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第3話 - 冒険者中央管理局

2023年03月27日

#ファンタジー

#コメディ

#創作

#バトル

バシオ

冒険者中央管理局

ベルガー

なぁ、リオン。

リオン

はい？

ベルガー

最近、冒険者の人口が少なくなってないか？

リオン

そうですね。特にランクの高い冒険者が次々といなくなっています。

ベルガー

そうか。

ベルガー

今、Ａ+からＡ−までの冒険者の人数は？

リオン

Ａ+が三名、Ａが五名、Ａ−が十名です。

ベルガー

全部で十八名か……。

ベルガー

十年前の約半分だな。

リオン

はい。Ｂクラスの冒険者の数も減少しています。

ベルガー

原因は何だ？魔物が以前より強大になっているのか？

リオン

それも考えられますが、新規冒険者数の減少が主な原因かと。

ベルガー

なるほど。

リオン

最近ですと、魔物による首都への襲撃で、多数の上級冒険者が亡くなりましたし、死への恐怖からなかなか集まらないのが現状です。

ベルガー

何か策はないのか？

リオン

首都の至る所にポスターを貼ったり、冒険者の方々に勧誘するよう働きかけています。

ベルガー

そうか。

ベルガー

……はぁ。この問題、管理局にとってもそうだが、国にとっても重大な問題だぞ……。

リオン

そうですね……。

リオン

……あ。

ベルガー

？どうした？

リオン

局長、これ。

ベルガー

何だ？

リオンは局長席前のモニターを指さした。

ベルガー

お、これはこれは。

ベルガー

Ａランク冒険者のフレアじゃないか。

そのモニターからは、管理局内に設置されたカメラ映像を見ることができる。

リオン

隣に誰かいますね。

ベルガー

誰だろう。もしかして、フレアが新人でも連れてきたのか？

リオン

そのようですね。冒険者登録をするみたいです。

ベルガー

よし、見に行くとするか。

リオン

え！？局長自らですか！？

ベルガー

何だ？悪いか？

リオン

いえ、そうではなく。

リオン

局長自ら見に行かれることがなかったので少々驚いてしまいました。

ベルガー

今日は特別だ。なんせ、あのフレアが連れてきた新人だぞ？興味が湧かない訳がない。

リオン

確かに。彼女、弟子を取るような人じゃないですもんね。

ベルガー

よし、そうと決まれば早速見に行こうか。

リオン

はい。お供させていただきます。

ユウ

冒険者登録お願いします。

受付係

かしこまりました。

受付係

ではこちらにお名前と年齢をお願いします。

ユウ

はい。

ユウ

ｻﾗｻﾗｯ

ユウ

できました。

受付係

では少々お待ち下さい。

受付係の人は奥へと入っていった。

ユウ

このあと何するんですか？

フレア

あそこに扉があるでしょ？

ユウ

はい。

フレア

その中に小さな水晶みたいなものがあって、それに手をかざしてランクを測定するのよ。

フレア

何も心配はいらないわ。

ユウ

分かりました。

フレア

じゃあ私はこの荷物を置いてくるわね。

フレア

測定終わったらここで待っておいて。

ユウ

はい。

フレアは駆け足で奥に消えていった。

受付係

ユウ様。準備ができましたのでこちらに。

ユウは受付係の人に付いていった。

ユウ

うわ、すご。

ユウ

外は近代的な建物なのに、ここだけ古代の宮殿みたいだ……。

測定担当者１

五年前に大改装をしまして、五十階建ての高層ビルにしたんです。

測定担当者１

しかしランク測定器のある部屋は、局長の意向により以前と変わらない空間にしたんです。

ユウ

そうなんですか。

測定担当者２

ではユウ様、こちらに手をかざしてください。

ユウ

分かりました。

ユウは部屋の中央にあった水晶に手をかざした。

ユウ

（へぇ～。これとモニターが繋がってて、これで測定するのか……。)

測定担当者２

そのまま動かないでくださいね。

ユウ

はい。

ブォン………

ユウ

！！

ビビビビビッ！

ユウ

？

突然、警告音のような音が鳴った。

測定担当者２

すみません。エラーが発生しまして。もう一度、手をかざしてください。

ユウ

はい。

ブォン………。

ビビビビビッ！

ユウ

？

ユウ

あれ？

またもや警告音のような音が鳴った。

測定担当者２

本当に申し訳ありません。どうやら、機材トラブルが発生してしまったようでして……。

ベルガー

いや、それは機材トラブルではないかもしれない。

ユウ

？

測定担当者２

き……局長！？

リオン

ごめんね、ちょっと待ってて。

測定担当者１

副局長まで！？

この場にいた担当者たちは、皆驚いているようである。

ベルガー

君。もう一度手をかざしてくれないか？

ユウ

分かりました。

ビビビビビッ！

ベルガー

……マジか……。

リオン

……嘘……。

ユウ

？

二人も驚いているようである。

ベルガー

君、名前は？

ユウ

ユウです。

ベルガー

ユウ君か。君、ものすごいものを持ってるみたいだね。

ユウ

え？どういうことですか？

ベルガー

今のエラーの件だが、これは機材トラブルではない。

ベルガー

この測定器だと君のランクが測定できないだけだ。

測定担当者１

え！？

測定担当者２

ホントですか！？

ユウ

？

ユウには何が起こっているのかさっぱり分からなかった。

測定担当者１

え、ということはつまり……。

測定担当者２

ま……まさか……。

ユウ

？一体どういう……。

リオン

この測定器はね、Ａ+までのランクなら測ることができるんだけど、それを超えちゃうと……。

ユウ

え……ま……まさか……。

リオン

そう。そのまさかが現にユウ君に起こってるわけ。

ユウ

え～～～！？

ユウはようやく事の重大さを理解した。

ベルガー

ユウ君。

ユウ

はい。

ベルガー

実はこの奥にもう一つ測定器があって、それだとどんなランクでも測ることができる。

ベルガー

どうだ？やってみるか？

ユウ

はい、お願いします。

ベルガー

よし、では付いてこい。

ユウ

はい。

ベルガー

リオン。

リオン

はい。

ベルガー

フレアを呼んできてくれ。

リオン

かしこまりました。

作者

どうも、三話目はどうだったでしょうか？

作者

ここで新キャラの自己紹介。

ベルガー

名前　ベルガー
冒険者管理局局長。仕事熱心で冒険者達からの信頼も熱い。甘い物が好き。

作者

続いて。

リオン

名前　リオン
冒険者管理局副局長。仲間想いで温厚な性格。ベルガーの右腕として活躍している。見た目とは裏腹に実は……。

作者

です。今後もよろしく。

作者

ではまた次回！

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