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3件
続き楽しみです!!💫💫
玄関のドアが開く音
ヒールを脱ぎながら
○○はリビングをみた
ソファに寝っ転がっている蓬は
スマホをいじったまま
顔だけ向ける
蓬
〇〇
蓬
○○は軽く眉を寄せるが否定はしない
キッチンの奥では明美さんが忙しなく動いている
明美
明美
とだけ言って○○に挨拶をした
蓬には視線を向けない
明美
明美
会話は自然と“菫”に流れている
蓬はソファに沈み込む
○○はそれを横目で見て
何も言わなかった
蓬
ベッドに座った蓬が
急に言い出す
蓬
○○は椅子に腰掛け
腕を組む
〇〇
蓬
即答
蓬
しばらく沈黙
蓬
蓬
声が格段に低くなる
蓬
蓬
○○はゆっくり息を吐いた
〇〇
蓬
蓬
蓬は真っ直ぐみる
蓬
蓬
その言葉は重たかった
○○は1度視線を外す
〇〇
○○はふっと笑う
〇〇
蓬
蓬
〇〇
〇〇
蓬の目はパッと明るくなる
蓬
〇〇
○○は指を1本立てる
〇〇
〇〇
〇〇
〇〇
〇〇
蓬
蓬は大きく頷いた
しばらくして
蓬はぽつりと言った
蓬
少し迷って、
蓬
○○は即答しなかった
〇〇
〇〇
それだけ答える
蓬は何故か安心したように笑った
帰り際
蓬は○○に言った
蓬
蓬
蓬
○○は襟を少し直し
〇〇
とだけ言って家を離れた
蓬が家に入り
○○は1人立ち止まった
宮城
伊達工
あの街
行くと決めたのは私だ
それでも少し
緊張感が走っていた
三限が終わり
二口は家に帰るところだった
あー...腹減った
頭を軽くかきあげると
勝利
呼ばれて振り返る
二口
二口
勝利
先輩は紙をヒラヒラさせながら言う
勝利
勝利
と、言って目が細くなった
二口
即座に眉を顰める
二口
二口
勝利
被せ気味
勝利
勝利
二口
勝利
先輩は笑う
勝利
勝利
二口
勝利
二口
勝利
その一言で二口は黙る
勝利
二口
勝利
勝利
勝利
二口
結局断れない
勝利
先輩は紙を指す
勝利
二口
勝利
二口
勝利
勝利さんはピースをして笑った
一方的に決まった
練習終わり
二口は加護とファミレスであった
二口
加護
二口
二口
目の前に座った加護は笑う
加護
二口
加護
加護は少し真面目になる
加護
加護
二口
興味無さそうに話す
でも胸の奥が少しだけざわつく
知らない誰か
知らない目
加護
加護
二口
二口は天井を見つめた
強制参加
逃げ道はない
それなのに何故か
少しの期待が芽生えていた
学園祭当日
朝から構内はやけに騒がしかった
屋台の匂い
スピーカーの音
呼び込みの声
「いらっしゃいませー!」
サークルのメンバーがやけに楽しそうに言う
二口もその中にいた
勝利
いつも無造作にしている髪は
女子により綺麗なセンターパートになっていた
二口
勝利
二口
いいながらもどこか楽だった
こういう空気は
嫌いじゃない
人がぞろぞろと入ってくる
学園祭特有の知らない顔の多さ
勝利
二口
勝利
そこには
でかい荷物
箱というか
ほぼ塊
二口
二口
そう言って加護を見ると
既にそれ以上の荷物を抱えていた
勝利
二口
勝利
無責任な笑顔だった
勝利
勝利
二口
文句をいいながら持ち上げる
その横に謎に2年の女子が着いてくる
知らない顔
でも距離は近い
二口
と言って笑った
人手足りないんじゃないんですかー
と勝利さんに視線を送るも
がんばれと言う瞳だった
二口
荷物を抱えたまま道を進む
二口
二口
笑い声
二口はため息を着きながらも歩く
賑やかで
平和で
正門をくぐった瞬間
音と色が一気に押し寄せてきた
蓬
蓬が声をあげる
屋台の列
ステージの音楽
学生達の笑顔
どこを見ても
賑やかで、若い
蓬
蓬の目が
キラキラと輝いている
○○はその横顔を見て
少しだけ表情を和らげる
ー連れてきて、良かった
蓬
蓬
蓬
○○はカバンを肩にかけ直した
〇〇
〇〇
いいながらも
内心悪くない
人が多い
思っていた以上に
蓬
蓬が言い残し
人の流れに消える
〇〇
声はざわめきに飲まれた
○○はその場に立ち止まる
大丈夫...
