副隊長は凄い人？

鬱視点

さて、今回の新兵はどんな子達かな

いつものように愛想笑いで自己紹介を始めた

ふと周りを見渡すと10数名の中に女の子が1人だけいた

と聞くと皆がはい！と答えた高すぎるシンクロ率にふっwと笑ってしまったがやはりあの女の子のことが気になって仕方がない

ニコッと笑えば恥ずかしかったのか頬を赤らめ耳まで赤かった

落とせば結構いい女になりそう

え？屑？ちゃうでそういう性格なんや

ってか男はみんな狼なんやから

こういうこと考えるのは当たり前やろ

ニコニコとした笑顔で彼女の手を引く 下心？あるに決まってる

はい！と元気よく返事をし戸惑うことなく俺に着いてくる

ほんま可愛ええ子やわ

ヒナ視点

鬱隊長に引っ張られ少し走った

食堂に行くと言っていたのに食堂に向かう兵達とは違う方に来てしまった

ここは食堂…と思えば食堂なのだろう、確かに食堂らしい長机が置いてありそれに並ぶようにたくさんの椅子も置かれている

ほんといつの間に呼んだのだろうか、タイミングとしては走ってる時…しか思いつかない

いやいや、待ってくださいよ幹部"達"？達ってことは…まさか全員？

ｶﾞﾁｬ!!

時すでに遅し 間に合いませんでした

ほんとに幹部様方が来るなんて聞いてない！

あ、ゾム様だけ覚えてる、人一倍悲しそうな顔をしてた人だ

全身的に黄緑だしわかりやすいしね

…待ってくれ、私は一体何故幹部専用の食堂に来てるんだ？

いや、隊長に好意を持って頂けたのなら嬉しいけど…嬉しいけどｯ！違う！

私はただの一般兵ですよ？！なんの取り柄もないただの一般兵！

そんな奴がここにいていいのか…

なんだったのだろう、一瞬だがゾム様が…いや、深追いはやめとこ

軽く返事をして食堂の、奥へ行ったゾム様 ゾム様は謎が深いばかりです

ぶっちゃけ何があるか分からないし

隊長が奥へ行きその入れ替わりでゾム様が大きなお盆に超山盛りの唐揚げ定食を持ってきた

あれ絶対1人で食べるようじゃないよ

ここの幹部様達個性豊かすぎるんだが…

っとまぁそんなこんなで雑談をしていると美味しそうなご飯を載せたお盆を持った隊長が帰ってきた

ﾁｯと聞こえるように舌打ちをするショッピ様、皆さんが猫だと言う理由が分かりそう

早いなおい

こちらに向かってウィンクをしてきたゾム様に少しドキッとしてしまった

何の話かサッパリでいると横から隊長が

と言ってくれたので気にせず食べた

否、食べようとした

ﾄﾞｶﾞｯ!!!!!!!!

机に何かが、ぶつかったような衝撃で前を見てみると

殺意を出しながらコネシマ様の後頭部を鷲掴みにし思いっきり机に押し付けているゾム様がいた

ｸﾞｯ！と顔を力ずくで上げたコネシマ様

私は止めに入ることしか出来なくて、咄嗟にゾム様の腕を掴んでしまった

なんだこれ、体が震える

シャオロン様はゾム様を羽交い締めにし、鬱様は庇うように私を抱きしめた

だがそんなことも頭に入らない

全身が小刻みに震え恐怖が止まらない

また震え出す、今の言葉はシャオロン様に向けた言葉なのにゾム様の声を聞いただけで震えが止まらない

全く落ち着かない、落ち着くわけが無い。ダメだ意識が保っていられない

その瞬間視界が真っ暗になった

コネシマ視点

ゾムにはそろそろちゃんと現実を見てもらわなあかん

2ヶ月も音信不通や死んでるに決まってる

ﾄﾞｶﾞｯ!!ﾄﾞｺﾞｫｯ!!!!!

刹那右頬に強烈な痛みが走った

ﾄﾞｺﾞｯ!!!

殺意を出しながら何度も殴るゾムの姿が確認できる

いつもの悪ふざけの殺意じゃない

人を殺すときに使う殺意を俺に向けてる

確かに俺からやけどそこまでキレんでも良くないか？

大先生が殴りかかろうとした刹那食堂の窓に何かが向かってるく人影が見えた気がした