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コメント
4件
きゃーーーありがとう!嬉しい! これからもよろしくお願いします!
一気見させて頂きました… 貴方もしかして涙腺破壊の神か何かですか??? もうなんか既に泣きそうなんで完結した時多分身体中の水分抜けてると思いまs((( あと、どうでもいいですけど私元あっぷるぱぁぁぁい☆だった奴です(*.ˬ.)" これからも作品見させて頂きます!よろしくお願いします!
蓬は○○と二口を交互に見た
じっと観察するみたいに
蓬
首を傾げて○○を見る
蓬
蓬
○○は言葉を探す
〇〇
〇〇
それ以上は言わない
その曖昧さに蓬の口元が緩む
蓬
納得したような含みのある声
○○が何か言う前に
蓬
蓬はぱぱっと笑って
ドアに向かう
〇〇
○○は手を伸ばす
振り返りながら蓬は叫ぶ
蓬
蓬
そのまま逃げるように出てった
ドアが閉まる
放送室には○○と、二口が残る
静寂
と、奥の録音ブースの扉が開く
ヘッドホンを外しながら
放送委員の女子が顔を出す
二口は気まずそうに笑う
二口
二口
別の子も出てきて手を振る
2人とも目がキラキラしている
完全にハート
そう言って
キャッキャしながら
機材を片付け始める
○○はその様子を見て小さく息を吐いた
...相変わらず、ね
二口は○○の方を見る
二口
軽い調子
でも視線は外さない
3年ぶり
言葉はまだ少なかった
放送室を出ると
学園祭のざわめきが一気に戻ってくる
屋台の匂い
呼び込みの声
笑い声
○○は少しだけ歩幅を落とす
二口もそれに合わせるように隣を歩いた
言葉はない
けれど、
3年分の空白がそこに詰まっている気がして
○○は前だけをみる
その時
加護
後ろから聞きなれた声
加護
勢いよく肩を叩かれ
二口がよろける
加護
加護だった
完全に怒っている
二口は肩を竦めた
二口
軽い調子でいいながら
頭を搔く
二口
そこで加護の視線が横にズレる
加護
加護
言いかけて止まる
一瞬思考がフリーズしたみたいに
目が○○に向いたまま
動かない
加護
空気が固まる
加護はゆっくり瞬きをしてから
加護
と言った
声が裏返る
二口はため息混じりに言う
二口
二口
加護はもう一度○○を見て
もう一度二口を見る
加護
加護
加護
言葉が追いつかない
○○は小さく会釈をする
〇〇
それだけで加護は完全に固まった
加護
加護
二口は横から淡々と答える
二口
二口
加護は口を開けたまま
数秒沈黙した後
加護
と心底信じられないような顔で呟いた
加護はしばらく黙り込み
加護
と言って二口の肩を掴んだ
加護
加護は急に明るい声を出した
加護
加護
そう言って大袈裟に手を振り
人混みの中へ消えていった
振り返りもせず
空気を呼んだ逃げ方をした
残されたのは2人
○○は一瞬だけ二口の方を見る
それから視線を逸らした
〇〇
静かな声だった
〇〇
1歩距離を取ろうとする
その瞬間
ぐっと腕を掴まれた
〇〇
○○が驚いて振り返るより先に
二口の声が落ちる
二口
苦笑混じりで、けれど力は緩めない
二口
そういいながら
腕を掴んでいた手が滑り
指先が絡む
○○の冷たい指はピクリと反応する
二口
二口は○○を真っ直ぐみる
二口
二口
喧騒の中で
そこだけ音が消えたみたいに静かになる
二口
逃げ道を塞ぐような言い方じゃない
でも
逃がすつもりも無い声だった
握られた手は離れない
○○は何も言えないまま
二口を見つめ返す
3年前より
大人になったその姿に
返事をしないことが答えじゃないと
二口は知っていた
二口の手は思ったよりも熱かった
強くない
でも話す気もない
ーー3年間待ったんだから
その言葉が遅れて胸に落ちる
〇〇は一度だけ視線を落とした
握られてる自分の手と
彼の指を見る
逃げようと思えば簡単だった
大人だ
振りほどく理由も
言葉も
腐るほどある
でも
〇〇は手を引かなかった
代わりに小さく息を吐く
〇〇
低い声
叱るでも、拒むでもない
二口は少しだけ眉を寄せる
二口
二口
真正面から飛んでくる
二口
二口
二口
二口
二口
○○はやっと彼を見る
背は伸びている
声も落ち着いている
でも目だけが
あの頃のまま
真っ直ぐで
不器用だ
〇〇
一瞬言葉を見失う
○○はゆっくりと掴まれてない方の手を
額に当てた
〇〇
珍しく
疲れた様な声
〇〇
〇〇
二口の指が僅かに強くなる
二口
〇〇
○○は初めて彼の言葉を遮った
そして目を逸らさずに続ける
〇〇
〇〇
二口の表情が
一瞬固まる
でも○○ははっきり言う
〇〇
〇〇
〇〇
〇〇
〇〇
〇〇
祭りのざわめきが
少し遠く感じる
二口は息を深く吸って
二口
二口
○○はほんの一瞬
口元を緩める
〇〇
そう言ってから静かに続けた
〇〇
〇〇
手はまだ離れていない
でももう
追いかける力じゃなかった
並ぶ力だった