すぐ戻る
そう思っていたのに
数分経っても戻ってこない
〇〇
周囲を見渡す
同じような歳の子ばかりで
見分けがつかない
○○は歩き出す
〇〇
〇〇
人の肩をすり抜けながら
視線を巡らせる
人、多すぎる
嫌な汗が背中を伝う
蓬の名前を呼ぼうとして
やめた
大声を出すのは良くない
焦りだけが膨らむ
〇〇
小さく呼んだ、その瞬間
誰かと正面からぶつかる
〇〇
視界が揺れた
〇〇
反射的にそう言って
顔をあげる
〇〇
二口
〇〇
名前を呼んだのは
事実確認のようなもの
再会の驚きも
動揺も
後回し
○○はすぐに視線を戻す
ー今はそれどころじゃない
人の流れをもう一度見渡す
〇〇
それだけ言って半歩下がる
二口がなにか言おうとしたが
○○は聞かなかった
〇〇
説明は最小限
〇〇
〇〇
と言う
それだけ告げて
もう一度人混みに目を走らせる
胸の奥がざわつく
でもそれは、再会のせいじゃない
ー蓬。
高校三年生
人の多い文化祭
○○はスマホを出す
〇〇
いちど深く気を吸う
警察官としてじゃない
叔母として
〇〇
名前を呼びながら歩き出す
背後で二口が立ち尽くしている気配がしたが
振り返らない
今優先すべきものははっきりしている
まずは
人の流れに踏み出そうとしたその瞬間
その腕を
二口
引き止められる
振り返るとまた二口くんがいた
〇〇
二口
二口
二口の声は軽い
でもどこか必死だった
○○は一瞬言葉を選ぶ
〇〇
それだけ
再び前を向こうとする
二口
間髪入れず次の問
○○は立ち止まる
〇〇
振り返ってはっきり言う
〇〇
二口の表情が僅かに変わる
二口
〇〇
それ以上の説明はしない
〇〇
行こうとする
二口は1歩
前に出た
二口
○○は眉を顰める
〇〇
二口
〇〇
○○ははっきりと言った
〇〇
一瞬
二口は口を開きかけて閉じる
二口
悔しそうに
ても引かない
二口
二口
少しだけ声を落とす
二口
○○は彼を見る
3年前より背は高い
声も低い
それでも
立場は変わらない
〇〇
○○は言った
〇〇
二口は少し驚いてから
笑った
二口
短く
○○はもう一度前を向いた
今は再会の意味を考える時間じゃない
探す
ただそれだけ
人混みを塗って歩こうとしたその時
二口
強く手首を引かれる
〇〇
反射的に声が出た
〇〇
明らかに方向が違う
○○は足を止めよとする
〇〇
二口
二口は振り返らない
〇〇
そう言っても手は離れない
人の波を逆にかき分ける
向かう先は建物の奥
〇〇
返事はない
扉を開けて
狭い部屋に押し込まれる
〇〇
放送室だった
機材とマイク
慣れた様子で二口はスイッチを入れる
二口
マイクが入る音
二口
軽い調子
二口
そこで一瞬○○に視線を向ける
○○は短く息を吸う
〇〇
二口
二口
少し間をおいて
二口
スピーカー越しに自分の声が響く
○○は、何も言えなかった
数分後
ドアが勢いよく開く
蓬
蓬だった
横には同じような歳の子
2人とも楽しそうに笑っている
蓬
蓬
蓬は肩を組む
蓬
○○はホッとしたのと同時に
眉を寄せた
〇〇
声が少しだけ固くなる
〇〇
〇〇
蓬の表情が曇る
蓬
〇〇
○○は続ける
〇〇
蓬は視線を落とした
蓬
小さく
拗ねたように
〇〇
〇〇
蓬は答えられない
空気が重くなる
その時
二口
二口が間に入る
二口
二口
笑顔で蓬を見る
二口
二口
○○は二口を見る
3年前と違って余裕がある
でも相変わらず
線を踏みかける
〇〇
しばらく沈黙してから
○○は息を吐いた
〇〇
〇〇
蓬は小さく頷いた
場の空気が少し緩む
二口もそれを見て笑った
まだ終わっていない
でも再会がここにあった。