツ共々闇に葬ってくれるわ
そう言うなり、長に襲いかかってきた。
と、その時、長の前に立ちはだかった者がいた。
長
壊無!!
一瞬の隙きを見て、その場の攻撃を交わした壊無は、長を抱きかかえてその場を離れ、森から抜け出した。
壊無
ここまで来れば大丈夫でしょう。
壊無
長、何故このような所まで
長
連れ去られたお前を探しにきたのじゃ。
壊無
長、私はもう……
長
諦めるでない。必ず元に戻る方法があるはずじゃ。
長
さっきのやつが、わしの村を襲ったやつじゃな。滅龍といったか。やつの弱点さえつければのう。
壊無
しかし…どうして長はそこまでして私を……
そして長は語り始めた。
今から20年前。村では、幼い少年の壊無が長と共に暮らしていた。
春には村一面に花が咲き、夏になれば魚がよく獲れ、秋になれば作物が実り、冬とともに春の訪れを待つ。 そうして1年の時を迎える。
村には争い事はなく、平和な日々を過ごしていたある日、それは起こった。






