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ゆーびきーりげーんまーん……
千夏
ゆびきりげんまん、嘘ついたら針千本のーますっ。
小町
ゆーびきった…
約束…したよね？
雪乃
わっ！
千夏
わっ！？
千夏
もー…ビックリさせないで…
雪乃
考え事？
千夏
ちょっとね…
雪乃
………小町のこと？
千夏
……うんっ
雪乃
だって…小町は死んだんだよ？
千夏
でも…
私が…約束破ったから…！
私が…約束破ったから…！
雪乃
だから！小町は死んだの！！……
千夏
雪乃！しぃっ。
雪乃
………！
四年前。
私と雪乃と小町は、仲がよかった
けど、ある日。
千夏
…！小町！あぶない！！
小町
きゃっ！？
雪乃
…！？小町！！
小町は、突っ込んできたトラックに轢かれ、死んだ。
でも、死ぬ間際…
千夏
……こ……まち…
小町
千夏ぅ……
四年経った今日…ここにきて…雪乃も連れて…
四年経った今日…ここにきて…雪乃も連れて…
雪乃
そんなっ…やだよぉ！
死んじゃやだっ…！
死んじゃやだっ…！
千夏
うんっ…まだダイジョブ！救急車呼ぶよ！
小町
もう、手遅れ…最後に…
小町
約束…して？
千夏
ゆ……びきり……
げんまん……
げんまん……
雪乃
嘘ついた………らっ……
小町
針千本…のー…ますっ…
千夏
ゆび、きっ…た…
小町
ありがと…ぅ…
雪乃
小町！嘘っ！やだ！
千夏
返事してよ！気をしっかり！小町！……
四年後のその日、小町が死んだ路地にくる、と、約束したのだ…。
だけど… それから四年経っても、私たちがその路地へ行くことはなかった…
千夏
私の家で、変なシミができてるって、この前いったでしょ。
雪乃
うん、言ってたね…
千夏
あれがね、人の顔みたいになってるの…泣いてるような…
雪乃
そ、そんなの気のせいよ…
千夏
………怖くて、無理……
雪乃
こうなったら、もう、佳花に…
千夏
そんなっ！佳花に迷惑だよ！
雪乃
でもっ、彼女の家、霊媒師なんでしょ。
雪乃
何かわかるかもよ。
千夏
……………
佳花
えっ？壁のシミ？
千夏
うん。なんか、人の泣き顔みたいに…
佳花
ちょっと待ってて…
佳花
佳花
お待たせ。はいっ。
千夏
？
これは？
これは？
佳花
それを貸すから、毎日欠かさず、壁のシミを消すようなイメージで祓って。あと、絶対に水をかけたり、掃除したりしないで。
佳花の母親
まって…
佳花の母親
千夏ちゃん、よくわかったわ。あと、これを
千夏
お守り……
佳花の母親
なにか、人の命を蝕むような、悪いものが憑いてる気がするの。これは、あなたを守ってくれるわ。
千夏
わざわざ…ありがとうございます…
佳花
絶対に、毎日祓うのよ。
千夏
うんっ。
千夏
ありがとう！さよなら！
千夏
ふぅっ。……
千夏
こんなシミ！
ｼｬｶｼｬｶ…
千夏
えいっ…
ｼｬｶｼｬｶ…
千夏
これでいいかな
雪乃
千夏！どうだった？
千夏
うん、なんか、御払いみたいなの教えてもらったよ。
そしたらね、シミが消えたの！
そしたらね、シミが消えたの！
雪乃
そっか、ひとまず安心だね。
先生
座れ。
千夏
はーい
雪乃
はーい
先生
Ⅳ組の佳花さんが亡くなった。
千夏
！？
雪乃
！？
千夏
何でですか！？
先生
わからん。
先生
だが、ひどく吐血して倒れていたそうだ。
先生
えー、まぁ…こんな事があったのは非常に痛ましいことだが、引き続き授業に取り組んでほしい。先生は会議に戻る。
千夏
………………
雪乃
………………
雪乃
どうして……
ﾋﾟﾝﾎﾟﾝ
佳花の母親
……お引き取り願います
千夏
お母様！
佳花さんのことは、お察しします！
佳花さんのことは、お察しします！
千夏
ですが…詳しくお聞かせ願います……お願いいたします…
佳花の母親
…………どうぞ。
佳花の母親
佳花の部屋です。
千夏
……このシミは！
千夏
私の部屋にあった……
佳花の母親
ええ。
佳花の母親
だんだん顔が整ってきているんです。昨日も、こんなに鮮明じゃなかったのに…
千夏
………すみません。
もう、分かりました。
どうもありがとうございました…
もう、分かりました。
どうもありがとうございました…
佳花の母親
あっ…！千夏さん！
千夏
………呪われる！早く！呪われる！
雪乃とのLINE
雪乃
千夏ー？
数学の問題、答え教えてー？
数学の問題、答え教えてー？
千夏
ﾉﾛﾜﾚﾁｬｳ…
雪乃
ひっ！千夏？
千夏
ﾜﾀｼﾉ,ｶｵｶﾞ……
千夏
ｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬ…
雪乃
ねぇ？ほんと、平気？
千夏
ﾔｸｿｸ,ﾃﾞｼｮ？
雪乃
やめ…こわい…
千夏
ｼﾇ、ｼﾇ、ｼﾇ、
千夏
ｺﾛｻﾚﾙ…ﾏﾀﾞ,ﾏﾀﾞ
千夏
ﾕﾋﾞｷﾘｹﾞﾝﾏﾝｳｿﾂｲﾀﾗﾊﾘｾﾝﾎﾞﾝﾉﾏｽ…
千夏
ﾕﾋﾞｷｯﾀ……
千夏
ﾜﾀｼﾉ,ｶｵｶﾞ…
小町
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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