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タイ

はぁ……はぁ……

あれからかなりの時間、オレはひたすら走った

そして今、体力的に限界が近づき始めている

ドシーン!!! ドン!!!

タイ

い、いや……

タイ

ちょっと……もう…ムリ……

タイ

こんなに離れてて…まだあの音聞こえるんデスケド……

でもかなり距離をとったとはいえ、あの大国2人が揉めているからここへもいつ被害が及ぶか…

タイ

は、早くみんなに……

ズドォォォォン!!!

タイ

へ…!?

いきなり街中に響いたこれまで以上の低い騒音に思わず肩が上がった

それと同時にその音がものすごい勢いで震動と一緒にこっちに近づいてくる

ドドドドド

ドドドドド

ドドドドド

ドドドドド

ドドドドド

タイ

え、これ……やばくないデスカ……??

タイ

ちょっと待ってちょっと待って!!?

タイ

ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!?!

体力が残ってるとか残ってないとか関係なしに足が音と反対方向に走り出している

振り向く暇なんてないけれど、後ろで建物や道路の崩れる音が追いかけてきているのは背中全面を通して伝わってくる

タイ

待ってヤバい追いつかれる…!?!

タイ

ぁ……

あの音がオレを追い越していった瞬間……

崩れていく道路と共に奈落へと落ちた

タイ

あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!?

逆さまになるなか、空がものすごい勢いで遠ざかっていく

タイ

(ヤバい……このままだと…!)

タイ

…!

重力のまま落ちていく視界の右端に、突飛出ている水道管のようなものが目に写った

タイ

っ"…!

ガシッ

咄嗟にオレはその水道管を掴み、落下を食い止めた

タイ

(ら……落下はなんとかなりマシタが……)

ここからどうしましょう……

タイ

(うっ……指先が痛い……)

あれからずっと宙吊り状態なので、同じ体勢のせいで身体に痛みがでてきはじめた

タイ

(でも下手に動いて崩れるのも嫌デスシ……)

ぽつ…

ぽつ… ぽつぽつ…

タイ

…え……

震えている指先に、上から1粒、また1粒と水滴が落ちてきた

タイ

こんなタイミングで…デスカ……?

タイ

冗談……やめてクダサイよ……

タイ

(こんな時に雨なんか降ったら…)

でも天気がオレの都合なんかに会わせてくれるわけではなく、徐々に雨が降り始めた

捕まっている手の間に雨水が入り込み、ズルズルと滑り始める

タイ

まってマジでシャレにならない…!!シャレにならないから!!

そうは叫ぶけれど、自分の身体は少しずつ下に落ちていく

タイ

……泣

結局一番したまで降下してしまい、水道管の折れ曲がっているところに足が引っ掛かってそれ以上は落ちなかった

タイ

もういやだ……泣

タイ

誰か助けて……泣

数時間後

タァァァァイ!!

タイ

タァァァァイ!!!

タイ

んぇ……?

今……上から声が……

マレーシア

タァァァァイ!!!
大丈夫ぅぅぅぅ!!?(叫)

タイ

マ……マレーシアサン……?

歪みかかった視界では、地上からこっちを覗いてるマレーシアサンとシンガポールサンが見えた

マレーシア

なんかすごい音してたけどぉぉぉ!!?(叫)

それでこの音のした場所の様子を見にきたんでしょうか…

タイ

ぜ……全然だいじょばない…デス……

何はともあれ、今はとにかくマレーシアサンにこのことを伝えたい……

でもこの掴まってる物が崩れるのも怖いから叫ぶこともできない

タイ

(一体、どうしたら……泣)

ドドドドド…

マレーシア

うわっ!?

タイ

えっ……!?

すると、マレーシアサンの立っているところの先端が崩れ落ちた

なんとか2人は巻き込まれなかったっぽいけれど、このままだといつかあの2人もオレみたいに……

パラパラパラ……

タイ

ぇ……

2人のことを考えていると、上から砂のようなものが降ってきた

所々それが水道管に当たり、カランカランと音を立てている

タイ

(ま、まさかとは思いますけれど……)

タイ

(さっきみたいにこの上の方も崩れるんじゃ──)

ドドドドドドド……

タイ

あ"っ!?!

上を見上げた瞬間、ちょうど真上の方から道路やら何やらが陥落した

タイ

ぎゃあ"あ"あ"!?!

タイ

(ヤバい!!振動で振り落とされる…!?!)

必死でしがみつくけれど、また下へ徐々に滑り始めている

ガコンッ

タイ

ひぃ!?

水道管に大きい破片が当たった瞬間、その振動に耐えきれず密着していた身体が振り落とされた

ガッ

タイ

っ"…!っ──!?

それでも諦めずにもう一度掴みに行ったけれど、指先以外は落下しようと言わんばかりに完全にぶら下がっている

足元から冷たい風が吹き上げてくるのが、余計にこの穴に底がないくらい深いことを知らせてくる

タイ

(どうしよ……)

タイ

(咄嗟に掴んだせいで……手先が…震えて……力が………)

指先に熱と痛みが走る

タイ

(もう……)

タイ

(限界……泣)

スッ…

タイ

あっ……

手先の痛みがなくなったとたん、視界が一気に反転した

そして、急速に落下し始めた

タイ

(あ…終わった……)

タイ

(もう……オレ………泣)

まさか最後は誰もいない…光も届いていないであろう奈落の底で死ぬなんて……

せめて最後は皆と一緒にいたかったな…

タァァァイ!!

タイ

ぇ……?

人生最後の時間に浸っていると、空から声がした

もうお迎えきたんデスカ…?

タイ、手を伸ばして!!

タイ

!?

違う……

タイ

(この声……)

オレは空を見上げた

タイ

え………?

インドネシアサン…?!

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4,899

コメント

100

ユーザー

神。 話も展開も絵もすべて最高。神。

ユーザー

うん、インドネシアさん眩しいです最高です

ユーザー

さいこーーーーーー!

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